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四話

「こいつが例の異邦人か」

「ミレイユ隊長自ら来られるなんて珍しいですね」

「今は敵国に攻め込まれている。上層部はそれだけ異邦人の力を当てにしているということさ」

「俺は戦術機に乗って敵国とやらを撃退すればいいのか」

「いや、実力のわからない奴をいきなり前線に送り込んだりしないさ。お前には予定通り軍の養成所に入ってもらう。私はお前の教官になるミレイユだ」

「よろしくお願いします」

「礼儀正しいのはいいことだ。早速だが移動するぞ」

ミレイユの後に続いて建物を出ると4輪駆動の車が待っていた。

「戦術機はどうするんだ」

「他の連中が運んでくることになっているから心配するな」

ミレイユに促され車に乗り込む。

「言い忘れていたがこれを被ってもらうぞ」

渡されたのは顔を覆うマスクだ。

「なんでこんなものを」

「この地の情報は機密なんだ。信頼できるかわからない奴に情報を与えないための処置だ」

望まれて連れてこられたはずなのに釈然としない気持ちもあるが逆らっても結果は変わらないだろう。

渋々ながらマスクを装着する。

「それでは出発するぞ」


どれぐらいの距離を走ったのかわからなくなってきた頃、目的地に着いたのか車が停止する。

「もうマスクをとってもいいぞ」

友和がマスクを外すと鉄筋コンクリート製の建物の前に車が止まっていた。

「ここが今日からお前が暮らすことになる養成所の兵舎だ」

「何をさせられるかはわからないがわかった」

「入寮の手続きをするぞ。ついてこい」

友和はミレイユの後に続いて車を降りて兵舎の中に入っていく。

書類をいくつか書かされ支給品の軍服やら必要になる物を一式渡される。

「これで手続きは完了だ。部屋に案内する」

ミレイユはカツカツと軍靴を鳴らしながら歩いていく。

友和は慌てて後を追った。

「ここがお前の暮らすことになる部屋だ」

ミレイユに案内されたのは2段ベッドが左右に1つずつある4人部屋だった。

「私は外で待っているから軍服に着替えろ」

「わかりました」

友和は言われるままに部屋に入り軍服に着替える。

着替えが終わると友和は部屋の外に出る。

「ずいぶん時間がかかったな。1分1秒が生死を分けることもある。初回だから見逃してやるが懲罰ものだぞ」

「以後、気をつけます」

「よろしい。それでは他の訓練生と顔合わせをする。ついてこい」

友和は黙ってミレイユの後に続きグラウンドに出る。

ミレイユが大声で招集と声をかけるとグラウンドを走っていた訓練生と思われる人達が慌てて駆け寄ってくる。

全員重そうなリュックに小銃を所持していた。


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