魔術師戦争⑨
「帝国の崩壊の話ですね。月の民と呼ばれる民族と女神正教、魔術師協会、そして帝国の魔術師、後、妖精的進化と精霊的進化というのは私は初めてききました。」と私は言った。古代より魔術師を多く輩出した謎の民族、錬金術師が2次魔法を目指し、姿が変わってしまった姿がノーム、魔術師が2.5次魔法化した姿がエルフのように、月の民の2.5次魔法化が吸血鬼都市伝説の一つだ。月の民は赤い瞳をしていたのだ。そして女神正教。女神教の異端は魔術師協会の3年目に女神により魔術師にされた者から出た。帝国内では滅びたけれどいまもまだ、その信者は年々増えている。世界は常に危機にさらされている。魔術師が数人その気になれば、数千万規模の人の命が危機にさらされるのだ。女神正教はそのことを世界に知らしめた。そしてもし2次魔法到達者がその気になれば、一人で一瞬で魔術を使えないものを皆殺しにできる。そして女神正教を影で操った伝説の大悪女サラは今も生きている。サラほどの魔術師に寿命はない。姿を隠しただけ。故郷を取り戻すという目的もどうなったかわからない。エルフの国の跡地には誰もいなかったのだ。女神正教は利用されたことに遺憾の意を表明し、捜索を続けている。捜索隊が消えているという話もある。捜索時に無関係の魔族を殺戮しているという噂もある。サラたちについて行かなかった月の民は迫害を受け続ける、女神正教がその先頭に立っている。寿命が延び、人は子供をたくさん作らなくなった時代。月の民もまた多くの魔術師を抱える民族だ。いつまた魔術師の戦争が起こるかわからない。止められるのは魔術師協会と女神教団だけと思われている。女神教団はさらに信徒を増やし続ける。
兄は「キムンカムイがいっていたことだね。四足熊の王だ。はっきり言ってこの人族と魔族の世界ではその他の種族は押され気味だけど、中には強い者はいなくはない。キムンカムイもその1体だ、ただこちらのの世界では巨人がまぁ一番強い。こちらから近づかなければ、被害を与えないものが多いから歴史上でもほとんど悪魔認定を受けないだけで、単純な強さは一番だ。その秘訣が妖精的進化といえる。キムンカムイは妖精的進化は精霊的進化に劣るようにいていたけど、はまれば強い。精霊的進化が世界との一体化、同質化、妖精的進化は世界との隔絶化。キムンカムイが自分の攻撃は魔術でも治りにくいと言ったり、魔術をある程度無効化するといったけれど、そういう風に魔術でも何でも効果を薄める。だから巨人には生半可なというか、下位のドラゴン程度の攻撃は効かないし、効くものでもほとんどすり抜ける。逆に魔術師の剣がすり抜けるみたいな性質もつうようしない。」といった。わかるけどわからない。対になっているような、同じものを説明しているだけのような。錬金術師の考える2次魔法の到達は精霊的進化に近い考え方というのはわかる。どうなるかといえば攻撃が効かなくなって、相手の防御を突破するようになる。私はもう一度考える。自分の言葉にできるように。キムンカムイは多人数に、攻撃できなかった、魔術で迎撃もしなかった。ただそれは圧倒的に不利なはず。それでも兄ははまれば強いといった。巨人の王はドラゴンの王や天使長の兄と互角に戦うといわれている。私はもう一度思い出す。私は一つの考えを思いつく。
エリーは思いついたけど自分自身ぼんやりとしか思いついてない!明日までに考えよう。
備忘録に吸血鬼と月の民の都市伝説や、今後書きたい話を追記しました。
後の話との整合性のためサラのその後について言い回しを微修正




