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 善と悪は2重奏であり表裏一体でも紙一重では決して無い

世間では大統領選挙が注目されている、魔王を倒し平和になって初の大統領選だ、しかし奪われた領土は現在でも魔族が人間を捕食する事件が多発している、そして絶滅寸前だったルシファーが急増している

この世界の政治は共和党や民主党が活躍する段階までいっていない、現在自由幸せ党と領地開拓党の二つが競り合っている

自由幸せ党は人民一人一人に仕事を与え給料を払うといった失業者の多いこの時代を乗り切ろうとする団体、その団体はアンチ軍隊で軍隊にお金をかける位なら解体して税金を安くすると公言している、逆に領地開拓党は先ずは国家の領地を開拓し安定して安値で居住できるよう軍と結託する軍擁護派である

そして領地開拓党から立候補する神月・モンタークが軍を訪ねて来た


神月モンターク28歳身長169センチ彼女はそう暁の前大将の神月元全軍総大将の孫だそしてエリオンと同級生である


モンターク「久し振りねエリオン」


エリオン「俺は人間と会うのが久し振りな気がするよ」


モンターク「事は急を要するわこのグラフを見て頂戴この青が人間で赤がルシファーよ」


エリオン「ば、馬鹿な人口が約1億5千万人に対して2千万人がルシファーだと」


モンターク「10年前から本格的に始まっていたのこれを知るルシファー自身も僅かな数よそして知っているのが私達と軍警察長官だけ、総人口はここ100年変動が無いといってもいいルシファーが完全に人間と入れ替わり戸籍も人間として生活している恐らく捕食した人間に成りすましてると言っていいわ、そして自由幸せ党から立候補する人物リベラル・カルロスもルシファーよ、このままだと世界を乗っ取られルシファーの世界になってしまうわ」


エリオン「やるしかないのか掃討作戦を」


モンターク「貴方はどう思っているの?魔王を倒したこの世界に軍隊の意義がある?国家が一つしかないこの世界で」


エリオン「正直必要ないと思ってた、あっても大規模な軍備縮小も考えていた理由は脅威となる対象が皆無だと思っていた天の川連合に加盟したから異性人の脅威もないしねだがこのグラフを見てそうも言っていられないしかし2000万のルシファー全てを粛清する事が正しいのか」


モンターク「思った通り数の多さにビビッてるんでしょ?これが20人だったら20人殺す2000万人だと腰が引けると今ルシファーは一致団結して大統領を立てようとしている、先ず公約である工場での雇用先ず工場を調査、破壊するべきね」


