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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
闘王闘技編
143/302

第138話 第二予選(Fブロック)

 スア。


 元大地の上級自然精霊ハイエレメンティアにして元邪精霊、そして新たに判明した種族[個精霊]である。


 スアの得意分野は大地の通り、地面や植物に水を操る事。そして自然環境内での探知能力は私ことキジコ以上。

 

 彼女の趣味は食べる事と薬草や花、作物の育成。

 近頃は薬草も順調に育ち、とある薬草薬局に定期的に売ることが出来るかもしれないとの事。


 最近は少しずつだが身長が伸び始めて、いつしかどんな美人さんになるのかが楽しみである。

 

 好きな食べ物は不明...というより私の作った料理はすごく喜んで食べてくれる。そういやクロマの嫌いなピーマンを代わりに食べてたな。


 一方嫌いな食べ物は無い。なんていい子!!

 

 髪色は綺麗な黒色。

 目は金色。


 最近の目標は私達に身長が追いつく事。

 ...そういや私身長伸びてるっけ?


 今の目標は...私達と闘王闘技の本大会へ出場する事。


 「お待たせしました、続きましてはFブロックでございます!最初はエデルより、精霊スア!!」


ーーーーーーーーーー

 スア視点


 私の相手は...ムート王国のマインって言う女と、竜人国のメーノって言う娘。見た感じ騎士と槍使い、魔力はルザーナが戦ったあの獣人程じゃない...。


 「それでは第二予選Fブロック...開始!!!」


 さ、始まったの。


 「我は王国軍第5番軍団長のマイン!本日はよろしく頼む!!」

 「...メーノ...です。」


 ...何かしらこれ、自己紹介するべきなのかしら?


 『スアよ、よろしく。』

 「ではスア殿、いざ勝負!!」


 真っ直ぐこちらに向かっているのね、まずは小手調べをするの。


 『悪路操作バッドロード。』

 「ぬるい!!」


 ふむ飛び上がってきたの。

 なら、


 『蔓操作ヴァインフリー。』

 「効かない!!」


 おお、空中で蔓を全部斬ったの。思った以上にやるの。


 「もらった!火炎斬ファイアスラッシュ!!」

 『!!』


 炎属性に適合あるようなの、初級寄りの中級スキルなのに威力が大きいの。


 『...でも届いてないの。』

 「!?...なにこれ、見えない何かが...?」

 『精霊術、神力結界。覚えるの苦労したの。』

 「ならばこれはどう...?」


 ん?剣から魔力を無駄に溢れ出させているの。


 「爆炎ファイアバースト!!」

 『!...爆発!!』

 「これなら...な!?結界の中に姿が見えない!?」

 『どこを見ているの?』

 「え!?」


 派手な割には大したものじゃなかったの。

 神力結界は傷一つついてもいなければ、魔法が派手で私が後ろに周りこんだ事にも気づいてないの。(地面を潜って回り込みました)

 

 『お返しなの!』

 「うわ!?」


 どうよ私のただの魔力弾の方が威力は上よ?


 「そう...来なくては!!」

 『かかって来いなの。』

 「やあああ!!」


ーーーーー


 とまぁ、そこそこ強いのと戦っていたけど、


 「はぁ...はぁ...強い...わね..!」

 『もう息が上がってるの...。』

 「ならば見せよう...この私の最終奥義を..ぐふぁ!?」


 ほぼ同じ絵面見せられても飽きるの。


 「マイン選手戦闘不能!!」


 さ、問題はあの槍使いの娘ね。


 「...。」


 私達が戦っている間に距離や戦い方を分析していたわね、魔力の流れが非常に安定しているの。


 「...行くよ。」


 ダンッ


 『..!』


 強い踏み込み、

 なるほど、これは強いわね。


 「...!!」

 『速くて強い、接近戦が不利な私には相性が悪いの。』


 メーノは私と距離を空けると魔法や精霊術が有利な範囲になってしまう事に気づいている。そのため距離をとにかく詰めて魔法を発動させる暇を与えない...。


 よく出来ているわね、でも...


 「逃がさな...い?」

 

 ちょっとした技を撃つ時間はあるの、蔓で足をかけてつまづかせる程度の。


 『竜巻の舞!!』

 「うぁあ!?」


 見事に宙に飛んだわね、もう一発追撃を...下手に撃つのはよしておくの。

 

 「ウァアア!!!」

 『やっぱり、お前飛べるの。』

 「ウ゛ゥゥ....!!!」


 大きな竜の翼...結構気が立ってる。

 全身全霊で倒すべき敵って本能が認識したのかしら?


 「ウ゛ゥ!!ドラゴン...!!」

 『..!!』

 「ブラストオオオ!!!」


 いきなり大技撃ってきたの!?

 ...神力結界張って正解だったの。


 「ガアアァッ!!」

 『槍を捨て肉弾戦に持ち込んでより接近に持ち込んできたの!』


 幸い本能任せに攻撃しているせいか、精度が悪くなっているの。でも爪が鋭くなっている、あれに引っかかれるのは非常にまずいの。

 ...しかたないの。


 「ウガァッ!!」

 『ふんっ!!』

 「ガァッ!?」

 「な!?」

 「スアが...パンチ!?」

 「確かスアは魔法向き、肉弾戦はあまり..!」

 「でも...かなり効いています!」

 「ガァ..ァッ!?」

 『奥の手...魔力と精霊魔力を全てを体の内にしまって、一時的に肉弾戦が出来るよう補助も兼ねてエネルギーを全身に張り巡らせた...。だから遠距離魔法はつかえないし慣れない分野だから負担も大きいの。』

 「ウグルァァ...!!」

 『でも強いから...これで終わらせるの!』


 主人あるじのように名づけるなら...


 『精霊...パンチ!!』

 「ガアアァッ....!?」


 私ながら見事なパンチだったの。


 「メーノ選手戦闘不能!!勝者はスア選手!!」


ーーーーーーーーーー


 「スアおめでとー!!」

 「よく頑張りました!!」

 「かっこよかったです!!」

 『ふ...ふふん!!』


 観覧席に戻ってきたスア。

 ルザーナ同様頭撫でてやる、うりうり。


 「...エリア様、ごめんなさい。」

 「いいのよ、竜の力を解放してもちゃんと正しい戦い方が出来ていたわ。よく頑張ったわね。」

 「ぐずっ...お姉ちゃぁ...ん。」

 「シッ!!公の場では名前..!!」


 今なんか意外な事実が聞こえたような気がしたが...聞かなかった事にしよう。


 「キジコ!」

 「おお!?...ああ、次のGブロックはニコだね。本大会、一緒に出ようね!」

 「うん!」


 ニコは右腕を上に挙げる。


 「獣人国代表ニコ!!頑張ってきます!!」


 狼は颯爽と闘技場へ走っていった!

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