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十三話

エドワルドの牽制のおかげもありあれから暴力を振るわれるといったことはなかった。

そんな中、訓練は続き今日は戦術機での格闘戦訓練である。

1対1で訓練用の剣を構えて対峙する。

友和はゆっくりと歩くように見せかけブースターで一気に距離を詰め剣を下段から上に一閃させる。

相手は予想できていなかったのかこの一撃で剣を大きく上にはじかれることとなりその隙に2撃3撃と機体に斬撃を見まう。

「そこまでだ。撃破判定」

その後も相手を変えて格闘戦訓練は続いていた。

ズススは格闘戦は苦手なようで苦労していたようだがエドワルドは得意なようで好成績を収めていた。

格納庫に戻れば整備兵達が待ち構えていた。

指定された場所に戦術機を止めキャノピーを開き地上に降り立つ。

「悪いが少し待て。おい、はじめろ」

そう言われて格納庫で待機することとなる。

整備兵達が友和が乗っていた戦術機を調べていく。

「親方。予想通りです。劣化具合がかなりひどい」

「そうか。お前さん、動きがいいのはよかったが戦術機の負担って奴を少しは考えろ」

「戦術機の負担ですか」

「戦術機は高価な兵器だ。それを1回動かすだけでオーバーホルさせられたらやってられん」

今まで戦術機の負担など考えていなかった。

そこを指摘されるのは目から鱗が落ちる思いだ。

「すみませんでした」

「わかればいいんだ。もう行っていいぞ」


友和が出ていくのと入れ違いでミレイユがやってくる。

「何か問題でもあったか」

「格闘戦をやったんだ。対策していても装甲がへこんだりはいつものことだがな。1機オーバーホールする必要のある機体がでた」

「ふむ。それは問題だな。しかし、それを解決するのが整備兵の仕事ではないか」

「それはそうなんだが、戦場で1回しか戦えないとなると他の奴にしわ寄せがいくことになる」

「こちらでも対応を考えておこう。整備は頼むぞ」

「言われなくても仕事はきっちりやるさ」


友和は食事を取り終わった後、エドワルドが少し席を外した隙に兵舎の人気のない場所に連れ込まれていた。

「お前、訓練ではやってくれたじゃないか」

「他の科目では足を引っ張るくせに調子に乗ってんじゃねぇぞ」

そこからは殴る蹴るの荒しだった。

すぐにばれる顔は避けられているがあらゆる場所に暴行を受ける。

腹にきつい一撃を貰い先ほど食べた物を嘔吐してしまう。

「うわっ。きたねぇな」

そうは言うが彼等の手が止まることはなく心配して探しにきたエドワルドが来るまでリンチは続いたのである。

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