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黄泉の国③

「まぁ思ったほどの試練ではなかったよ」ボクは黄泉の国のボクとエリーに話しかける。ハンナも大悪女サラも大幅に弱くなっている。他の戦ったメンバーに弱体化はみられない。黄泉の国の魔力を超える者など歴史上でも有数の実力者だけなのだ。さすがにまともに戦えばボクと大悪女サラには大きな力の差がある、魔法の強さは鍛え出してから30年程度は伸びる。ハンナもボクもこれから強くなる。それでもハンナや目の前のボクまで弱体化しているのは黄泉の国が呪いをたくさん作った結果だろう。あとは目の前の自分を殺すと死ぬという呪いをなんとかするだけ。思ったほどの試練ではなかった。

「だったら、君はなんでそんなに苦しそうな顔をしているの」妹になる前のエリーはボクのことを君と呼んでいた。少し生意気でかわいかった。そのことを思い出す。エリーはこちらの世界のボクを守るように前に出る。ここに来るまでに戦った皆は、ボクに勝てないとわかっていてボクの呪いを強めることに終始した。カトリーナさんはボクにエリクくんを殺さないでと涙ながら訴え死んでいった。毒舐め男はボクを殺すことをためらい最後まで眠らせる毒しか使わなかった。分身男は死んでもなお、2体の分身を残しこちらの世界の僕を守らせている。ケロちゃんはこっそりボクの呪いをいやそうとしてくれていた。試練はたいした事なかったなんて全部嘘だ。心の痛まない勝負なんて本当には一つもなかった。1人倒すたびに涙し立ち止まった。ボクは

「君たち二人を探しに走り回ったからさ。」と答える。こちらの世界のボクは「なぜ皆を殺した」とはきかない。わかりきったこと、この世界のボクを殺せばボクが死ぬように、ボクが死ねばこの世界も消える。こちらの世界のボクは杖を構え、エリーはボタンを構える、エリーの武装のひとつ世界リセットのボタン。相手を世界から切り離す武器、切り離された者は自分が一瞬さえも、粒子のひとつさえも存在出来ない世界に降り立つ。そしてある程度優秀な魔法使いには効かない。それでもけなげに戦おうとするエリーにボクは攻撃なんてできない。カトリーナさんに手をかけようとした時既にボクはもう限界だった。カトリーナさんは自ら命をたった。それ以降の戦いもすべて、相手がわざと負けただけ。ボクに勝ち目はなかった。誰ひとりボクは倒せなかった。ボクの覚悟なんてそんなものだ。もう一つの手段に頼るしかない。ボクは探知の魔法で世界中を探る。ニアさんに教わった魔法。ニアさんほどはうまくならなかったけれどニアさんの次にうまくなった。ボクはその場所を見つける。

知り合いがたくさん出て、悲しむとこまでは考えていたけどどうやって生き残らせるか考えてなかった。実は守られている事を知って強くなる話にしたかった。

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