第1話 平穏な日常
朝からTULLY'sのブラックコーヒーを飲みたかったのにコンビニにも自動販売機にも売ってなかったです。どこに行ったんでしょう?
そして、遅れてすみません_(。_。)_
暑さの厳しい7月。気温が上昇していくばかりの午前に教室の中ではカリカリという音が絶えないでいる。みんなが必死に取り組んでいるのは夏休みの過ごし方を決められる期末試験だった。
そんな中、俺は全て解き終わって寝た。俺は清流高校に通う2年生の池田暁彦。黒髪で、高いとは言えない身長に学力は平均以下、運動は普通で女の子から告白なんてされたことの無い平凡な高校生。先祖は織田家に使えていた家臣で、その家は江戸時代に藩士や庶民の教育をめざす郷学を今の岡山県に建てる等をしたらしい。昔、「郷学よりも徳川家康みたいに埋蔵金の方が嬉しかった」と呟いたら祖父母と両親に凄く怒られて勘当されそうになったことがあるが……今では反省している。
キーンコーカーンコーン
寝ながらそんなことを考えているとテストに終止符を打つチャイムが鳴り、肩を落とす者と結果のことを考えるよりも長かったテスト期間が終わった事に安堵して遊びに行こうと友達を誘っている者やさっさと帰宅する者に分かれた。俺は徹夜でゲームしてたし、帰っても親が勉強しろとか五月蠅いのでここで寝るけども。
「暁彦〜、お前余裕だったのか?」
そう言って話しかけて来たのは赤松輝廉。身長はクラスで2〜3番目に高く、成績優秀•優男•金持ち•運動も完璧、女の子にモテモテな彼の先祖は嘉吉の変で足利義教を暗殺した赤松満祐だと言われている。ちなみに髪の色は浅緋色。
「あぁ、大丈夫。何せ鉛筆に委ねたからな……」
「お前、それで前回は5教科の点数をすべて足しても二桁だったよな?」
「知らん……親に見つかって『次のテストで学年順位50番以内に入らないと勘当する』なんて言われたことなんて覚えてねぇよ……」
「ちょ……お前2年生だけで200人近くいるんだぞ!?本当に勘当されたらどうするんだよ!!」
「んー、愛佳の家にお世話になるとか?」
「いや、なんでも幼馴染に頼r-----」
「あきくん、呼んだ?」
輝廉の言葉を遮って会話に入ってきたのは小林愛佳。昔からの幼馴染で成績•運動ともに優秀な上に「校内で可愛い女の子ランキング」で2位を取った容姿だから俺は色んな男に嫉妬されたり、彼女のメアドを俺に聞いてきたりしてくるのでいつも俺は「自分で聞けよ」って思う。
ちなみに1位は生徒会長の姫乃希望。学年トップの成績で人望も厚く、密かにファンクラブが設立されているらしく男女関係なくかなりの人数が参加しているらしい。
「いや〜、勘当されそうになっててね〜」
「そうなの?もし勘当されたら私の家に来ていいからね〜」
「いや、ダメだろ……」
「赤松くん、なんでダメなの?友達が窮地に陥った時には笑顔で手を差し伸べてあげるのが友達だよね?まさか赤松くんは『友達=上辺だけの付き合い』って考えてるの?まさかあきくんの親友である赤松くんはそんな風に思ってなんかないよね?」
「え、あ、い、いえ……そんなことないです………」
あ、もてもて輝廉くんが論破出来ずに撃沈した。ふむふむ……輝廉くんはどうやら愛佳のことが苦手だったりするのかな?モテモテなのに?女の子慣れしてそうなのに!!?……あ、心の中で叫ぶたびに虚しくなってくるのは気のせいだろうか?
「そう?なら良いんだけどね。あれ?あきくん、いきなり落ち込んでどうかしたの?大丈夫?」
あぁ。愛佳は優しいよ、こんな俺を心配してくれるなんて。
「あぁ、大丈夫。心配してくれてありがとうな。」
「ううん、いいよ。あ、そうだ!駅前に出来た喫茶店があるんだけど、あきくん一緒に一緒に行こう?………来たければ赤松くんも」
「良いね、それ!ほら輝廉も行こうぜ!!」
「あ、ああ。そうだな。んじゃ、行きますか!」
「ん?何だこれ?」
気付けば3人だけになっていた教室にフィルムケースに手持ち花火が差し込まれているものが投げ込まれたので近付いてみると………それは爆発して爆音と閃光が俺たちから視界と意識を奪った。
その日以降、彼らは行方不明となり親族らが警察に依頼したり同じ高校の生徒達が探索するも手掛かりや足取りも無く、他にも不可解なことが多発したので捜査は強制的に打ち切りとなってしまい、その話題を出すことは地元でタブーとなった。そしてこの事件は「清流高校生の神隠し」と恐れられることとなる。
中旬には投稿したいです……