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借家の事
母が身ごもった時点で父親が誰か分からなかったそう
誰の子よ浩一、戸籍上父の欄は埋めないといけないので
誰か犠牲になった人の名前が載っている
会った事はないらしい、
今時ならシングルマザーとか言うジャンルなんだろうけど当時は意味合いがちがってた感じで世間の目は厳しい時代、職業柄夜勤とか積極的にやっていたのでほとんど家に居なかった
浩一の姉や兄たちは夕方になると本当の親たちが迎えに来るので居なくなってしまう 遊んでくれない
母の妹たちも同様で居る日と居ない日がある
借家は長屋と呼ばれるジヤンルで2世帯1つ屋根
各戸は二階建てで土間や囲炉裏がある明治クラスの家屋
縁の下もあった 抜けた歯を縁の下にーとか屋根裏にーとか子供が全員そうしてたので
歯がいっぱいあるのだろうか、、見たことはない
風呂は有ったがトイレが無い
家主の家(母屋)に借家用のトイレがある
板に穴が空いてるだけのトイレ とても臭い
風呂は五右衛門風呂 焚き付けの材木は近くの大工さん所から廃材もらってくる、薪割りは子供たちの仕事だった もちろん風呂炊きも子供たちの仕事
入るのは大人が先 これが常識だった