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7大魔境、昔で言う6大魔境⑨

某年某月某日 黄泉の国

10歳の私と対峙する。10歳のグリフィンは剣を構えた。まだまだ魔法より剣を主体にし、補助的に魔術を使うほうが強い実力。「リリアお嬢さま逃げてください。」お嬢さまは首を振る。グリフィンはお嬢さまをかばうように前にたつ。自分のこととは言え今更気づく。リリアお嬢さまも私の事を思ってくださっていた。「争う気はない。見事な戦いだった。」と私は言った。そのほかに今後の人生について何かかける言葉はないかと考える。リリアお嬢さまも大切な人だが、今の私にも愛する妻がいる。危険な冒険に何度も送り出してくれた。それ以上に何を望むというのか。

その未来がかかわるかもしれない言葉をかけることはできなかった。そして私にこの子は殺せない。初めから絶対に勝てない相手だった。この世界に長く居続けるとどうなるのかわからない。消えるとも、この世界の住人になるともいわれている。

答えはすぐに出た、心が諦めたからだろう、私は消える。体が薄れていく。

「消えちゃダメー」リリアお嬢さまが私の腕をつかむ。

10歳の私が私に話しかける。「おじさん、オレの大切な人を泣かさないもらえますか。」こんな記憶はない。私は一度もリリアお嬢さまに思いを伝えてはいない。

「その娘は君の大切なひとなのだね。」消えかえた私はそう伝えた。かけないと決めていた言葉だ。答えを聞いてしまえば未来が変わるのではないか。消えかけて動かない体。自分を叱咤する。それでも体は動かない。目の前には今の私がいる。私は10歳の体になっている。目の前の私は私の実力ではまだ放てない謎の魔術を唱えた。10歳の私と今の私は一つになった。気が付くと私は黄泉の国の入り口にいた。




勇者タリアは見破る。目の前の老婆は自分だが自分ではない。自分の未来ではないが、きっと勇者になる道を選ばなっかった未来だ。もう選ぶことはできない。年老いた私は私に魔法を放つ。かろうじて防ぐ、年老いて見えても彼女は確かに今の私より数段高みにいる。私は剣を構える。魔術師は杖を用いるものが多い。私は魔術師だが大勇者エリーにあこがれた影響で剣をもっている。

年老いた私は三度魔法を放った後、血を吐く。体の限界が近いのだ。「おばあ様」孫の一人が駆け寄る。年老いた私はその子の頭をなでる。私は私の子や孫たちを攻撃をいなしつつ、その光景を見ている。年老いた私は「勇者タリア、あなたの目に私の事はどう映るかしら。私は人生に満足しました。最後に勇者になったあなたとも戦えました。思い残すことはありません、もう最後の魔力もつきたけれど遠慮をする必要はないわ」といった。これは本当だけど嘘なのだ。死ぬのが怖くてたまらない。彼女も私なのだ。もう年老いていつ死ぬともわからない身となっても、私を殺してでも生き延びたい。だけどそれを言ってはいけないことだとおもったのだ。そして一瞬だけでも覚悟を持った。黄泉の国とはなんだったかおもいだす。自分を殺したときも自分も死ぬ。きっとこの自分を今の自分が何かの言い訳をして殺しては生きていないのと同じなのだ。この私を殺せるのはこの私だけ。私は獣と魔物の世界の試練を思い出す。今も私を縛っているトラウマ。私は新たな魔法を授かる。その時の試練の再現、私と年老いた私は一つになった。私はついに2次魔法に到達したのを感じる。この自分だけではない。全ての自分が統一されていく。人類では到達できない境地、歴史上でも数人しかいないといわれる。世界と一体化するのを感じる。気が付くと私は黄泉の国の入り口にいた。グリフィンさんが最初に来ていた。私は2番。他のものもじょじょに表れる。ちょうど半分の50人が私たちの世界の住人、50人が黄泉の国の住人。1度は2次魔法に達したゆえだろう、私には誰が黄泉の国の住人か、それが分かった。



この話の後悔

2次魔法の設定がまた曖昧になっていく。


感想アドバイス等待ってます

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