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濃い…!濃すぎてヤバい!

かなり更新が遅くなりすみません; 川崎病の看病をしておりました。少しずつ落ち着いてきたので週一ぐらいで更新再開しますm(__)m

待ち合わせの場所について一つ深い溜め息。殴れてスッとしたような殴り足りないような…とりあえず爽やかなはずの朝が疲れる朝に変わったことは間違いない。これからダンジョンに潜るのに、体力に若干不安が残るのを感じながらもぼんやりと待っていたら、クロードさんが足早に向かってくる姿が見えた。


だが、おかしい。


クロードさんの横に、なんか、凄い…そう、見てはいけない類いのものが見える。


たまたま進行方向が同じなのか?とドキドキしながら見ていたら…とうとうクロードさんごと、私の前まで来てしまった。


刺激が強いから足下から紹介しよう。

明らかに上質な素材で出来たピンク色のブーツ。日に焼けて、健康的?な足は…なんというかこう、モジャモジャの樹海のような有り様で筋張っていて、その膝上ぐらいまでの丈のピンク色のふりふりのお姫様みたいなワンピースはパニエをはいているわけでもないだろうにふんわり広がっている。腰はがっしりしていて、胸元なんかもう動くだけではち切れそうなぐらいパッツンパッツン…首回りに若干覗いて見えるのは隠しきれない胸毛だろうか?


息子が好きだった世紀末な漫画に出てきそうなもの凄い筋肉と、ケツアゴのこゆい顔を彩る茶髪縦ロール。武器なのだろうか手にはぶっとくて棘のついた鞭。


町中だというのに、黒豹みたいな魔物?を連れてるのも気になるし、出来ればかかわり合いになりたくない。


なりたくないけど、明らかにクロードさんの連れである。


「シオン、悪い……クランメンバーが押し掛けてきてな。面白い新人を手伝ってるって話したら一緒にダンジョン行きたいって騒ぎだして…」


「はぁーい、貴方がシオンちゃん?あたし、アリスよん。よろしくねぇ…うふっ」


「アリスじゃなくて、アークだろ」


「うるさいわね!あたしはもうその名前は捨てたのよ…過去には囚われない主義なの」


うふんっとセクシー?ポーズをとる絵面が強すぎて気絶しそうだ。


やめて!私の精神的なライフはもうゼロよ!


「ヨロシクオネガイシマス」


「こいつはこんな見た目でも優秀なテイマーだから、壁だとでも思ってくれ」


「セクシーすぎて戦えそうに見えないかもだけど、私もこの子も役に立てるとおもうわよぉ」


武器よりも強そうな肉体して、何を言ってるんだと突っ込みたかったのを必死に抑えた。初対面かつ、クロードさんのお仲間だ…クロードさんのお仲間だから…失礼の無いようにしたい。


「お世話になります…あ、あの…その黒い子の名前って聞いてもいいですか?」


もうなんでもいいから話題を変えたい。

艶やかな漆黒の毛並みに金の瞳を持つ黒豹みたいな魔物はダークマーロウという種族の魔物らしい。主に似ずすらりとして、とても優美な見た目だからさぞかし素敵な名前だろう。


(んー……ルナとか、ノワールとか…ノアとか…そんなイメージだわ)


漆黒の魔物の迫力のある美貌を眺めながら考えていたら…


投入される新たな爆弾。


「この子の名前はね…ダイゴロウよん!」



ダ・イ・ゴ・ロ・ウ!?!?


おれとおまえと~♪っと頭を過ったのは決して私だけじゃないはず。クロードさんだのアリス(アーク)さんだの横文字だらけの名前の中でダイゴロウ。何処からでてきたダイゴロウ。


「す、素敵な名前ですね」


社交辞令、とっても大事。


「でしょ~?んふっ、本当はね…クマキチにしようと思ってたんだけど、ダイゴロウの方が強そうだからんっ」


くねくねくねくね。しなをつくって見せるアリスさんに脳内モザイク処理を施しながらひきつった笑みを浮かべつつ頷いた。

黒豹みたいなのに、クマキチって…!いや、ダイゴロウよりマシ?もはや頭が処理落ち状態で思考を放棄してしまう。


止めよう。


考えるの。


「じゃあ、早速ダンジョンに行くか…三人でなら五階ぐらいまで行けそうだな。」


「えっ…」


「そうねぇ、行ってみましょ♪」


「えっ…」


「女同士一緒にお喋りしながら行けばクロードとダイゴロウも守ってくれるし大丈夫よんっ」


女同士に突っ込みいれそうになるのをなんとか堪えて引きずられるようにしてダンジョンに向かえば、一階から前にクロードさん、左横は壁、右横にアリスさん、後ろにダイゴロウ…というまるでSPに守られる要人スタイルで進むことに。絵面が凄いからかそれ以外か他の冒険者達は目すら合わせてくれないまま…キャロッツ達の群れを抜けてすんなり五階に到着。


洞窟みたいだった景色はすっかり屋外の草原みたいな景色にかわり、壁はなくなったけれど…


飛びかかってくる魔物から皆が私を守ってくれるお陰で今のところ一度も死にかけていない。


敵はキャロッツ達から変わって一角兎やら、ガブカブッていう足の生えた蕪みたいな魔物やらトリプルスライムって名前のなんか某有名パズルゲームなら消えるぞーってビジュアルのモンスターがでてくるようになった。


私の役目は殆どアイテム拾いだけ。


悲しい。


「なんかハラハラして楽しいわねぇ…横湧き危機一髪!って感じで」


「さっきも危うく攻撃されそうだったしな」


「うっ…」


「不思議とシオンちゃんばかり狙われるのよね……なんかそういう星の下に生まれてきたんじゃなぁい?」


「勘弁してください…」


イジられてガスガス削られていく精神力。重くなっていく荷物と貯まる経験値。


たらららーんっ


レベルがとうとう10レベルに到達したみたいで体に力が漲るのを感じる。


水か炎の魔法っ…頼むから攻撃魔法ください!


祈るような気持ちでステータスオープンっ!


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