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狂錬金術師⑦

だます者は生まれたころの記憶を話始める。

「僕たち精霊は親から生まれる者はほとんどいない。君たちの言う自然発生をするものがほとんどだ。親から生まれる者も君たちとは違う。僕は入り口をふさぐ者、出口をふさぐ者、真実を話せない者、嘘を真実と信じて話す者、どこかの馬の骨という5体の精霊が合わせって生まれた。中心はどこかの馬の骨、どこかの馬の骨に他の4体の精霊が自分の1部を渡していき、混ぜ合わせる。そうすると5体の精霊は6体の精霊になる。元の精霊のままのもののいれば違う精霊になっているものもいる。僕以外の5体の精霊はその前の記憶があるから多分僕が子なのだと思った。体も小さかったし」


これはまだ世に広まっていない。精霊は子をつくると別の精霊になる。そもそも精霊が子を作ること自体知られていない。これが本当だとすればこれまでにない大発見となる。そして私は私の幼少時代の記憶を話す

「精霊様、結局僕というのが普通なのですか?私は私の錬金術師の師匠により生み出された人造人間だ。師匠は師匠の作った私の体に生命の素を適合させた。そうすると体が人間のものへと変化し始めた。その時のことは思い出すことはできるが、それでもどこか他人事のように感じていた。魔術師や、錬金術師、まあ魔法使いは、無意識でも、莫大な数のそれこそ無限の魔法を使える。それを一つ一つ意識して使うような感覚だ。自分自身が魔術になったような。この感覚は師匠が生まれた時には感じたわけはないようだから、人造人間だからこその感覚だろう。」


未だに説明できない感覚だ。とても心地が良い。その感覚に包まれている生まれる前の私の心は人間になんてなりたくないだった。人造人間として誕生した瞬間に消えてしまった感覚だが記憶の奥底に自分とは別の何かの記憶として残っている。


精霊様は首をかしげる。とてもかわいらしい。

「私にはない感覚。私は精霊となろうとするとき、精霊に生まれたいという感覚があった。その辺に自然発生のしやすさがあるのでしょうね。」

また1人称が私に代わる。私のほうももうどうでもよくなってきた。

私は師匠がいてくれたからよかったが、師匠が死に一人になったときの寂しさを考えたら、私になる前の私の、人間になんてなりたくないという気持ちもわかる。ならば後悔しているのかといえばそんな事はけしてない。そう自分に言いきかせる。


「精霊様いきましょうか、お手をどうぞ」

1人と1体、神隠しの樹海を進む。精霊と人造人間が特別な森を進むのだ。当然二人は手を繋ぐ。悩みを思い出させる者、何を食べてもうまくなくなる者、一人あきらめきれない者、海の者とも山の者ともわからない者、こごえる吹雪、熱を持たない光、いたずら妖精、隠し妖精、羽妖精、木と一つになった者、数々の精霊や妖精に出会った。そして私は迷ってしまった。



二人が手を繋ぐ場面に簡単な説明を追加。精霊と人造人間が世界を繋ぐ森を進むのなら当然手を繋ぎます。別世界に向かう男女のペアが手を繋がないと離れ離れになるというのはお約束で、まして精霊と人造人間というのは.5次魔法側に属している不安定な存在のため離れ離れになると二度と出会えない。そういう迷信に対する恐れから進む時には二人は手をつなぎます。次話で巨大な生命誕生の素にきを取られてそちらに手を伸ばしたのでだます者は死の運命にとりつかれました。普通はそういうミスをしない事で魔境を突破しますが2次魔法に達していたり2.5次魔法を極めているとちからづくで突破できます。

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