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第24話 イクイダンジョン


 移動に1日、準備に2日。ようやくイクイダンジョンの入り口にやってきた。

 門から30分ほどでダンジョンの入り口には着く。

 

 ダンジョンの中は普通の洞窟だが、不思議なことに暗くはなく、外と同じくらい明るかった。

 出てくるのはゴブリンやコボルトと言った魔物。


「ゴーレムダンジョンじゃなかったか?」


「ゴーレムは4階層からみたい」


 どうやら買い出しに行っている2日の間にセリーナはダンジョンについて調べてくれたらしい。

 イグナっちがと2人で。別に羨ましいとか思ってないからな。


 「4階層から岩石ゴーレム、7階層から砂のゴーレムね。初心者はこの砂のゴーレムを倒せないらしいわ」


「それなら、対処方法を知っているぞ。水魔法で濡らすといいと聞いた」

 ふぅ、買い出しの時、武器屋の人との雑談がこんなところで生きるとは。


「ローグもちゃんと調べてたのね」


「ああ、もちろんだよ」

 力強く返事をしておく。なんというか横からじとっとした視線を感じる。おいミレット、その目を止めるんだ。


「岩石ゴーレムも物理には強いけど魔法はからっきしダメみたいで、魔法使いか属性武器があれば10階層には行けるわ。ただ10階層のボスはメタルゴーレムで弱点の火属性がないとキツイらしい。本当は火属性の武器を買ってきたかっ、、まぁそれはいいわ。兎に角今日中に11階層まで行くわよ」


 これ以上セリーナに負担をかけたくない私は率先して索敵と戦闘を本気で行った。

 幸いほどなくして下への階段を見つけた。


 2階層目は少し広い気もするが、敵は変わらずゴブリンとコボルトばかり。

 倒してもダンジョンが吸収してくれるので放置していく。


 ドロップ品もあるのだが、石か石斧らしい。マジでいらない。


 3層目、4層目。


 とうとうゴーレムが出てきた。岩石ゴーレム、ロックゴーレムと呼ばれる1番ノーマルなタイプだ。


 試しに剣で切ってみる。少し硬いが切れるな。隣でイグナっちもローグを切り刻んでいざんいた。


 まぁ岩だしな。切れなかったら異世界で生きていけないだろう。


 次にエアカッターを試す。


 草刈りと変わらない感触がある。まぁ空気なのだが。


 岩石ゴーレムは地の欠片を落とす。たまに地の結晶も落とすらしいが、20〜25回に一回ぐらいの確率らしい。

 地の欠片や地の結晶はギルドが買い取ってくれるので回収する。それらはミレットがマジックバックに嬉々として入れていった。


 そして5階層、6階層、7階層へと進んできた。


 ここからは砂のゴーレムが出てくる。

 試しに剣で切ってみたらほぼ素通りした。途中砂が剣を絡め取ろうとしていたので初心者は苦戦するのだろう、と納得する。

 海岸の砂のようにサラサラしているのにゴーレムの形をしているのだから不思議だ。


 セリーナによると、心臓辺りに核があるからそれを切れば倒せるらしい。試しに切ったら2回目で当たったらしく倒せた。 


 剣でも倒せることは分かったが、一回で確実に倒せないのは面倒くさい。

 

 一発で仕留めたいがどうしたらいいのだろう。砂を風で飛ばせば核だけが残るだろうか。

 できるだけサボりたい私は必死に頭を回転させ、早速実験を始めた。


「ウインド」


「「「あっあ〜あぁあ」」」


 核ごと飛ばしてしまったらしく壁に叩きつけて倒せたらしい。

 なぜか息ぴったりの周りのことは気にせず私は実験を続けた。

 何度か試すうちに、飛ばす方向に気をつけtうまく倒せるようになってきた。

 ドロップ品はミレットが回収してくれるので、できるだけ負担にならないよう心がける。


 この砂のゴーレムは砂の欠片を落とす。たまに落とす「星の砂」は貴族に人気があるらしく買取価格が高いので是非落としていってもらいたい。


 ウインドで壁に叩きつけながら進むこと数時間。

 とうとう10階層のボス部屋にやってきた。


 この扉を開けたらボスとの戦いが始まる。


「緊張してきたなぁ」


「ほぼ散歩だったじゃない」


まぁそうなんだが、こう言うのは気分が大事だからな。


「さぁ『風の伝道師』我がパーティー初のダンジョンボス攻略だ。気合い入れていくぞ!」


「「「おーー」」」


「で、風の伝道師ってまさかパーティー名?」


「どうだ、良いだろう。うんうん」


「俺は剣士」


「2人も風魔法使いがいるんだ。1人が剣士でも問題ないさ」


「伝道師って、ちょっと恥ずかしい」


 まさかのダメ出し。ここまで温めてきたとっておきの名前が。


「ミレットは風の料理人」


「風魔法使えないだろ」


「へへーいいの〜」


「ねぇローグ、風はいいんだけど、伝道師はやめない?」


「風が入ってたら何でもいいよ」


「なら風のハンバーグがいい」


「「だめ」」

「ダメだ」


「良い名前だと思ったんだけどなぁ」


「パーティー名『風』はダメなの?」


「いいよ」


「なら決まりね」


「じゃー改めてパーティー『風』の、、」


ぐぉぉん、がらがらがら


 ボス部屋の開く音。前を行くイグナティウスとセリーナ。

 

「待ってくれよ〜」






「ねぇねぇ、あれがメタルゴーレムね。こいつは私が倒しても良い?」


「え、あ、うん、どうぞ」


「ありがとう、私のエアカッターがどこまで通用するかやってみたかったのよ。」

 「エアカッター」


 セリーナのエアカッターが複数同時にメタルゴーレム襲い掛かる。

 そして豆腐を切ったかのような滑らかな断面。


 登場と共に消えていく階層ボスメタルゴーレム。

 お前のことは忘れないぞ。


「情報通りね、メタルゴーレムは鉄の塊を落としたわ」


「え、なになに?鉄の塊落とすの?周回したらめっちゃ儲かるじゃん」


「1日1人一回だから次は明日ね。うまく日付が変わる頃にすれば、ほぼタイムロスなく2回できるわ」


「裏技〜」


「ええ、あんまり儲からないからする人は多くないみたいだけど」


「ん、1人1回ってことは分かれて入れば3回行ける?」


「普通リスクが上がるからしないけど理論的にはそうなるね」


「買取金額次第ではあるけど、周回するぞぉぉ!」


こうしてなんとか今夜の宿代を稼ぎ、野宿を免れたチーム」風」のメンバーであった。




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