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「八章・休戦」

リーナと名乗る女性に連れられ、1つの部屋に案内される。

外壁はダイヤモンドと非常識な建物だったが内装はおちついた

普通の高級ホテルみたいな肝心なっていた。


内装までキラキラしてたら、正直逃げ出していたかもしれない。


「ここがシスティナ様のお部屋になります。

 主が認めた者にはここをあてがうように言いつけられておりましたので。」


あの男は、同種がきた時のために部屋を用意していたのだそうだ。

なんていうか、見た目によらずマメな性格・・・。


「こちらに着替えを用意していますので」


そういって、リーナが指した服はちょっと豪華なパーティードレス。

私はあまり服にお金をかける方じゃないからよくわからないんだけど

結構、高い奴だと思う。まぁ支配者様には値段なんて関係ないんでしょうけど。


「こういうの、サイズあわないんじゃないですか?」


っていうか、普通の服でいいですよ。なんで、ドレス・・・。


「主からは、サイズはぴったりあうはずだ、と聞いておりますので

 心配はいらないかと。」


そういって、リーナはにっこりと笑顔をむけてくる。

やれやれ・・・。

つまり、あの男は最初から私が同種であることを知っていて、

服のサイズがわかるまで調べ尽くして、その上でああいうことをやってるわけだ。

まったく、なんていうか・・・・さ。


観念して着替える前に、先ほどの戦いで少し体も汚れたので

リーナにお願いして備え付けのバスルームを案内してもらった。


それにしてもバスルームとか、私の家ぐらいの広さあるし。

支配者っていうのは、どうしてこう、贅沢したがるのかしら。



バスルームでシャワーを浴びて、汗を流しすっきりした所で

あまり気は進まないが、用意された服に着替えてやる。

しばらくは、あなたの言うことは聞いてあげるっていう意志表示になる。

忌々しいけど、着替えないわけにはいかない。


「リーナ、あの男、どこにいるか知っている?」


着替え終わって、しばらくはリーナがいれてくれた紅茶を飲んでくつろいでいた。

が、彼女があまりにも何も言わないで、つい私の方から聞いてしまう。

別に、来いと言われたからといって、行ってやる義理はないのだけど、

まぁ今後のこともあるし、仕方なくってやつよね。


「カシス様でしょうか。ご希望でしたら、

 お連れするように言いつかっておりますが、ご案内いたしましょうか?」


「そうね。お願い。」


私は短く答え、この部屋を後にする。

そのままリーナに連れられて、城という外見とミスマッチなエレベータに乗り

私はこの城の最上階まで連れて行かれた。


最上階は180度、全面ガラス張りで、城の周りの黄金庭園が見渡せるようになっていた。

遙か向こうには人々がつくった高層ビルの残骸が見える。

部屋の中央にはちょっとしたステージみたいなのがあって、

いくつかの機材が並んでいる。おそらく、大気映写装置だろう。

ここから、あの男は、あのふてぶてしい支配宣言をしていたわけだ。


「がっはっは、なかなか似合ってるじゃないか、えぇ?」


男は、ステージから少し離れた所にある、銀の円卓に座っていた。


「あなたの趣味が、あなたの見た目ほど悪くはなくて、安心したわ。」


「がっはっは!気が強い女は好きだぜ、システィナ。

 まぁ座れよ。」


そういって、男は席の1つを指す。

私は黙って、その席に座った。


「それで、何か話があるんだっけ。」


私はすっとぼけたそぶりで聞いてやる。

さてさて、この男は何を言いだすのやら・・・。

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