新しい魔法⑬
エリーの魔法により雷が落ちる。3次魔法に近い2.5次魔法、幸太郎に効くわけがない。そのはずなのだが。幸太郎は魔法により防御した。
「今のは防ぐんじゃなしに回避するべきだったね」エリーはそう声をかける。幸太郎は嬉しそうにしている。エリーの勝利を願うシエルもだ。マナとオマールだけが意味が分からず不思議そうな顔をしている。オマールはマナに親近感を持っていた。カティアはわかったふりしてるだけだなということはオマールは気づいていた。そんなことをせずに不思議そうな顔をできたり、わからないという顔をできる。勝負の途中でなければ直接聞いていたのだろう。オマールとの違いはオマールは知らない事を自分で考え続ける。マナはエリーに聞く。わかるまで聞く。できるまで聞く。エリーのような子はそれがうれしい。直観力、センスそういわれるものエリーはそれがある。
幸太郎はエリーの数倍巨大なだけれども3次よりの2.5次魔法の雷を落とす。エリーは反撃として雷を手から飛ばす。幸太郎には効くわけもない。エリーは杖に魔法を施し、避雷針として利用し攻撃を避けていた。当たっても効かない魔法それを避けた。エリーは杖を持ち替える、先を持ちふるったそれは空間を超え幸太郎をたたくがエリーが倒れるのはエリーであった。魔法を操る応用。杖による打撃を相手を操らずに操る。
「これを突破しない限りエリーの勝ちは厳しいな。」オマールはそうつぶやく。それでもエリーは距離をつめ杖による攻撃を続ける。何を狙っているのかはオマールは気づかない。エリーは杖を離し内股を仕掛けても内股透かしで返される。それに合わせて地面を消す。ともに落ちる。エリーはもう素手で戦っている。幸太郎もそれに応じる。魔法であれば傷つかないだけれど素手となれば話は変わる。0次魔法者の素手は魔法と同じエリーはボロボロになっていく。カウンター気味に攻撃を加えることがあってもすり抜けてしまう。シエルは「エリーの勝ちです」といった。オマールにはまだわからない。
エリーは何度も攻撃を受けながら殴り返す。その瞬間光を放つ魔法を放つ、手など出さずとも魔法は出せるがそうした、目くらましという奴だろうが効いていない、効いていないが距離を取ったエリーに幸太郎は追撃をかけない。エリーは体を癒す魔法を使うが効果がない。傷つくという概念が違う、魔法はルールの押し付け合い。0次魔法による拳の傷が優先される。エリーは「全然効いてないよ」といって笑顔を見せる。誰の目から見ても虚勢だ、エリーはすでに肩で息をしているのだ。けれども幸太郎だけがそう思わない。
エリーは勝負をかける。ただ加速をつけて殴るそれだけの攻撃。誰もがそれだけのわけがない。そう見せかけた別の何を予測する。幸太郎も例外ではない。
必殺の拳、過去にない殺気。それでもエリーの拳は幸太郎の顔面に触れることもない。
幸太郎は「私の負けです」という。
エリーの拳は当たっても効くはずもない。それでも拳はエリーの意志により寸止めされていた。シエルはうんうんうなずいている。殺気の消えたエリーは皆に「こうやるんだよ」という。
オマールとマナはまだ気づかない。カティアは何かをつかんだ。
幸太郎が「交際のほうは」と言いかけると、エリーは「もう少し女の子をその気にさせる告白を覚えたら話くらいは聞いたげる」といって微笑んだ。
なんで勝ったかもう少しわかるような書き方できればよかったんですが今はこれが精いっぱい。
一応次のカティアの解説で少し解説できれば。




