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お隣さんの姉妹に好かれているのだが…一体どっちを選んだらいいのだろうか?

作者: 黒音 ユキハ


「七塚先輩、おはようございます」

「おお。胡桃か、おはよう」

「大輝、おはよ〜」

「何だ沙梨か、おはようさん」

「何よ、私だけついでみたいじゃない!?」

「いや。気のせい、気のせい、ワハハハハハ」

「あっ、ちょっと待ちなさい!! 大輝!!」

「追えるものなら追ってみな? フハハハハ!!」

「待ちなさいってば〜!!」

「ちょっと〜待って、2人とも早いー」


 今日も今日とて、晴れ渡る空と賑やかなお隣り姉妹だ。






「おい、大輝。次の授業、違う学年と合同授業で体育があるから早く着替えるぞ」

「ああ、わかった」






「昨日の野球の試合見たか?」

「おおう、みたみた」

「あのピッチャー凄いよな」

「いや、俺はキャッチャーの方がすげぇと思うけどな〜」

「ねぇ、あのアイドルが出たバラエティ見た!?」

「うん。見たよ〜」

「「かっこいいよねー」」

「やっぱり良いなぁ〜アイドル!!」

「あっ、それ!! 新発売のシュークリーム!?」

「うん、そうだけど? 食べる?」

「良いの!?」

「良いよ、はい半分こ」

「あっ、ありがとう!!」

「美味しい〜」

「甘っ!? もっとクリームがなめらかだと思った…」


 周りが姦しいね〜。


「今から体育の授業を始める。名前を呼ぶので返事をしてくれ」

「「「「「はい!!」」」」」

「荒川 大雅」

「はいっ!!」

「井上 マリア」

「はいっ!!」

「小野 省吾」

「はいっ!!」





 学年対抗でやるから、出席人数がハンパない……








「準備体操を始める。体操が終わり次第、学年対抗の男女別々でバスケ試合を行う!! 怪我の無いように入念に体操をするように!!」

「はいっ!!」


「伸びの運動〜」


「腕を振って脚を曲げ伸ばす運動〜」


「腕を回す運動〜」









「まず初めに2年男子対1年男子の試合を行う!! 準備はいいか?」

「はい」

「声が小さい!!」

「はいっ!!」

「よ〜し!! では今から2年男子対1年男子の試合を始める!! タイムリミットは30分間だ!! …………よ〜〜〜い、スターーート!!!!」


 スタートと共にボールが上に投げられた。


「「おっーーーー!!」」

「よし、ボールを取った!! 攻め込むぞ!!」

「ボールも〜らい」

「あっ!! くそっ、どこから湧いてきた!! 1年坊主!!」

「ボールパス、シュート決めて」

「了解」

「8対15だどっちも頑張れー」


 点数が僅差だ!!


「やっぱ、バスケ部の間口くん…かっこいいよね〜」

「うんっ!! マジ神!!」

「スリーポイントだ!! はよ決めろ!!」

「へぇー、スリーポイントだったらうちも決めるぜ」

「両方ともスリーポイントの点取合戦だ!!」

「24対20だどっちも負けるなー」


 勝利の女神が微笑むのはどっちだ!?


「えっ!? あの高峰くん、本ばっかり読んでるから運動苦手だと思ってたのに……バスケが得意なんだ!!」

「まさかねー」

「ですよねー」


 バスケ好きが多いなー。


「1年坊主、しつこいぞ!! 格の違いを見せてやるぜ!!」

「おうおう、見せてもらおうじゃありませんか? せ・ん・ぱ・い?」

「よっしゃ!! そこまで言うんやったら男に二言はないな!?」

「ああ」

「オメエら、1年坊主にとどめ刺すぞ!!」

「おおおおーーーー!!」

「こっちだって、決めてやんよー!!」

「おおおおーーーー!!」


 暑苦しいねー。ほんと暑苦しい……


「おら、さっきまでの威勢はどうした?」

「点数が縮まってきてるぞ?」

「くそっ!!」

「35対40!! あと5分」


 最後のスリーポイントを1年男子が投げやりながら決めたことで、2年男子対1年男子の試合は45点対48点で1年男子が勝利した。


「続いて2年女子対1年女子の試合を行う!! 準備はいいか?」

「はいっ!!」

「よ〜し!! では今から2年女子対1年女子の試合を始める!! タイムリミットは30分間だ!! …………よ〜〜〜い、スターーート!!!!」


 スタートと共にボールが上に投げられた



「はい、ボールパス!!」

「沙梨、ガンガン行きな!!」

「いっくよ〜!!」

「15対11だ!! 沙梨も胡桃も頑張れー」

「沙梨は今日、キレッキレだねー」

「やっぱり妹が相手だからね!!」

「「「あー、なるほど〜」」」


 姉妹同士のバスケ勝負!!


