剣聖と呼ばれる男と魔術師⑥
「さて、エリーくん、君はこの話誰が錬金術師だったかわかるかい」兄が変なキャラを入れてきたので
「くん?」と鋭く返す。一応は兄は錬金術師の師匠だ。錬金術とまったく関係ない話はしない。
「そうだよ、エリーくん」兄はキャラを変える気がないのようなので考え直す。
本命はもちろんケインだ。剣は魔法だと気づく、魔術師には難しい発想。本当の錬金術師だけの発想だという事は私は知っている。本当のというか師匠の所属する派閥の錬金術師、大勇者であり、錬金術師そして私と同じ名前を持つ少女エリーから続く正当だといっては他の自分たちこそ正当だという派閥といがみ合いつつ、たまーにみとめあいつつ、切磋琢磨している。師匠の性格から予想すれば簡単に当てられそうだが、一応授業から予想する。徐々に魔法の秘密に気付いているところは少し魔術師っぽい。錬金術師はもっと急な変化がみられやすい。
次にトリシャ、おっぱいが大きいし自分で魔術師といっていたので魔術師。かと思うけど、一人くらいおっぱいの大きい錬金術師がいてもいい。世間的には一緒と考えて魔術師と名乗る錬金術師は結構いる。ただ学園時代の友人もトリシャを魔術師と認識していたようなので学園でも魔術師と名乗っていたことだろう。全員が魔法使いという環境となると自称錬金術師と比べて、自称魔術師は少ない。使える魔術が錬金術寄りかは錬金術師にとってそれほど重要でないが、そのことを知る機会を学園に入るより早く得られるものは少ないため、自分は錬金術師ではないと知らずに入学してくるのだ。それに女性の錬金術師は本当に少ない。けれども学園の成績以上に強いところは錬金術師的。
また師匠の性格からの予測になるが錬金術師はどちらかではなくだれかと聞いたことからそれ以外という可能性もある。
私は自分の小さな胸に手を当てる。そして希望をこめ「トリシャですね。トリシャが錬金術師だった。」と答えた。
魔術師協会に所属しない最強の魔術師はたいてい錬金術師、兄がそういう人の話をこのんで聞かせていた可能性は捨てきれないけれど。今回もそうかもしれない。私は結局師匠の性格から予測していた。
師匠は「それで答えはいいかい」と聞いた。表情からは読めない、ポーカーフェイスではないがどっちの感情とかは読みにくい。師匠は剣を使う剣聖の魔法は技術として継承されているが、使えるものは少ない。とはいったものの魔術師だって、錬金術師だってそうだ。
「ええ、ファイナルアンサー」私はすべてお見通しというようにうなずいた。兄はなぜかカーテンを閉める、教室を少し歩いて戻ってきたかと思うと悩まし気な顔で私を見つめる。何かを思い出したようなかおをする、そして「残念!」と答えた。
現代解説も二つに割れる、体力のなさ。
この話の後悔
実はこの話、どちらが錬金術師にするかぼんやりとしか考えてなかったんで、かなり行き当たりばったり、エリーの内面を描きながら自分も考えてました。
感想アドバイス等待ってます。