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クレイジーメタリックブルーバード③

某年某月某日

シエルの国にクレイジーメタリックバードはいなかった。次に向かう場所は天国か地獄、天国のほうが可能性が高いことはデータ上わかっていたが、ペンギンの魔族の女魔術師はミシェル先に地獄に行くといって聞かない。天国と地獄は大魔境につぐ秘境として、恐れられている。隊長として進むべきか戻るべきかの判断を迫られる。大魔境に比べれば安全といわれている。それでも我々は最上位の魔術師とはいいがたい。大魔境は最上位の魔術師でも半分が死ぬ世界。大魔境に挑める人員がある程度集まるまででも年単位の時間がかかる。魔術師は普通に生きているだけで人々の羨望を集められる、わざわざ探検家になる人自体まれであい。勇者グリフィンの100人の探検隊など歴史上の大珍事なのだ。そして天国はともかく、地獄は特に人気がない。探検の先に何もない。難しさも戦いが厳しいだけであり、地獄の住人からすれば、突然やってきて暴れるやつらに過ぎない。

私は「どうしても行く?」と皆の意志を確認する。よき隊長というのは皆の意見をまとめて、指針を示さねばならない。意見を押し付けるだけでは隊はまとまらない。あとが4人はうなずく。ペンギンの魔族の姉弟、ニワトリの魔族の男トビー、メタリックバードの魔術師の女ティアラ、皆の意見はまとまった。私もちょうど地獄に行こうと考えていたとこだ。ティアラは「隊長、準備はもうしてるから、いきましょう」といった。探検の成果は準備が決めるといっていい。魔術師は何もないところからでも大抵なんでも出せるからあんまりものを準備する必要はない。心の準備と死んだときのための遺書、遺書が届くための魔法くらいだろう。「よし、行こう!未来を手に入れるんだ」と私は言った。秘境、地の底、この世界で一番深い谷、その底に行く。空気が違う。魔術師でないものは生きられない。魔術師はこの谷底からたくさんの鉱物を採掘した。ここが地獄の一丁目、我々5人は魔術を使う。体が地面に沈む。魔術師に硬さは関係ない。地面を通れる。掘っているわけではない。空気の中を歩くのにかき分ける必要がない、それと同じ。目の前に巨大な鋼鉄があったとしても、何もないように魔術師は歩いていけるのだ。

その先には地獄と呼ばれる魔境がある。同じだけ掘ってもここにはつかない。魔術により進んだ時だけたどり着くといわれている。こちらの世界で力をつけ2.5次魔法に達したが大魔境は超えられるかわからない獣と魔物は人族と魔族から逃れてこの地に来て世界を作った。あるものはは人族と魔族を恐れている。あるものはいつか元の世界に進出したいと考えている。あるものは共存を望んでいる。それでもほとんどのものは敵対する理由はない。一部に悪魔認定を受けて逃げてきたことはけしてて忘れてはならない。私は油断をしていた、潜れることは知っていたけれど、初めての経験で浮き足立っていた、そこを、状況がわかる前に狙われた。さすがは大魔境に次ぐといわれる秘境。他の4人の姿が見えない。やられたのかとも思い「みんな?」といった。ミシェルに頭をたたかれる。「なんで姿隠す魔法使ってないんですか」といわれた。いってくれなかったから・・・、私を狙った魔法はティアラが防いでくれた、探検では助け合う事のすばらしさを感じることはできたが、我々は地獄から退散した。地獄が大魔境よりは落ちるとされる最大の点はすぐ戻れることだろう。リスク管理は魔術師だけでない、探検家だけでもない、すべての人にとって大切な能力なのだ。

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