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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
闘王闘技編
151/302

第145話 猫vs闘精霊①

 「流星魔砲撃スターダストブラスト!!」

 『咲散花之光クラスターブルーム!!』


 始まったその瞬間、花火に勝る輝きが闘技場に広がった。


 『シィッ!!』

 「でやあ!!」


 キジコとリーデンの拳撃衝突による衝撃波が花火をかき消す。


 『へっ、大会の開幕に花火とはわかってるじゃねぇか!やっぱド派手ってのはいいよなあ!?』

 「早くも後の盛り上がりが困りそうだ!!」


 闘王闘技3段の第一回戦はキジコとリーデン。試合開始直前に結構な魔力を手に収束させやがったから慌てて対抗すべく似たような技を放ったが逆に盛り上げに利用された。


 危ないじゃないか!!

 容赦なく来るとは思ったけどさ、いきなりこうもするかなぁ!?

 緊張してたからノリに乗って事を済まそうと思ってたけど失敗したわ恥ずかしい!!


 とりあえず後の事を気にするような台詞を言ってなんとか格好は付いた。多分。


 始めは単純に殴ったり蹴ったりの戦法。

 ストレートだが非常に重要な作戦である。

 己の攻撃をどうやって耐えたり避けたり防いだりなど立ち回りを少しでも知っておかなければならない。


 『おらよ!!』


 右ストレートを顔面目掛けて撃ってきた。

 懐入ってボディブローで反撃。


 ガンッ


 「!?...あ、そういやこいつ金属だった!!」

 『もらった!!』

 「ぐえぇ!?」


 肘と膝の挟み撃ち攻撃をモロもらった。


 「あ..ぐ..瞬速撃ハイソニック、疾風脚!!」

 『ぐお!?』


 間接部に一発与えて距離を取る。


 (間接部は別みたいだな...。)

 

 殴った一瞬だが、間接部に金属とは別に柔らかい...と言うより弾力のある感触があった。

 弱点はここだな...と言いたいが始まったばかりで手の内を全くわかっていないうちに攻めるのはまずい。

 まだ様子見しておこう。


 『フンッ。』

 

 リーデンは魔力弾のような遠距離攻撃を使わずこちらへ走って来る。

 初っ端にあんな花火撃ったくせに何を考えている?


 『ここだ!!』

 「かかった、でや!!」

 『がぁっ..!!』


 わざと小さい隙を見せて顔面ヘルメに反撃。

 それでも変わらずパンチとキックを放って来る、ほぼ全身金属相手に直接攻撃は流石に手が痛くなってきたのでそろそろ魔力攻撃に切り替えて行こうか。


 距離を取って手に魔力を込める。


 「そろそろ解禁、魔砲貫通光線マジックペネトレーザ!!」


 早速15本のレーザをリーデンに向けて撃つ。


 『それを待っていた!!』

 「何!?」


 リーデンが消えた。

 マジか、どこに行った!?


 『隠密くらい俺だって使えるんだよ?』

 「しまっ..!?」


 慌てて避けようとしたが、答え合わせでもしたかのように的確に攻撃を食らった。

 

 やらかした、立ち回りを先に読まれた!


 『おいおい、出力上げて来いよ!その作戦での立ち回りは大体読んだぞ!』

 

 うげぇやはりか、仕方ない。

 名付けて序盤体力魔力節約作戦は早くも終了!

 

 「んんっ...!」

 『いいねー、本格的に体に魔力通し始めたなぁ!じゃあ俺もそうするかな!』


 そりゃそうするよな、仮にも向こうは戦闘大好きで保有魔力が多い精霊だ、多少の魔力消費くらいなんとも思わないだろう。


 「でも甘く見るなよ、私を!!」

 『お?ぐはぁ!?』


 見よこの速さと拳を!

 テュー兄に鍛えられた瞬発力をフル活用!

 

 「そこからもう一発、さらにキック!」

 『うぐ..!』

 「そして...魔砲撃マジックブラスト!飛んで行け!!」

 『ぐああ!!』


 コンボ決めてステージ端にぶっ飛ばした。

 

 『...ああ...面白えな!!』


 うわ、もう立て直しやがった!?


 『精霊之スピリト...!』

 「!!」

 『輝閃弾ライトニング(10)!!』

 

 雷の比じゃない速度のレーザーが私に向かって放たれる。


 「...なんだ今の!?」

 『余所見をするな!!』

 「な!?」


 ほんの一瞬、私は動揺した。

 気づけば目の前にリーデンがいた。

 やばい、来る!!


 『砕岩拳!!』

 「空間衝撃波ルームバースト...アガァッ!?」


 私を中心に空間を思いっきり揺らして攻撃の威力を緩和。

 それでもすごく痛い。


 「ぶは...妖炎壁!!」

 『!?』


 リーデンが離れた。

 流石にこの炎は嫌だろう、防御貫通効果があるから少しの火傷も大きなダメージだ。ほれほれ来いよ?


 『随分出し渋った顔でいい技撃つじゃん?』

 「...化猫のスキルは大半魔力消費がまぁまぁかかるから余程じゃない限り使いたくない。けど...仕方ない、リーデン。また出力上げさせてもらうぞ!!」

 『いいぞ来い!』


 リーデンから精霊魔力が溢れる。


 『精霊之祝福フェアリーギフト。』

 「魔身強化出力上昇。」


 さぁもっと後に使おうと思ってた魔身強化の出力上昇をもう使ってしまいました。


 おまけにリーデン、邪精霊じゃなくなったから精霊之祝福フェアリーギフトが使えるようになったのか!

 奥の手その1発動...


 「省略魔法ショートカット、保有全強化魔法出力上昇オールアップ(2)。」

 『お?珍しい技持ってるじゃねぇか。』

 「特訓の成果だよ!」

 『そう来なくちゃなああ!!』


 リーデンの力も私の力も上昇した。

 リーデンは私ほど強化魔法使ってないのに私と張り合えるくらいの魔力を放っている、化け物かよ。


 「お前どうやったらそんなに力を上げられるんだよ...私こんなに強化スキル使ってこれだって言うのに。」

 『馬鹿か、他と比べれば十分怪物パワー放ってるぞお前。ただこの場にいる奴らがそうまでしないと倒せないくらい化け物だって言う証拠だろ。いい勉強じゃねぇか!!』

 「そうだな、じゃあおまけに...私の基本中の基本、レーダー機能全開!!」

 

 覚悟しろよ、リーデン!!


 











 覚醒ポイントが1上昇。

 警告:種族進化が不可能です。

 これ以上のポイント加算は肉体崩壊の危険性あり。

 







 警告:個体キジコの危険度が上昇、直ちに排除をする事を判断します。

 覚醒した後では手遅れです。


 ...だまれ、私はお前の言うことは絶対に聞かない。

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