「みんな!! 点取り返すよ!!」

「「「「「おーーー!!」」」」」

「沙梨姉にはトリプルチームで固めてあげて!!」

「22対25だよ!! 沙梨頑張れー!!」

「胡桃チームが逆転したー」

「沙梨チーム、気張れー!!」


 勝負の行方は如何に……


「胡桃、お姉ちゃんは止められないよ!!」

「絶対!! 必ず止める!!」

「「「「「おおおおおおおーーーー!!」」」」」

「35対34で、沙梨チームが1点リード!!」

「姉妹同士バチバチだー」


 怪我しないか心配だ。


「胡桃も沙梨もどっちも頑張れー」

「「「「「は〜」」」」」

「両方応援とか、相変わらずの朴念仁だな」

「ぼ、朴念仁?」


 2年女子対1年女子の姉妹による点取合戦は40点対40点の同点という形で幕を閉じた。








「お昼だし、購買行こうぜ大輝」

「あっ、わりぃ。今日は胡桃と沙梨が弁当くれるらしいからパス」

「おうおう、リア充ですね〜旦那さん」

「リア充ってどこがだよ?」

「はぁ〜、何でこんな鈍感野郎を立花姉妹が…」

「うん? どうした?」


 なんか変な空気になった…


「七塚先輩、自信作のお弁当食べてくださいね?」

「あ、ありがとう」

「大輝!! 私の弁当も受け取りなさい!!」

「ああ、サンキュー」

「大輝!! 私の時だけ、何か軽くない!?」

「いや、気のせい」

「ほら、七塚先輩。あ〜んしますから口開けてください」

「あ、ありがとう。胡桃」




「七塚先輩、私の手料理いかがでしたか?」

「美味しかったよ。特に卵焼きが…」

「ありがとうございます。卵焼きは今回の目玉なんです」

「ああ、そうなんだ。美味しかったよ、胡桃」

「大輝!! 私もあ〜んするから口を開けなさい!!」

「あ、ああ」




「で、どうなの大輝。美味しかった?」

「ああ、そうだな。美味かったぜ」

「ふ〜ん、そうなんだ。で、どっちが美味しかったの? 断然私だよね?」

「沙梨姉、私の方が美味しいに決まってるもん!!」


 も、もん!?


「う〜ん、胡桃も沙梨も料理を頑張ってるのを俺は知ってるから……どっちかって言われたら……決めきれないんだよね」

 




「ほら、早く帰るわよ大輝」

「ああ、わかったから腕を引っ張るなよ〜」

「じゃ、家まで競争しようか」

「望むところよ」

「よ〜い、………スタート!!」





「待って二人とも……置いていくなんてひどいー」


 二人はものすごい速さで家まで帰ったのであった。


 妹を置いて……


「む〜〜〜、置いてかれた……」

「胡桃、ごめんやって」

「…………」

「胡桃?」

「何でも……いうこと……聞いてくれますか?」

「……あ、ああ」

「わかりました。では、私の頭を撫でてください」

「な、撫でるのか? 本当に?」

「え? 男に二言はないのではありませんか?」

「は〜、わかったよ」





「ありがとうございます♪」

「………沙梨姉、私を置いて行ったことを後悔させるべく、ゲームで勝負しませんか?」

「ふ〜ん、良いわよ」

「ふふふふふ。その余裕、跡形もなく消しとばしてごらん入れましょう」

「レディーファイッ!!」

「私の回し蹴りを見なさい!!」

「私だって炸裂パンチすごいんだから!!」

「「いやーーー!!」」

「カンカンカン!! KO!!」

「よし!! 私の勝ち!! やったね♪」


 家での格闘ゲーム対決は胡桃の勝利だった。


「それで………そろそろどっちが一番か聞きたいんだけど。大輝、良いかしら?」

「私も気になります!!」


「だーもー、良い加減にしてくれないかな? 何で二人はそんなに張り合っているの?」

「ほんと、大輝は鈍感なんだから………」

「そ〜ですよね、これほど鈍感な人は七塚先輩ぐらいだと思いますよ?」


 2人は言葉を告げた後、交互に大輝へ口づけをした。


「「これが、私たちの気持ちです!!」」


「えっと………これは俺のことが好き、なんだよな?」


「はい!! 頼りになる七塚先輩のことがずっと、ずーーーーっと好きでした♪」


「は〜、煮え切らないわね………じゃあさ、私を彼女にしてみない?」


「沙梨姉、それずるくない?」

「胡桃こそ、ずるいでしょ!!」

「まあまあ2人とも落ち着いて」

「七塚先輩!!」

「大輝!!」

「は、はい!!」

「あなたはどっちを選ぶの?」


お読みいただき、ありがとうございました!


少しでも面白い!! 続きが読みたい!! と思っていただけたら、ブックマーク、評価、感想をよろしくお願い致します。

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