クレイジーメタリックブルーバード⑦
某年某月某日 天国
なんもない という事はない。 ドラゴン1体 獣1体 魔物1体 魔術師7人 精霊1体それだけのものがやってきている。大魔境に比べればはるかに安全なのだ。皆がきたがるのも当然と言えた。
私たちの星を皆で眺める。供に来た4人以外のメンバーも大きな感慨に包まれる。
一体感がある。隊員の4人も今回ばかりはさすがに警戒を解いている。
ドラゴンが話しかける
「やはり君たちも来たか、我らの星は美しい。我はドラゴンの中では珍しい親から生まれたドラゴンだ。多感な時期をあの星で過ごした分、より感慨深くなってしまうようだ。」
という。自然発生したドラゴンは星により生みだされたため、より感慨深くなってしまうようだと付け加えて笑う。
獣の一種ネズミは前足で人間のように杖を持つを持つ。
「無限に広がる世界だけれど、僕たちは一人では生きられない。生きられるかもしれないけれど寂しすぎる。だからみんな集まって生きるんだ。僕がもし1体でこの光景を見ても多分あまり何も感じなかった。違う人、違い種族でも一緒に見られるというのは素晴らしいね」
といった。
みんな言葉を理解するでもなくうなずいた。
魔物の一種ゴクラクチョウ、そして、人族の魔術師二人。も感想を言い合う。
精霊は話さない。
私はそんな精霊に話しかける
「あれがボクたちの星なんですね。まだまだいったことないところがたくさんだ。」
「・・・・・・」
「ボクも故郷はあの辺で、装飾品づくりが盛んなんです。」
「・・・・・・」
その後何度か話しかけるけれど、精霊は返事をかえすことはない。
ただ私が話しかけるたびに何度か形を変える。
言葉は帰ってきていない、テレパシーさえないはずなのに優しい気もちになっていくのを感じる。
ミシェル様を連れてこようか。いや、本当はあの子もとてもやさしい子だ。
ティアラが私のほうに寄ってくる。
「きれいですね。」
目が潤んでいる。私はいつものように
「そういえば、ボクのドラゴン変化何がダメだった。」と聞いた。
ティアラが思い出し嗤いを始める。私はそっとティアラの手を握る。私の手には絵描き男が渡したとされる。光る石があったそれを手渡した。




