第12夜
ฅ(º ロ º ฅ)《…ギリギリ。危ないアブナイ。(汗
----------7年後----------
え?急すぎ?その間に何があったかって?
いや、ずっと訓練だよ?報告する事と言えば、一日中訓練してたお陰で魔獣の強いやつでも1人で倒せる様になった事ぐらいかな?
後は、クロをモフモフして、お母さんの美味しいご飯食べて、モフモフして、練習して、モフモフして、ご飯食べて、ご飯食べて、モフモフして、練習して、モフモ……。
も…。
…。
だって!!
クロの毛並みが魔性過ぎて!手触りが悪魔的で!
魔族だけど!魔族だけど!この手触りは私を怠惰へと陥れる。…クロ、恐ろしい子!!
そんなこんなで7年経ったけど、一番ビックリした事と言ったら…
「主。そろそろ起きる時間でございます。起きてください。主。…主?あくまでも起きないおつもりですか…。それならこちらも『あの手』を使わ「起きる!起きる!起きた!はい、起きたから!ごめんなさいってば!!」」
「最初から素直に起きれば宜しいものを…。」
こんな感じで私をたたき起こすクロだけどその見た目は完全に人。
そう、クロは人化を覚えたんです。
それだけならまだしも、見た目は村の奥様方も目がハートマークになるくらいの甘いマスク。
黒いサラサラの髪に赤い瞳で微笑まれた日には救急患者が続出する。と言うか続出した。
更に…
「主。本日はいつも通り午前中にライド様との体術の訓練。午後からはリアーノ様との幻術の研究にございます。」
初めてあった時から喋り方が執事ぽいなーと思ってたけど、人化して更に磨きがかかった。それこそ本物の執事の様に常に私の傍に控えてる。
村に年頃の女の子がいなくて良かったと常に思ってる。嫉妬の視線は受けたくない。
「主。今日こそこちらを。」
そうやって差し出されたのは…ゴスロリ。
「毎日言ってるけど、これから訓練だから!もっと動きやすいのにして。」
「こちらは改良型でして、動きやすさも追求されております。」
「こ、こんなピラピラした服なんて恥ずかしくて着ないから!」
「はぁ。主のお姿にはこのゴスロリは似合うと思うのですが…。」
「いいから他のにして!毎回毎回どこから仕入れているのやら…。」
「自作ですが?」
「タチが悪い!」
「私の生きがいになっておりますので。」
「…。朝から疲れる。」
そんな事も7年も暮らしていればいつもの事で、クロは何事も無かったかのように私の髪を高速で結っていく。
私の髪の毛もこっち来てから1回も切っていないせいで腰程の長さがある。重たいしそろそろ切りたいな…。
「ねえクロ。私の髪長くなってきたから切ろうと「ダメです。」」
「切「ダメです。」」
「ちょっ「許しません。」」
「…「ダメです。」」
私泣いてもいいですか?
そしてお父さんとの訓練
「ミヅキ。今日は試合をする。お前もそろそろナイフの扱いが板についてきたからな。俺を殺す気でこい。」
「っ!はい。」
「では私が合図を。」
殺すつもり…。それだけお父さんも本気なんだ。
大丈夫。奥の手だってある。
お父さんが構えてるのは剣。
正直なめてる
お父さんがほんとに得意なのは小刀。それは抜かずにさしたままだ。
私のこと剣だけでどうにか出来ると思ってる。
確かにナイフだけならお父さんが剣を構えていても私は勝てない。
ナイフだけなら
「それでは、両者とも宜しいでしょうか?」
私達は小さく頷く。
それに合わせてクロがコインを取り出す。
コインが地面についたら開始の合図だ。
「参ります。」
太陽の光を反射しながらコインは高く舞い上がり、
キンッ
その音を合図に私とお父さんは飛び出した。
ฅ(º ロ º ฅ)《ミヅキとライドの一騎打ち。やっとここまで来ました。切りのいいところまで書いたらクロノワールの番外編やろうかなと思ってます。