あなたは知らない
あなたは知らない。
あなたの言葉がどれだけ心に突き刺さるのかを。
あなたは知らない。
あなたの言葉たちがどれほどわたしを考えさせるのかを。
あなたは思うかも知れない。
「何気ない一言だったんだよ」
その無意識の言葉の羅列にどこか意味を求めてしまうわたし。
そうして再び読み返す。
きっと永遠に分からないだろう。その言葉の真意なんて。
わたしはあなたじゃない。
あなたはわたしじゃない。
そしてわたしは嫉妬を感じるだろう。
あなたの言葉たちがどれほど心の中で舞い踊っているのかを。
そうして自分の中の言葉を選ぶ。
あなたは知らない。
まるで見えない蜘蛛の巣に敢え無く捕えられた蝶のように
わたしの心を虜にしていることを。