エリオン「彼等が人間以外の食事を取れる生物なら保護を優先したいが人間しか食せないというからタチが悪い」


モンターク「あんたは12歳まで私に勝てなかったんだから頑張ってね」


エリオン「違う10歳だ」


モンターク「負けた事に免じて10歳にしておいてあげるわ」


エリオンは本当は12歳までモンタークに剣術で勝てなかった


エリオンは月に向かった現在起きている騒動の発端に追求しようとしたのだ、要はカチコミをかけに行ったのだ


エリオン「かぐやよお前等月人の作ったルシファーが増加してな人類の危機とも言える状況になっているどう責任をとってくれんだ?」


かぐや「申し訳ないわらわには何も出来る事が無いのでクライフ将軍を連れて行け、彼はルシファーの匂いを判別できる能力だがある」


クライフ「エリオン殿こうなる事は予想済みだ、核と同じだ、爆発しても放射能は残る、今回は放射能除去作業として任務を手伝おう」


そしてエリオンはクライフを連れ城塞都市アルタイルへ戻り、特務隊と五月雨を呼び出す


エリオン「五月雨さん今月は後2日で終わりですが殺人事件の件数と失踪者の数は?」


五月雨「殺人事件の件数は8276件被害者は12432人、失踪者の数は3万人丁度位じゃ、殺人事件の10割はルシファーによるものじゃ」


エリオン「軍警察及び軍人の死傷者は」


五月雨「軍警察は0軍人の死傷者は867人うち400名が殉職しておる階級は伍長以下じゃ」


エリオン「オルガン、海里、ダイゴ、ルシファーの殲滅作戦を月人つきびとのクライフ将軍と協力して遂行してくれ」


オルガン「ダイゴの能力は人間とルシファーを判別できますクライフさんと協力して根絶してやりますよ」


エリオン「五月雨さん全大将を集合させてください」


ガイア「大分平和になったと思ったのにまたなんかあったのかよなぁ渚」


渚「お主知らんのか現在のルシファー増加問題を人類にどれだけ脅威か」


ガイア「まぁー一般人には申し訳ねーけど俺から見ても彼女のキララから見ても雑魚だからな脅威って意識がないぜ」


渚「ルシファーは少なくとも魔力を自在に操る普通の人間から見たら脅威でござる、ユウキとサラが殉職した事を忘れたでござるか?」


ガイア「あぁ、そうだったなあいつらの意志を俺等は継いでいる」


そして大将に特務隊、クライフ将軍、キララ中佐が集合した


エリオン「本日より軍部での非常事態宣言を発令する警戒レベルは5、ルシファーに関わる全ての任務は軍曹以上とする特務隊にはオルガンをリーダーとして緊急対策本部を設立、クライフ将軍とキララ中佐を補助要員とする、なおルシファーに対する拷問行為は禁止する、その場で即刻処分せよ以上だ」


ガイア「拘束する手段はないんすか?」


エリオン「無い、奴等の食事は人間以外ないからな結果的に餓死となり拷問と変わりない、拷問禁止法があるから即刻始末せよ」


ガイア「なるほど」


オルガン「さてこの程度の規模になると人間の供給はルーティン化している、求人で人を集め工場などで労働させつつ人間を食している、新設された工場を手当たり次第調査だ」


キララは思ったオルガンの頭が回っているあの天は二物を与えなかったハズの無能で勇者の血を引くオルガンが人並み位の頭を持っていると嬉しく感じた。


馬鹿な人間が普通レベルになる事は凄い事である普通から更に天才になる可能性もあるからだ


いや実際無いとは思うが、オルガンに関しては


特務隊3名とクライフ、キララは新設された巨大工場上空に来ていた


クライフ「ルシファーの匂いしかしない人間の匂いはしないがあそこの大きな穴から元人間の匂いはする遺体処理場だろう」


クライフ「知ってはいると思うがルシファーは獣の様に人間をむさぼり食う訳ではない先ず息の根を止めてから調理して、料理する人間のほぼ全ての部位を食している遠まわしに説明したが...」


オルガン「もういいですよ、ここは人間の食肉加工工場、それを人間に働かせているんだ」


クライフ「あぁそうだ、そして現在内部にはルシファーしかいない」


ダイゴ「俺の透視でも確認できたあいつら尻尾を切断して人間に見せかけてる」


キララ「理由が必要なら既にある私がやるよ!!爆裂系魔法ダブルビッグバンレベル150」


「ズドーーーーンズドドドーーーーーーーーン」


工場内部にまるで大量の爆薬でも仕掛けてあったかの様な爆発の仕方だった煙が立ち込める中、工場より巨大なクレーターが出現した


キララ「後はルーティンワークで同じ事を繰り返すだけだね」


オルガン「いや今回は人里離れた工場だったけどルシファーの人口が多い場所は人間同様都市部に密集している巧妙な暗殺術も必要ですよ」


そして食物連鎖の頂点を極める戦いが始まった


エリオン「やあ未来の大統領」


モンターク「未来は変るかも知れないわよ少し痩せた?」


エリオン「あぁメンタル的にやられているよ現在取り組んでいる作戦は大量な殺戮だからね、魔王の様に徹底した悪なら第三者から見ても打倒するのは爽快なもんさ、だが今回は人間を食べるという理由が本能であり生理的欲求によるものだからね、史上最大に辛い戦いを今しているんだ」


モンターク「深読みし過ぎじゃない?シンプルに人間を捕食する生命体はデスペナルティでいいじゃない共生は不可能なら2択しかない人類が滅びるかルシファーを滅ぼすか」


エリオン「そうシンプルに思えないんだよ例えば物語には2大悪がある絶対的な悪これは魔王の時がそうだったもう一つはライバル的な悪今回はどっちも兼ね備えている更に悪の設定でよくある信念がある悪

