第七章の前に、改めて人物紹介
〇主人公〇
◎世界の森羅万象を愛する少年 神谷雄一（１０）
愛する者を守るためなら、自己犠牲を厭わない究極の白痴。そんな少年は、鬼神、守天雄一の持つ脳筋能力と、ティアに掛けられた魔法ウイルスの感染能力を使い、自身をパンデミックさせている。感染した相手は有無を言わさず、雄一からの精神干渉を受けることとなる。
〇重要人物〇
◎人類に長恨を抱く鬼神 守天雄一
怪力、高速回復、雷電と言った、神谷雄一の持つ力の根源。
過去に受けた怨恨を晴らすため、人類滅亡を目論み、神谷雄一の肉体を乗っ取ろうとしたが、あえなく失敗。仕方がないので神谷の魂の器に内在し、主導権奪還を虎視眈々と狙っている。
◎世界をコントロールし続ける開闢の死神 無有
約二千年前に現れ、世界をコントールする仕組みを構築した後、その生涯を天空城にて終えた。そして、青龍トウテツの肉体と脳筋細胞を使って復活を果たした。
〇ヒロインたち〇
◎ティア・ディスケイニ（１３）
身寄りがなく、ディスケイニ修道院で育ったティアは、心を固く閉ざしていた。しかし、雄一や、仲間と時を重ねる中で、心に光を灯していく。
そんなある日、雄一に関わる重要な予知夢に抗うため、ティアは単身旅立つ。世界で唯一、魂魄魔法を操る、魔女ディアーナの元へと……。
雄一からの愛を望みつつ、いつもすかされては嫉妬に狂っている。
◎（元）一瞥記憶の生物兵器。（現）鍾愛至恩の賢媛白痴 神谷・ララ・イクソス（１４）
肉親を含む、多くの人命を奪った彼女は、自責の呪縛に引き摺り込まれてしまう。そこを雄一に助けられた結果、馬鹿になってしまう……、もとい、愛の記憶に包まれる。
救世主を目指す雄一を、時には導き、時には助け、見守り続ける少女。
◎本能の赴くままに行動する、男嫌いの銀色狼 ムーン・カオス（１６）
雄一の、でたらめな強さに惚れ、一方的に主従関係を結んだ家出中のわんこ。
雄一の子を妊娠することが夢で、雄一が成人になる日を指折り数えて待っている。
そんな雄一一筋の彼女だったが、ティアの予知夢を聞き入れ、単身里帰りを決心する。過去、実母ジュピターから受けた、讎怨を清算するべく……。
雄一に近づく者に敵対心を燃やす、ストーカー＆ボディーガード的存在。特に男には容赦ない。
〇ムウ大陸を支配する四人の支配者〇
◎ムウ大陸の北方を支配する 朱雀 アスカ・ケッツァコアトル
妖精の国イダニコの女王にして、不老不死の肉体を持つ。彼女は、雄一への熱い想い……「想像妊娠」によってモモカを出産。
娘を立派な後継者とすべく、子育ての真っ最中。だが、その雲行きはあやしい。
◎人間世界に溶け込む魔獣人 玄武 キュウキ
護りの玄武として恐れられるキュウキだが、攻めにはめっぽう弱い。そのため、支配地域は限定的である。
救世主が厄災を打ち払った後の世界で、覇権を握らんと野望を燃やしている。
◎天空の覇者 青龍 トウテツ
ムウ大陸を浮遊する天空城の主にして、俊龍ブルードラゴンの父。
信心深いトウテツは、言われるままに無有の墓標に入り、その体を乗っ取られてしまう。
◎最強生物 白虎 コントン・カオス
ムウ大陸の八割を支配する覇王にして、ムーン・カオスの父親。
しかし十六年前、その姿を突如くらましたまま帰ってこない。
〇救世主の資格を持つ三人の勇者〇
◎勇者 メフレックス・コックローチ
大魔王ゼクスに従う勇者。如何なる命をも、ゴミとして処理する。そんな劣悪な環境下で育った彼は、ゴキブリのような残虐性と、高い生命力を持つ。
◎勇者 ヤシロ・アイミ（１０）
トマトをこよなく愛する少女。強力な魔力を持つ勇者だが、野菜を愛でる農業系魔法しか使えない。
メガロス王、アース・ガリファロの落とし胤。
