一、
その日はたまたま娘がインフルエンザで迎えに行けないからと、代わりに車で孫を塾へ迎えに行った時の事。無事に自宅へ送って、夕飯を食べさせた後、自分の家に戻っていた。
「あぶなっ」
突然飛び出して来た人を避けたつもりだった。
ハンドルを思わず左に切った。
その時にはすでに目の前には電柱が迫っていた…
せっかく子供達も皆独立し、ダンナには早々に先立たれていたけど、孫にも恵まれ、自宅で悠々と一人暮らしを楽しんでいたのに。
まさか、こんな形でダンナの後を追う事になるとは。
と、そんな風に追ったつもりでしたが、追えませんでした。
ただ今、なんだかよくわからない所にいます。
「え?黄泉の国?」
『いやいや、ここは黄泉の国ではないぞ〜』
ただただ真っ白な世界に立っていたら、どこからともなく声が聞こえて来た。しかも、なんだか間延びしたような威厳もない、フツーのおじさんの声。
「え。誰?というより、ここはどこ?」
『ここは、異世界の入り口だよ。お前、そういうの好きだっただろ?こっちにくる前に、ちょっと楽しんで来いよ。』
「ちょっと待って、その声…‼︎」
そして、次に目覚めた時には、全く知らない世界にいたー。
初めて小説書きます。とりあえず、完結目指します…