これも奴等に該当するだろう」


モンターク「さしずめエリオンは悪に手を染めたダークヒーロー気取りって感じかな?」


エリオン「それは自分で決める事じゃないなけど罪悪感はある」



モンターク「罪悪感?貴方人間でしょルシファーに感情輸入する理由なんて一つもないよ」


エリオンは自分の信念を思い出した軍に入隊するとき自身の手で人類の平和を勝ち取ると、そしてそれを一度手放した他の誰かがやってくれるだろうと、そして矢張り自分しかいないだろうと思い再度軍に入隊した


エリオン「モンターク!リベラル・カルロスの所在を教えてくれないか?」


その場所はアルタイル城塞都市内の高級住宅街にあった


広大な土地に豪邸を発見その家を2名の軍人が警備をしておりエリオンは話しかける


エリオン「何の警備をしているんだ聞いてないな俺はお前等軍人だろ」


軍人「政府から直接連絡があり大統領選までの間警備の依頼が来まして」


エリオン「それはもう不要だ全軍総大将のエリオンが命じる直ちに帰還せよ」


軍人「了解しました」


エリオン「人間では無いが霊力を持っている人物が一人2階に存在するな」


エリオンは豪邸の玄関から入り即座に2階の一室に向かった、その人物は此方に背中を向けて座っていた



エリオン「お前がカルロスか?」


カルロス「そうですが何用かな?」


エリオン「ルシファーを始末しにきた」


カルロス「ルシファーですとまた物騒な話ですね」


エリオン「そうその物騒なお前を始末するんだ、お前尻尾を切っているなその霊力は人間の色ではない」


カルロス「フン!人間が、一方的に我々を始末する心算つもりか、此方こちらは百歩譲って共存する選択を模索しているというのに」


エリオン「噛ませ犬の存在が!お前らはりすぎたそれにその上から目線、例え共存する策があろうと嫌なものだな人類を代表して断ろう、遠慮する其れと一方的に始末というのには賛同しよう」


カルロス「お前は悪か?我々は人を食うしか生存できない生命体だ作られた地点でそれは決定している」


エリオン「善と悪は2重奏であり表裏一体でも紙一重では決して無い、そして俺はヒーローではなくダークヒーローだ」


カルロスは一瞬でエリオンの背後をとり出刃包丁を突きつける


カルロス「残念だったなお前は見猿聞猿言猿みざるきかざるいわざるで現世のステージは終了だ」


エリオン「いい動きだ対応は軍曹以上にしておいてよかった、だがもう終わりだ」


カルロス「な、ん」


カルロスの首が急に細くなっていく。


カルロス「ヒデブシュハフヘロー《いてーよー助けろ》」


ゴロンと地面にカルロスの首が落ちる、エリオンは霊剣を針金以下のレベルに獄細にしてそれを締め付けて首を切断した


エリオン「いや普通に考えて人間を食うとか血を吸う鬼とか無理だわ」


1ヵ月後この世界で初の女性大統領が誕生した


エリオンはアルタイル城塞都市に戻り大将を集合させる


エリオン「五月雨さん今月の被害状況を教えてください」


五月雨「うむ、全ての数字が10分の一以下となっておる成果は十分じゃな」


エリオン「非常事態宣言を解除、警備レベルを通常とする引き続きルシファー対策は継続する数字が0になるまでな」


エリオンはモンターク大統領からの指示で全軍総大将から元帥と立場が変っていた、これは軍隊の最上級の階級である


エリオン「カイザー、この元帥の間の図面を持って行って調整してくれ」


カイザー「直接部長とやり取りして下さいよその方が早いです」


エリオン「部長は神雷さんだろあの人は先輩で頭が上がらないんだよ」


カイザー「あなたは元帥で軍でトップの人なんですからもっと堂々としないと」


エリオン「わかったよ!努力はするさ」


エリオンの中でちょくちょく攻撃して来るカイザーも苦手な人物となっていた、というよりホワイトカラーの事務組自体が苦手だ

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