始まりの魔術師、始まりの錬金術師②-2
最後の絵を描いた人を別人と書きました。最初からそうしたかったのですがうまくひょうげんできなかったので。ただあとを継いだ人がいるのが大事と思ったので何とか書き換えました。
オレたちの洞穴に恐ろしいうわさが流れた。
絵描き男の絵を消したとき最初に自分の絵を消した者が狩りに失敗し、けがをした。
洞穴で太陽が2度月に代わり、また太陽にもどるまで苦しみぬいて死んだ。
次に自分の絵を消した奴はそのすぐ後に病気になって死んだ。
絵描き男の絵を消した順に死んでいく。
コワイ。次に絵をけしたものは誰だっただろう。
他にも病気のものは増えていく。
狩りに失敗することも増える。
絵描き男が体に絵を描ていたものだけが獲物からうまく隠れられているけれど、そうでないものが見つかってしまい待ち伏せに失敗してしまう。
人々は食べるものが少なくなり病気でどんどん弱っていく。
魔術師様、ああ魔術師様、誰もが拝むけれど病は収まらない。
絵描き男が出ていく前の日に狭いところに何人も集まっていると病気になるといっていたことを思い出す。
「魔術師様、絵描き男の言うとおり、同じ場所に人が集まりすぎるとよくないのでは」
一人の男がいう。
その男は魔術師に殴られる。
魔術師様は1回しか殴らなっかったが、魔術師様の両脇に仕える男はその男が死ぬまで殴り続けた。
コワイ、魔術師様にその言葉を伝えるのはオレだったかもしれない。
魔術師様が今の洞穴から引っ越すことを決める。
「この洞穴も手狭になった、もっと良いところに移ろう」魔術師様はそういった。
荷物をまとめ、洞穴から出る。
魔術師様は中に残った死者に火をかけるように言った。いつもより大きな火が燃えている。
火をかけに行った男はいつまでたっても出てこない。中を見に行くとその男は死んでいた。
火に自分も焼かれたわけではない。
「悪霊がついていたのか」
一人の男がつぶやいた。
魔術師様が昔悪霊の話をしてくれたことがある。
死んだ人に憑りついてそれに近づいた人に呪いをかける。
呪いによって死ぬとその人も悪霊になる。
コワイ、コワイ・・・。
もう一度絵描き男にオレの絵を描いてほしい。
絵描き男は年が同じだったおれを(人間では)一番最初に絵に描いてくれた。
絵描き男が一番美しい娘と洞穴を出た時、オレは胸の奥が苦しかった。
皆は怖くなって走り出した。
オレは絵描き男の事を考えていたせいで遅れてしまった。やっぱり絵描き男は気に入らない。
散り散りになって逃げている。
おいて行かれたオレは一人洞穴の前で泣いていた。
日が沈みかける。
今はオオカミと呼ばれる魔物が動き出す時間。
泣き止んだ時には1匹のオオカミがいた。
人間は1対1ではオオカミには勝てない。
オレは急いで洞穴の中に、必死に叫びながら逃げ込む。
火がなければオオカミたちは入ってくる、追われている。
「助けて、絵描き男」
そう叫んだ時、オレは洞穴から出る時に昔絵描き男からもらった地面に投げつけると強く光る石を持っていたことを思い出した。
オレはその石を地面に投げつける。
大きな光だった。
オオカミは逃げ出した。
光に驚いたのかと思ったけれど、それは違っていた。
洞穴の奥には誰も大きすぎて絵だと気づかなかった一人の男の絵があった。
歴戦の勇者といわれ、オレたちの危機を何度も救ってきた絵描き男の父親の絵だった。
それが光に照らしだされ、恐怖したオオカミは逃げ帰ったのだ。
オレはオレより先に絵を描いてもらっていた人がいて少し悔しかった。
その少しあと、絵描き男はたいまつを持ち仲間を引き連れてオレを助けにやってきた。
散り散りになり逃げたうちの一人がたまたま絵描き男の住む洞穴にただりついた。
「もう大丈夫」
そう私に言った後、絵描き男は父の絵の前で目をつぶり手を組む。
それがどういう意味があるのかはわからない。
ともについてきたものも同じようにしていた。オレは絵描き男に抱き着き泣いていた。
絵描き男はオレの頭を優しく撫ぜてくれた。
絵描き男は何か石を砕いてオレに飲ませる。
悪霊から身を守る石だという。
とても苦い。やはり絵描男は気に入らない。
なんでオレじゃなくあの女と出て行ったかを聞いても、勝手についてきただけだという。
やはり絵描き男は気に入らない。
絵描き男は狭いところで大きな火をたくと死ぬことを次の絵に描かないといけないといっていた。
絵描き男にお前と住みたい言うと絵描き男はオレを強く抱きしめる。
私はようやく泣き止むのだった。疲れて眠る私をおんぶして連れ帰ったのが別の人だと知って文句を言うと自分は非力だからと言い訳した。
やはり絵描き男は気に入らないのだ。
俺は最後に絵描き男に尋ねる。
「絵描き男も魔術師様だったのか?」
ただの石で絵を描き生きる残る道をしめした、ただの石で悪霊を追い払う薬を作った、ただの石ころを光らせた。オレには何が何だかわからないが魔法のように思えた。
「オレは錬金術師だ」
絵描き男は力強くそう答えたのだった。
「それが始まりの錬金術師なんですね」
私はたずねる。
石を金に変えることは錬金術の基礎。
絵を描くことで錬金という魔法を行う。
魔法を魔術だけと思っている魔術師にはでてきにくい発想。
絵描き男の住んだ洞穴は今でも残っている。
文字らしきものも開発していたこともわかる。
洞穴の奥ひときわ大きな絵には一組の夫婦が描かれている。
そっぽを向いた女性、その手には光る石が大切そうに握られている。
絵のタッチが他と違っている。誰かが彼の後を引き継いだのだろう。
「魔術師のほうは始まりかもしれない。夜に活動できるようにしたことが魔術師の最初の功績だ。ただ定義にもよるけれど錬金術師はもっと昔からいた」
師匠はそう答えた。
どうやら師匠の考える錬金術師はもっと昔からいたようだ。
ここまでくると言い方の問題という気がしてきた。
この話の後悔
授業後の会話が少し淡々としすぎた。
感想アドバイス等待ってます