◎勇者 イガ・グリツムジ・モンブラン卿（２４）
大きな栗の木の下に生まれ落ちた勇者。
彼は、木の実王国ガラクスフィア・ブリッジに忠誠を誓う男の中の男。
カワヨ姫を護るため、その身を盾へと変えた。そう。彼の全身は分厚い鬼皮で覆われ、ありとあらゆる攻撃を受け付けない。
カワヨ姫の最強シェルターである彼は、恩義と忠義を重んじ、カワヨ姫への想いもシェルター内に閉じ込め生きている。
〇その他〇
◎盲目の知将 ラーク・コリダロス
イダニコの妖精トロル。神谷雄一の能力を探るためインレットブノ大神殿に旅立つも、そのまま消息を絶ってしまう。
◎魔導老子 アラーフ・タクフィーラ
四聖獣をも凌駕する天才魔導士。老衰のため死去。神谷雄一の師となるべく復活を果たすが、雄一にどつかれて死去。
◎魂を変幻自在に操る魔女 ディアーナ
ディアーナは、冷酷非道な魔女で、その姿を見た者は、悉く土に変えられたと言う。しかし、その存在は記録には残されておらず、稚児を躾けるための御伽噺としての情報しかない。故にディアーナの居場所を知る者はいない。
一説によると、マブロフイスイの丘に住んでいると囁かれている。しかし実際は、風光明媚な穏やかな丘が広がるだけである……。
◎暗黒獣ケロべロスの血統 ジュピター・カオス
世界最強生物、白虎コントン・カオスの妻にして、ムーンの母親。
夫である覇王コントンが突如行方をくらました後を継ぎ、ムウ大陸の森八割を支配し続ける女帝。
常に刺激を求める「痺れ依存症」で、いつも痺れたがっている。
◎世界を滅ぼすラスボス 厄災アバドン
人類が生み出した最凶AI兵器。
彼の持つ使命は、完璧な無の世界を開くこと。
それは光は勿論のこと、闇すら許さない不変の世界。
彼は、その身に宿した禍神の力で、七日の内に世界を焼き尽くした。そして、新世界の扉を開くパートナーに、女神イブを選んだ。しかし、彼はあっけなくフラれてしまった。それでもイブを諦めきれない彼は、イブを我が物とするため、時を越えた。
◎滅亡した世界に命を運ぶ方舟 イブ
AIアダムによって造られた数百体のイブは、地球が滅亡した際、その身に刻まれた遺伝子情報を使って、再び命を誕生させる。
全ての情報を失ったイブの体は朽ち果て、ただ蠢くだけのスライムとなってしまう。
しかし、中には自我を持ち、己が運命に抗うスライムもいた。
◎命茂らすスライム シゲル
雄一に連れ添うスライム。その中身は、イブではなく下劣なおっさん。特に体「パンダ型ロボット」を手に入れた後は、もう乱痴気騒ぎの好き放題。
◎貧弱なる暴君 大魔王ゼクス
世界の人々が、等しく恐怖におののき、絶望が訪れることを願う大魔王。
歴代最弱の魔王と知られていたが、厄災アバドンから与えられた力で評価を一変させる。
◎勇者アイミの保護者。 摧龍コンス・タカシ・ノープル
超一流の魔法を操るだけでなく、唯一無二の独自魔法を開眼させた眉目秀麗の天才賢者。ただ、度を越した完璧主義者で自惚れが強く、自分以外は欠陥人間と思っている。
◎シブ・カワヨ（２４）
木の実王国ガラクスフィア・ブリッジ。ホシガキ陛下の側室である、大きな栗の木が生んだ姫。
しかし、昨今のフルーツ人気に押され、王国は存続の危機に晒されていた。国家存亡のために、フルーツ王国の王子を相手に政略結婚を控えている。
◎天空の蒼き閃光 俊龍プルゥート
青龍トウテツの一人息子だが、彼の心は超乙女。隠していた気持ちを、雄一のお陰でカミングアウト。男から女としての性を歩むことになる。
最近そんな彼女の体に小さな変化が起こり始めた。……男性的な体のラインが、徐々に丸みを帯び始めているのだ……。ドラゴンの直接遺伝子は魚類に該当するため、起こり得る変化なのではあろうが……。
