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08 イノティアカンの歌
終わりを告げる ラッパの音
戦士の雄たけび 盾を鳴らして
イノティアの大地に 朝日が昇る
朝露に 似た涙が 黒い鱗を濡らす
血の流れない 傷が 月と太陽の狭間で光る
硬い鱗に 優しい瞳
貴方は野に咲く 花を愛した
まどろんでいる 大きな瞳
もうすぐ 眠りにつくのだろう
始まりを告げる ラッパの音
戦士の雄たけび 盾を鳴らして
イノティアの大地に 朝日が昇る
朝の陽に 照らされた 剣の刃が天を差す
地に伏せ沈む 傷は 栄光に染め上げられる
黒い鱗に 優しい瞳
夜明けの大地に 横たわって
眩しい光に 微笑みを 浮かべるように
貴方は 幻に 星に還る
貴方は 幻に 星に還る