錬金術師と魔術師 ③
某年某月某日
カティア様、オマール様と向かい合う。私は人造人間何があったら兄だけは逃がさなければならない。
人造人間とはそういうもの。私は剣術の稽古を楽しんでいるふりをして剣を手に入れた。あまり上手にふらずか弱い妹を演出するけれど。お兄様よりはふれていた。オマール様は私の動きをずっと牽制していた。それでもお兄様がこの状況に気づいていないわけがない。
その昔グリフィン様はタリアをかばった。今日もタリア様は2人の天使長に狙われ生き延びた。兄は今日大悪女サラ、最強の勇者タリアにに狙われ、今天使長二人に狙われている。
私は兄の横に立つ。
「私先日ついに見つけたんですよ」カティア様が私たちに話しかける。お兄様の手を取る。兄は顔を赤らめる。私は剣を取ろうとするけれど、オマール様は私から目を離さない。
「カティア様、お兄様にはハンナさんという恋人がいるんですからべたべたしないでください。」私が怒ると皆が大笑いする。お兄様は慌てて私の口をふさぎ二人に謝罪する。お兄様もお兄様だあんなにやさしくて頼りになるハンナお姉さまがいるのに。デレデレしちゃって。病気が悪化する前の私はこんな感じだったなと自分でも思い出す。私はずいとお兄様の前に出る。カティア様にお兄様を取られないように。初めてハンナ様を紹介されたときもこんな感じだったかもしれない。ハンア様は強がって、生意気な私を妹扱いした。オマール様は
「試練の内容はもう決まっている。この試練を超えればこの子の病気もおさまるだろう。」
そういうと私のそばに立ち肩に手をおく。大きな手、お兄様は寂しそうにしている。オマール様はカティア様に勝てない、けれどカティア様が奔放にいられるのはオマール様のおかげ。お兄様はきっとこうなりたかった。「カティア様、その見つけたというのは?」と話を逸らす
お兄様は試練の内容を察している。胸騒ぎではない、予感ではない。お兄様の表情を知っているから。
カティア様は語り始める。
蛇足の蛇足ですがもう1エピソード挟むことにしました。この話というより、今後かく予定の多作品の補間という感じの話です。




