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3流魔術師⑨

月の光で育つ樹木の森、ウェンディとともに進む。私たちも力をつけた。大魔境でも以前のように入り口でギブアップという事はない。

分身男が周囲を警戒する。月の光で育つ樹木の森には固有の魔物や獣もでる。この地で生まれたものたちで木にまぎれて襲ってくるものもいるけれど敵ではない忍者男の忍者刀の錆になる。かわいい犬が出た時はケロちゃんが倒す。今までよりずいぶん楽で楽しくなってきた。すぐ調子に乗るのが私たち。リーダーの私がちゃんとしないと。

カトリーナは

「ぶつぶつぶつぶつぶつ」

といった。私がみんなに油断しないように言おうとおもったのに。ひょっとしてカトリーナはリーダーの座を狙っている。


ハンナさんは非常に繊細な魔力で周囲を探っている。太陽石は巨大な岩だが、見つけられない人には決して見つけられない。見つけた後は必要な分だけくだいて持って帰る。


ウェンディがハンナさんに話しかける。

「君若いのにすごく変わった魔法を使うわね。」

「警戒するに越したことないですから。」

どういう意味だろうか。二人の間には私の知らない何かがある。私もハンナさんの魔法をまねてみる。森全体にまで行き届いた魔法。森全体のすべての場所に私がいる。すべての場所で私が見ている。さらにもぐればミクロの世界までも見通せる。ここだけにしかいない視力3.5くらいの私。魔術とは矛盾の解消。ウェンディとハンナさんが私を振り返る。

「ニアさん、今の魔法何?大魔境でここまでの探知魔法使える人なんていないよ。外なら世界全体でも簡単だけど、ここだと近くを探るかせいぜい魔力の大まかな流れと熱感くらい。」何を驚いているのだろう。魔力の流れとか熱で生き物見るとか勝手にできるだろう。ハンナさんができないわけがない。私は不思議そうな顔をする。

ウェンディが

「あなた、本当に自覚ないのね。ハンナちゃんの言ってることが正解よ。強い魔法で覆われた場所は探知しにくくなる。あなた多分、呪いのありかまで見えるてるんじゃない?普通2次魔法到達者でも無理なんじゃないかしら。」といった。褒められうれしくなる。私探検家になる。内心ウヒョー、今ならクレイジーメタリックブルーバードでも見つけられそうな気分だぜ!と叫びながら調子に乗ってさらに探知魔法を使う。呪いのありかね。ふむふむ、私たちの周りにはないわね。逆に避けて・・・そこで私は気づく。ウェンディがいない。目には見えているのに魔法で見つけられない。太陽石は見つけた。私の警戒心は一気に跳ね上がる。

ハンナさんが「太陽石あった?」と聞く。

自然に話題をそらそうとしている。それはきけんだ。わたしがそんなに同様を抑えて自然にできるわけがないだろうが。

「え、ええ、ももももちろんよ、ままま魔法で教えるは」といった。ウェンディのほうを見てしまう。ウェンディは大悪女サラの姿に代わるりため息をつく。

「面白い子たちと思ったけど正体ばれちゃった。」といってわらった。悪魔認定を受けたただ一人の人間。世界3大悪女の筆頭。帝国崩壊の戦争時代最強候補の魔術師の1人。こちらの世界最強の獣キムカムイ退治。魔術師協会の15000の魔術師を返り討ちにし、大魔境の呪いから抜けだした。唯一の人族。魔術にたけた民族月の民の王家の傍流。エルフを妖精の国に追い出した悪女。こちらの世界にのこったエルフの一族であるカトリーナはどう思うだろうか。

ハンナさんは杖を構える。忍者男はサイン色紙をだそうとする。ケロちゃんは戦闘形態へと巨大化する。サラは余裕の表情を浮かべたままだ。



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