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狂錬金術師⑪

「ここからが私が狂錬金術師と呼ばれる所以なのだろうな。」

狂錬金術師そういった。ボクはてっきり、そうして生まれたのがエリーだと思っていたけれどまだ続きがあるのだ。狂錬金術師は人の心がわからない。今での話ではボクは狂っているとまでは思わなかった。

だます者は確かに人に害をなす精霊の代表格に1種であるし、祓える実力者が少ないころにはさらに脅威だっただろう。

「何があったのですか」

ボクは話を促す。もう妹の病気が出始めたことろ。妹はこの魔法全盛の時代にも治せない病に侵されている。発作を抑え、進行を遅らせるしかできない。

狂錬金術師は後悔はないようにみえる。今から聞く話はきっと本心を隠したうその話だ。錬金術師とはそういう生き物だ。狂錬金術師は語り始める

「私はその後、神隠しの樹海を引き返す、世界は半分になっている。サイズが半分になっているところ、なくている所、見た目にはわからないけれど何かが薄いところ。世界は混乱に陥る、元に戻るのに10年の時が必要だった。私はその時には生命誕生の素を手に入れられるようになっていた。私は神隠しの樹海から帰る途中、5つの生命誕生の素を手に入れていた。どこかの馬の骨、空腹に耐えられず毒キノコを食べる者、おさまらないかゆみ、物々しい者、見ていると思い出と涙があふれる者。それらを手に研究室に向かう。人造人間に適合させるときにはどれがどれかわからなくなってた。」

そういって苦笑いするのだ。それが本当なら決して笑える事ではないけれど錬金術師は本心を語らない。それでも彼は狂錬金術師であり、人造人間そういう事もあるかもしれない。あるいはそうすることで人造人間のふりをしようとしているのかもしれない。人造人間のふりをする人造人間。ボクは彼とは何度も会てきたが一度も警戒を解くことができなかった。本当に狂っていようがそうでなかろうが彼には狂錬金術師というう呼称が良くあっている。


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