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猫に転生しても私は多趣味!  作者: 亜土しゅうや
闘王闘技編
137/302

第132話 第二予選(合流)

 ミッドエデル、闘王闘技第二予選会場


 今日ここで本大会の出場者が決定する、その強者を見ようと観覧席は観客で埋め尽くされている。

 ちなみに本大会の会場はもっと広いらしく、席の数ももっと多いらしいのだがそれでも満席になるのだとか。


 会場前の広場にて....


 「では確認します、ルザーナさん!」

 「はい、元気です!」

 「クロマさん!」

 「やる気溢れてます!」

 「スアさん!」

 『見ての通り、言うまでもないの。』


 出欠確認が終わった所で、


 「第二予選は強い奴がいっぱいいる。気を引き締め頑張るぞ!」

 「はい!」

 「本大会出るぞ!!!」

 「おー!!!」


 とまぁ、えいえいおー的な事をしていた。

 みんなのやる気元気確認したところでさぁ会場に入りましょ...あら?


 「すごい、候補の一家だ!」 

 「え!?本物!?」

 「優勝候補じゃないか!」


 と周りがざわついてきた。

 おかしいな、こういうのって本戦出場してから来るもんじゃないのか?というか私達が優勝候補にもうされてる...。

 まぁ優勝してみせるけどね。


 「師匠、変なトラブル巻き込まれる前に行きましょう。」

 「そうだな。」


 私達は走って会場へ入るのだった。


ーーーーーーーーーー


 「えーと、待ち合い室は...ここだな。」


 ガチャ...


 「お..!?」


 部屋に入るとギロリと皆の視線がこちらへ向く。おかしい、この部屋広いのに恐ろしいオーラで埋め尽くされてる。


 「おおう...視線が痛い。」

 「これは殺気に満ちてますね...。」


 右も左も対戦相手なこの部屋、半端な覚悟で入っていれば間違いなく潰れていただろう。

 痛い視線浴びながら立っていると...


 「キジコ様ですね。」

 「ん?...あ、竜人国の!」


 竜の角と尻尾、体格に合わされた鎧と細めのランス。

 いかにも女性騎士な見た目。

 

 「改めて自己紹介します。私は竜人国ドラグの竜騎士エリアと申します。本日はよろしくお願いします。」

 「こ、こちらこそよろしくお願いします。」


 わーお、すごい丁寧な方...。

 すごいドンッとした覚悟?というか気品?いや風格と言うべきか...?ゲームで仲間になってほしいタイプの頼もしささえも感じる。


 「そんなに身構えなくても構いませんよ、その人すぐ豹変しますよ。」

 「え?」


 次に現れたのはエルフの青年。

 エリアとは違い、神秘的でヒラヒラな装備。

 だが彼女と同様、彼の魔力もかなり大きい。


 「俺も改めて自己紹介、エルフ王直属騎士団代表、エルフナイトのフィースィと申します。」

 「...豹変とはどう言う事でしょう、私はいつも道理ですが?」

 「本当に自覚ないんですね...。」

 

 え?何かあるのこの美人?

 ...気をつけておこう。

 

 「この辺は物騒ですし向こうに行きましょう。」

 「ですね、戦う前に嫌な気分になりますから。ついて来てください。」


 それで私達は奥の方へ進む。にしても本当に広いな...会場の外から広い部屋があるんだろうなって感じの建て方だったのはわかってたけど...案外こう言うところにゲームでいう隠しアイテムや迷宮があったりするんだよな。ストーリーに関わらないタイプの。


 ...あら?


 『よお。』

 「リーデン!」

 『お前らもあの空気に嫌気さしたか。ケケッ、どうせ後で決着つくのになーんで睨みあってるんだろうねぇ?』

 「皆色々あるんだろう、冷静組はここに集まりましょう。」

 「ですねぇ、真の強者は爪も牙もちゃんと隠すものですから。」

 「あ!?お前は確か...レダンだっけ?」

 「お久しぶりです、私自身の強化にあたりウダスから君達の強さを学ぶと良いと聞かされています。予選であってもどうぞよろしくお願いします。」


 ウダスめ...、なんてもん送り込みやがった!


 「...。」

 「あれ、あの人だけあんな所に?」

 「エキーさんです。ずっと静かなんですよあの人、わかるとすれば...間違いなく本大会に出るでしょうね、練り込まれている闘気の密度が桁違いです。」

 

 顔には仮面、全身ローブで体が隠されている。一体何者だ..?匂いも消されてるからより一層判別ができない。

 でもなんか...どこかで会ったような?


 「強敵だよ。本大会に出るのであればルザーナ、気をつけてください。」

 「はい...ってうわぁ!?」

 「や!キジコ。」

 「...驚かすなよニコ。」

 『そうだぞ!驚かすならこうやって後ろからだなぁ。』

 『のわぁ!?アンタまで何やってんの!?』

 「レリィまで...。」

 『やぁ!アッハハ。』

 

 急に緊張感無くなった...。

 まぁお陰で体を動かしやすくなったのは事実だ。


 「確かAグループから順番だっけ?」 

 「はい、私はHグループですので一番最後です。」

 『俺起きれてるかなぁ、それまで。』

 『知り合いくらい応援しろリーデン。』

 『へいへい。』

 

 どうせなら私かニコ辺りが最後であれば盛り上がると思ったけどなぁ...ランダムって世の中うまくいくものじゃないのね。自分で言うのもあれだけど...。


 「でもまぁ知ってる顔が皆元気そうで良かった。思い切り戦えそうで楽しみだよ!」

 「はい、俺もエルフナイトとして更なる強さに興味を持っています!本日はよろしくお願いします!」

 「私も王を守る者としてより強くなりたいと思っています。」

 「おや、あなた方も強さに興味があるのですか?これは奇遇ですね...。」

 「...エリアさんフィースィさん、このレダンって男とは絡まない方がいいよ、うん。」

 「ええ!?」


 ニコから静かに忠告が入る。


 「Aグループのキジコ様、エリア様、フィースィ様!そろそろ始まります!」

 「あ、わかりましたー!」


 もうそんな時間なのか。時間が経つのって早いもんだ。トップバッターだからダサいオチにならないよう頑張らなくちゃ。


 『じゃ、俺達は選手用観覧席に行くか。応援してるぞー!』

 「ご主人様、ファイトです!」

 「師匠、頑張ってー!」

 『ちゃんと見てるわよー!』


ーーーーー


 「さー皆様お待たせいたしました!!これより闘王闘技第二予選、Aブロックを開始いたします!!最初は竜人国より、竜騎士エリア!!」

 「すっげぇ、本物の竜騎士だ!!」

 「なんてかっこいい!!」


 うむうむ、あの風格と気品はなかなかあるもんじゃないからねぇ!


 「続きまして、エルフ国より、エルフナイトのフィースィ!!」

 「キャーフィースィ様よ!!」

 「こっち向いてー!!」


 うわぅ!?あの人女性にすげぇ人気じゃん!?

 これが所謂モテる男って奴か...。

 皆すごい人気だなぁ...おとと、私も入場しなくては。


 「そして今大会優勝候補にして神獣候補、キジコ様だー!!」

 「うおおおお!!」

 「キジコ様ー!!」

 「本物だー!!」


 私の番になった途端より凄まじい歓声が湧く。

 ...そんなに期待されると照れるじゃないか!えへへ...。


 「それでは選手の皆様、戦いの準備はよろしいでしょうか?」

 「問題ありません。」

 「全力で行けます!」

 「どんとこい!」

 「それでは第二予選Aブロック...開始!!!」

 

 キジコ、頑張りまーす!

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