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第2話 朝の鍛錬

「おーいローグ、素振りするぞ」


「「はーい」」


とほほ、今朝もまた素振りである。


ローグとは私の名前である。呼びかけたのは長男リオンである。そして、一緒に返事をしているのが次男のラースである。昨年から兄に誘われ、否、拉致され、毎朝素振りに付き合わされているのである。まぁ、素振りは嫌いじゃない。何も考えないで身体を動かすのは気持ちがいい。充実感もあるし、成長も感じやすいからだ。一方次男のラースは文官タイプのため、かなりきつそうである。文官タイプなだけあって真面目で文句も言わず、ほんとよく頑張っている。


「中段構え、上下素振り100本、始め」


100本が基本単位で素振りが行われる。10本ではないのだ。ちょっと感覚が違うと思う。

身体強化を使って運動をすると、基本の体力がかなり上がるため、この世界の住人は大抵体力がある。身体強化は基本であり、これが使えないと冒険者や騎士を目指すのであればかなり厳しい。そして、この素振りは身体強化を使って行われるため、一本一本のスピードもかなり速い。時間としてはたったの2時間であるが、内容はかなり濃厚だ。前世なら一日かけてする内容だろう。


さて基礎体力づくりには有効だ。ただ、私は魔法使い志望。安全圏から魔法ブッパで勝利あるのみ。

日本にいた時の記憶がある私には、3k(きつい、汚い、危険)の職場は耐えられない。

夢は冒険者でも、優雅な冒険者志望なのだ。


そして明日、12の誕生日を迎える。すると貴族は冒険者になることができる。

そしたら自由に生きるのだ。もう、朝の鍛錬も終了でいいだろう。


翌日…



「おいローグ、どこに行く。素振りするぞ」


「いえいえ、お兄様、今日は私の誕生日、冒険者登録をするつもりですので、今日からは私は辞退させていただきます。それに私は魔法使いになるのです。もう十分かと」


「何言ってるねん、移動に体力いるんだから、そんなんじゃダンジョンで死ぬぞ」


「いえいえ、私には魔法というものがあり…」


「ごちゃごちゃうるさい、さっさと用意しろ」



冒朝の鍛錬はこれからも続くようである。とほほ…


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