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今日から学校と仕事、始まります。①莞

鍵を無くしたのです

作者: 孤独

誰でもやりそうな事か、そうでもないこと。

いつそんな日が起こるか分かったもんじゃない。ちょっとした恐怖に出会うこと


「こないだ、家の鍵を無くしちゃったんですよー」


女子高校生にしてはとっても小柄な、ちっちゃい迎は夏休み明けの学校でちょっとした雑談中。その表情はトラブルのくせに惚気中。


「それで坂倉くんにメールして、家に泊めてくれたんです」

「なるほど、それは上手い彼氏訪問、彼女訪問に繋がるな」

「そーですよねぇ」

「いやしかし、鍵を無くすなんてとんでもないぞ。探しに行かなかったのか?」


鍵を無くすと家に入れないことや、自分の家に泥棒が万が一、来るって事もある。

とっても危ないのですぐに探した方がいい。

まぁ、厄介なのは無くしたタイミングが遅すぎると、どーやっても捜せないので、諦めるのも感じである。


「まぁ、俺は宿題を無くした事で、夏休みの宿題を乗り切る事にした」

「無くしてもいいけど、宿題はやっておこうね。舟くん」


持ってくるのを忘れてもいい。やっておけば、いいと思う。



「買い物をする時に落としちゃったみたいで、交番で聞いてみたんです」

「まぁそりゃそうだ」


落とし物をし、警察に相談すると紛失届を書いてもらうことになります。見つかるとは限りませんが、ホントに稀にあります。

警察に届けられた落し物は、そこから落とし物センター的なところに届き、そこを訪れるよう勧められたり。紛失した時が短ければ、近くの交番にある可能性も考慮され、その交番に連絡をしてくれるそうです。それで見つかる事はホントに稀ですけど。


「紛失届出したり大変で」


スマホを落とし、警察に運良く届けられた場合は、電源を落とされるので電話やメールなどで捜そうと思っても繋がりません。電話などの通信環境を切る必要がある場合、契約した電話会社に連絡を入れて、通信を切断するよう連絡しましょう(これは悪用されないようにするための処置です)。その際、本人確認として、名前、生年月日、住所、スマホの機種、パスワードとか色々、電話で確認されます。


「落とし物の保管は、1年くらいだって聞いて。休日、落とし物を保管しているところに坂倉と行ったんです」


落とした物が見つかったら、謝礼をすることもできます。

相手方に要求がなければできませんが。


「そしたら、9か月前に無くした家の鍵がでてきました!これって凄くないですか!?」

「凄いが割と最近、無くしてるじゃねぇか!」


それらしき物が落とし物センターにあったとしても、そこから連絡が入ることはあまりないです。ほとんど似たような物ばかりなので。あくまで保管しているだけです。



「しかし……なるほど」

「なにが、”なるほど”です」

「いや、坂倉がその話をした時、ちょっと残念がっていた理由が分かってな」

「へ?」


せっかく2人の休日をそんな形で潰され、親いない家がもうすぐだって時に、鍵を見つけて家に帰っちゃう迎が畜生に思えてな。それに



「あー、落ち込むな。坂倉。そーいう相談をされる事は彼氏なんじゃないか?」

「あー、そうだよな。頼られているよな……」

「坂倉くんもどうしたの?」

「いや、いいんだよ」



迎ちゃんに言えねぇ。

俺、その日に鍵を無くしたって……。


「?あれ、なんで舟くん。坂倉くんからその話を聞いていたの?」

「!まー、いいだろ。気にするな。気にすんな。男には見得を張るのも特技にしなきゃいけねぇーの」


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