7大魔境、昔で言う6大魔境⑩
勇者タリアは壁を越えた。それがはっきりとわかる。彼女は2次魔法に達している。あえて力を抑えているようだが、壁を超えるのと壁を戻るのは同じだけ難しい。彼女が耳うちする「グリフィンさん、黄泉の国の住民が50人まじっています。私ならすぐに封じられます。」という。私には気づけない境地。そして彼女がそう耳うちするだけで、その50人が誰かわかる。言葉が魔法になった。他の勇者4人にも同じように伝える。勇者5人は突破していた。私はギリギリだったが、勇者たちは当然のように突破している。天使たちとの戦いも問題がない。普通の探検であれば苦戦していた、覚醒した勇者タリアが強すぎる。天使の世界は2.5次魔法はいない。すべて2次魔法以上。ただし、その中では下位のもの2次魔法に達していな我々でも勝てるのだ。勇者タリアに対処できないはずがない。強力な結界により近寄らせることもさせない。なんとか結界を突破するものも、勇者たちの敵ではない。裏切者は動き出したとたんに取り押さえられる。
天使長の前にたどり着く。かつてないほど順調な道程、天使の世界では必ず頂点に立つ兄妹が対応する。われわれは何かの力で分断される。私とタリアの前に2人の天使がいた。兄の天使は「おや、1人づつ対応しようと思ったのですが・・・、これも天のおぼしめしでしょう。」といった。2人の天使を前に私は体の震えが止まらない。タリアもそうだ。より強いはずの竜の王の前に立った時より人を餌と見ている。吸血鬼の少女の前に立った時により恐怖を感じたが、今回はその比ではない。彼らは我々のことをどう見ているのだろうか。最強の天使の兄妹、その妹は唯一、一次魔法到達者を殺す事が出来るという。何度死のうが無限に蘇る、死を世界の法則ごとなかったことにし、無から蘇り、別の存在だったはずのものが自分におきかわり、死という概念自体を持たず。単純に無限の魔力で防ぎ、自分ではなく逆に世界を消滅させあるいは創造し。自分たちでさえ死に方をしらない、その一次魔法到達者を殺した事のある存在、それが今目の前にいる。
この話の後悔
黄泉の国の難しさをもっと感じさせる話にしたかった。
感想アドバイス等待ってます。




