第10話 人材派遣とパーティー契約
所持金を見ると15万トロンある。
あまりしたくはなかったが仕方がない。
ギルドを出て30分ほど歩く。地味に遠い。。
ここはいくつかあるうちの1つ
この町で2番めに大きい人材派遣会社、カヤックに来ていた。
自力でパーティーを組めないから。。。
「いらっしゃいませ、カヤック副支店長のボイルと申します。
本日はどのような人材をご希望でしょうか。」
「予算は10万トルンで、冒険者パーティーになっても良い方を探しています。その条件でお願いします。」
「かしこまりました、では連れて参りますので、こちらの部屋でお待ちください。」
いかにも豪華な部屋に通されると、金髪の綺麗なお姉さんがお茶を持ってきてくれる。
しっかりと拝顔し、目の保養をする。
「お待たせしました。冒険者パーティーに参加する条件として希望したのは7名です。
1人目 片腕を無くした元冒険者
2人目 獣人族、猫耳である。しかし、食い意地が強いだけでそれほど戦闘には向いてないが、本人によるとトラップ解除が得意らしい。
3人目 元騎士団。腕は確かだが、当時の上司を半殺しにしてクビになったらしい。
4人目 鍛冶屋で働いていたおじさん
5人目 やんちゃ坊主
6人目 セクシーなお姉さん、風魔法使いのため需要と供給がマッチしない。
7人目 目つきの悪い、いや強そうな剣士
4人目5人目以外はどの人も良さそうである、
値段を聞くと、
1、元冒険者4万トロン 片腕のため安い
2、2万トロン 実力が不明
3、15万トロン 分割払い可
4、5万トロン スキルがあるので高め
5、1万トロン
6、8万トロン 風魔法よりも美人である事が高い理由らしい
本人は不満らしいが。
7、10万トロン 普通に前衛で活躍してくれそう。
彼らは1年契約で派遣してもらえる。この提示された金額はカヤックに入る手数料。
それとは別に給料を毎月本人に払うことになる。手数料の半分が給料になる。
また一年後に契約更新も可能だ。更新料は手数料の半額、つまり給料と同じ金額をカヤックに払うことになる。ちなみに契約金の3倍を払えば引き抜くことも可能。
同じ風魔法使いとして気になるのは6番、セリーナという名前らしい。
あと分割払いの3、イグナティウスも欲しい。
何なら猫耳も気になる。
しかし、8万と15万と2万、合計25万。10万オーバーだ。
ちなみに上司を半殺しにした理由は教えてもらえなかった。ただ、国を思ってした事だから。後悔はしていないという。
サイコパスというわけではないらしい。
「すいません、セリーナさんとイグナティウスさん、それと獣人のミレットを雇いたい。」
「かしこまりました。ただ、ご予算10万とお聞きしておりましたが、イグナティウスは頭金5万トロンが必要になります。それでも大丈夫でしたか?」
「ええ、こちらに15万トロンありますので、登録をお願いします。」
「かしこまりました。分割払いの契約書にもサインをお願いします。頭金5万に一ヶ月に一回1万トロンずつ払い、利子がついて全部で17万トロンとなります。」
一年12ヶ月なので、少し割高になるが仕方がない。ちなみに怪我したりしたり、死亡した場合は、契約金の10倍を支払う。骨折、腕の損傷など、条件よって金額は変動するとはいえ、かなりの高額になるので、保険に入るのが一般である。万が一イグナティウスが死亡したら15万トロンの10倍、150万トロンの支払いである。日本円にして1500万。払える金額ではないので私も保険に入る。
店側もこんな冒険者に分割払いして良いのだろうかとも思ったが、これでも男爵家だから取りっぱぐれがないと思ったようだ。家に迷惑をかけるわけにもいかないので、気合いを入れ直す。
これからの月々の支払いを考えると気が重い。。
さてと、契約書にサインをして3人と合流する。
「はじめまして、セリーナです。私は風魔法使いとして冒険に参加します。よろしくお願いします。」
暗に性の対象にするなよと、牽制される。
もちろん風魔法使いとして期待しているので問題ない。
「次は俺かな。帝国騎士団で働いていた、よろしく。」
口数は多くないようだ。
「はい!はい!はい!はい!次は私の番!!
みんなアイドルミレットでーす。
特技は大食いです。10分でオーク肉のステーキを食べれます。」
微妙な特技だな、、そんなに速くもないし、何なら食費が掛かって大変だ。雇っているので、衣食住はこちらで提供しなければならない。金がかかりそうだ。
意外と労働基準がしっかりしている。週60時間を超える場合は残業代を出さないといけない。これは、2泊3日ぐらいのダンジョンアタックか、週6日の日帰りなどが可能。後は自由時間なので、その辺りの働き方も決めなければならない。
その辺りはおいおい決めていくとして、
「風魔法使いのローグです。一年間よろしくお願いします。」
一気に空気が冷えた気がする。セリーナまで白い目で見ている。
同じパーティーに風魔法使いが2人など、確かに聞いたことないけど良いじゃないか。
慣れているので気にしない。ちょっと目がうるうるしているのは、ゴミが入っただけだから。
この微妙な空気、、もう早速本題に入っちゃえ。
「って事でオークを退治しに行きたいと思いまーす」
イグナティウス
「ふむ、武器はあるのか?」
当然の質問である。魔法使いは特にないが、ミレットの方は正直戦力外。ここはイグナティウスに頼る場面であるが武器がないと戦えない。
「ふふふ、それがあるんですよね、じゃじゃーん」
「これか、オークぐらいなら。
今後を考えるともっと良い武器がないと厳しい。
鍛冶屋に発注しても?」
「もちろん!でもまだ金がないから1万トロン以下のしか買えないんだよね、貯まってからでいい?」
「ああ」
ってことで北の森にやって来た。
大きさにもよるが、ボアは1匹5000〜1万トロンになる。
だからオークを探しつつボアも探す。
ちなみにオークだと1〜2マントロンで買い取ってくれると言っていた。
ハイオークだといくらなんだろうか。
皮算用しながら歩いてたらつまづいた。
「いてっ」
「ローグさん。。」セリーナ
「ふふふ、私まだ一回もこけてないの。ね、すごいでしょ。ね。ね」ミレット
「。。。」イグナティウス
みんなが冷たい。ミレットは自分を売り込むのに必死で全然心配してくれない。
猫耳もふりたい。
沈黙が辛い。
「北西の方向に魔物の反応があります。」
セリーナが風魔法で反応を探ってくれていたらしい。
「どこ?どこどこ?」
1人うるさいのも混ざっている。うるさいのは今まで苦手だったが意外と楽しんでいる自分に気づいた。不思議なものだ。
ただ、、
「騒ぐな。」
ですよねぇ。魔物がいるのだから。
腰を落として静かに魔物がいる方へと進む。
オークである。それも5匹。
これでハイオークがいることが確定した。
なぜなら、オークは基本、統率者がいないとすぐ喧嘩をしてまとまらないので、基本少数か、ゴブリンなどを手下にして行動する。
オーク同士で協力するということはその上のハイオークがいるということでもあるのだ。
パーティーでの初仕事。
とりあえず3人の実力を知りたいなぁ。
最初奴隷商にしたんですが、人材派遣にしてみました。設定に無理が来たら、どれの購入にします。
後日派遣から正社員になる予定です。




