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決行


 キンコンカンと放課後を知らせるチャイムが鳴る


 「まさか、うちの学校にも、伝説の木があったとはなあ、、、」


 と一人、校舎裏の大きな桜の木の下で、ボソッとつぶやいた


 歩に、「うちの学校になんかいわれのある木とかある?」と聞いたところ


 「あるよ。」と、普通に返されたので驚いた


 それは、今僕がたっている場所にあるこの大きな桜の木らしい


 昔は、ここで告白して、それが成功すれば二人は永遠に幸せになるとかいったらしいが


 今は、そんなことしなくても大丈夫なので、誰もいない


 今日の昼休み


 僕は、桜に、「放課後、校舎裏に大きな桜の木があるからそこにきてくれない?伝えたいことがあるんだ」といった


 こんなセリフは定番中の定番だったけど、今ではもう、死語だ


 もちろん、使う必要がないから



 まあ、そんな説明はどうでもよくて、今大事なことは、桜が来てくれるかどうかだ


 もしかしたら、こないかもしれない


 そしたら、僕は落ち込むかもしれないが、安心もするかもしれない


 運命は変わらなかったのだから


 運命が変わるのは少し不安だ


 来てほしいとおもうが、来ないでほしいともおもう


 半々だ


 そして、数分がたった


 「遅くなって、ごめん。」


 と、桜が息を切らして走ってきた


 来てしまった


 覚悟をきめなきゃ


 「で、伝えたいことって何?」


 「あ、あのさ、、、」


 いざとなると言葉が出ない


 覚悟は決まった!、、、と思うが


 なんていったらいいのか分からない


 ずっと、前から好きでした!付き合ってください!


 なんてのじゃ、ベタ過ぎるし


 思い出話を始める?

 

 いやいや、そういうのは帰って伝わりづらくなる


 どうしたらいいんだ


 考えれば考えるほどパニくる


 「どうしたの?」


 桜が心配そうにこっちを見てくる


 「僕は、桜のことが、ずっと好きだった!」


 「えっ?」


 桜がとまどう


 「僕は桜のことが、ずっと、ずっと好きで、今も大好きなんだ!付き合ってほしい。」


 「で、でも、私の赤い糸は田中君とつながってて、、、」


 「知ってる。でも、付き合ってほしいんだ。神様が、桜と赤い糸でつながった相手が、田中だって言うなら、僕は、神様に逆らって、その赤い糸を切るよ。桜と付き合うためなら、何にだって、逆らってみせる。だから!」


 「ちょ、ちょっと待って!」


 あ、つい、熱くなりすぎたかもしれない


 「私にも、考える時間をちょうだい。」


 「う、うん。」


 はあ、これはきっと、断られるな、、、


 そう思い、ため息混じりに、うんといった


 「返事は、明日するね。」


 桜はそういって去っていった


 僕も、鞄を持ち、家へと帰ることにした


 一人の、下校なんて、何日ぶりだろうか


 いつもは、歩や、桜が一緒に帰ってくれるからな

はあ、つかれたわ


勉強しなきゃ、、、

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