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討伐依頼

 それから一週間ほど毎日草刈りの依頼を受けていた。


 「え、もう終わったんですか、凄い。ありがとうございます。」


 「なに? お金も一人分でいい?」


 「かなり荒れてて原型留めて、、えーーもうできたの?」


 「後片付けまで、なんときめ細やかなお仕事!」


 とまぁ、行く先々で評判が良く、嬉しくって張り切っちゃたね。

 ついつい金額も値下げしちゃったのはやり過ぎたと思うけど。。。




ギルドの受付にて、


「今日も草刈りですね、かしこまりました。受理いたします。

 そういえば、ローグさん、後討伐依頼をクリアすればランクアップすることもできますよ。どうされますか?」


「もうですか?なら受けてみようかな。何かおすすめはありますか?」


「最初はゴブリンかコボルトが安全ですね。」


「ちょっと考えてみます、ありがとうございました。」


 流石にそろそろ草刈りの依頼も無くなってきたので、どうしよかと思っていたところだ。



 最初の屋敷の支払いは良かったが、それ以降はFランクらしい支払いである。毎日の宿代や食事代に消える程度、少し贅沢をすればすぐに赤字である。なんなら黒字の案件もつい口が滑って赤字になっている。


 正直黒字になったところで、腐っても男爵家出身の私からすると、端金。


 慈善事業と割り切ることにしている。




 


 次の日、受付嬢のアドバイスを受けて討伐依頼を見ていた。

 

・村の近くにコボルトが複数出たから退治してほしい。


・ゴブリン畑を荒らされて困っている。


・新鮮なボア肉の収穫、一頭丸々買います。


 

 お、これなんかいいじゃん。よく見ると、報酬にボア肉の刺身がある。

 ボアとは猪型の魔物である。


 これは新鮮だからこそのご褒美。マジックバックがあるので結構どこでも食べられるが、自分が仕留めたボア肉は美味そうである。これにしよう。


 美味しいは正義である。

 その依頼書を持って受付に行くと嬉しそうに受理してくれた。


 「やっとランク上げる気になったのですね」


 「ええ。草刈りしすぎて庭師の仕事がなくなっては申し訳ないので」


 「ははは、流石にそれは無理だと思いますが、確かに多くの庭師が困るかもしれませんね。」


  と何気ない会話をして、依頼主のところに向かった。



 

 依頼主は町の中央にある泉の広場で屋台をしているお兄さんだった。


 たまたま手に入れた新鮮なボア肉で刺身を出したところ凄い人気になったのだとか。


 リピート依頼が多いのだが、なかなか新鮮なボア肉を仕入れることが出来なくなり依頼を出したようだ。というか他の店が真似して、手に入らなくなったらしい。


 まぁ兎に角、このお兄さんに新鮮なボア肉を渡せば美味しい刺身が食べることがわかったので、やる気充分。

 もうすぐにでも飛び出して狩りに行きたい気分である。







 色々と確認事項を済まし、早速北の森に肉を仕入れにきた。


 辺りを見渡しても魔物は全然見当たらない。

 ここで風魔法の出番だ。


 一帯に風を送り魔物の反応を探る。

 一回送るだけだと分からないが、2回送ると1回目との違いで何かがいることぐらいは分かるのだ。熟練していくと形や魔力も分かる。


 「見つけた」


 ボアが数匹、正確には4匹で歩いている。少し離れてたところにゴブリンと戦っている冒険者がいる。難なく戦っている。その戦闘の邪魔にならないよう、静かにボアに近づく。


 エアカッターを4つ出し、頭を切り落とす。

 血が噴き出すが、魔力で止血をしてアイテムボックスにしまった。


 「さて帰るとしますか。」






 「すいませーん。」


 「はーい、ってさっきの冒険者の方ですね。どうしましたか?」


 「ボア肉取ってきましたがどこに出したらいいですか?」ー


 「えーーーー、もう取ってきたんですか?」


 「はい…どこに出したらいいでしょうか」


 「、、、、出す場所でしたね。そしたら、こちらに。」


 


 「こ、これは、また綺麗なボアですね。ありがとうございます。」


 「実は後3匹いるんですが、要りますか?」


 「これと同じのが後3匹も!!?

  もう是非お願いします。こんな綺麗なボア肉だったら絶対買い取ります。

  ってか、いつでも持ってきてください。相場よりも高く買い取りますから」



 と、一頭買いではなく4頭買いしてもらい、お財布もホクホク、ランクもあげられるのでスキップしながらギルド向かうのであった。

魔物ボアの数を減らすので、討伐依頼扱いにしています。

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