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泰平の魔物 原  作者: 敗北者
1章
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1話 死から転生


 みんなが持つ魔物のイメージってどんなのかな?

 ゲームやアニメに出てくる敵?強くて全てを支配する者?それとも、優しいスライム?

 色んな考えがあると思う。でも僕はこう考えた。


『人に認められない存在』


 どのゲームやアニメでも魔物が敵役として登場する事は多いいと思う。そして、どの作品でも魔物を殺す勇者、言わば主人公がいる。

 魔物が出てくる物語の大半は人間が魔物を殺す。人は殺されれば生き返ることは無い。だがそれは魔物にも言えること。

 人間と魔物の間には大きな壁がある。僕はそう感じた。

 その壁にも色々な種類があると思う。見た目や能力。大きく言えば種族等だ。この壁があるからこそ、人間と魔物の戦いは絶えないのだろう。


 だが、そんな事を言っても仕方がない。


 僕たちが住んでいるこの世界。地球では、魔物どころか魔力も、エルフも、ドワーフも、ゲームやアニメでは当然のように存在するものが存在しない。そんな世界に住んでいる僕たちが魔物を敵役にしないで欲しいと願うなら、簡単な話そのゲームやアニメを作った人、原作を作った人に直談判するしか方法は無いと思う。

 この世界に無数に存在する魔物が存在する作品。その原作を作った人全員に直談判しに行ったところで、聞き入れてくれる人なんて1人も居ないだろう。詰まるところ、この世界で魔物がどうするのがダメだとか、こうした方がいいと、作者に訴えるのは思想や表現を否定する、言わば権利の侵害になる。そんな法に反するか反さないかの狭間のようなことをしてまで、魔物の権利を主張する意味は無い。

 ならどうするか―――

 

 そんな生産性の無いことを考えながら、今日も学校へ通う。


――


 学校帰り。部活終わりなため、辺りは暗く静まり返っていた。

 現在17歳の高校生。家族が居ない僕はアパートに住みながらバイトをして生計を立てていた。

 帰った時の楽しみはゲームかアニメ。寂しくは無いが毎日こんな生活を送っていると飽きてくる。

 そしていつからだろうか。


 ネットで異世界に行く方法を調べ始めたのは。


 日々の生活に何か退屈感を感じ初めて行っていたのだろう。

 頭がおかしいという自覚が有りながらもついつい調べてしまっていた。

 そこから僕は「転生」というジャンルの作品を見るようになった。

 ほとんどの転生が死から生まれていた。今死ねば後悔が残るだろうと、実践するのを拒んでいた。そもそも実践する気もなかったが…


 そんな事を考えながらアパートへ向かう。


――


 そして何日かたった頃か。冬休みに入り特に予定も無いため家でゲームをしながらアニメを見ていた。

 たまにランニングに行くため外に出ていたが、それ以外外に出ていることはなかった。

 そんな冬休みのある日。

 大雪が降った。

 直ぐに積もってしまうほどの勢いで。


「今日のランニングは無しかな…」


 そんな独り言を言いながらゲームを続ける。

 窓の奥でビュービューとなる風。段々と強くなる。


 そんな時。スマホが鳴った。


 大きな音でビービーとなりながら、振動で机が少し揺れた。

 いや、机が揺れたのはスマホの振動のせいでは無い。


 気付いた時にはもう遅かった。


 机が、棚が、テレビが、僕が、アパートが…揺れた。

 その時、地震だと気づいた。


 家中が上下に、左右に揺れた。今まで生きた中で1番だろうか。それぐらいの揺れ具合だった。


 僕はしばらく机の下で頭を守っていた。

 物が棚から落ちていき、電気が消え、大きな音がなっていた。


 しばらくして、地震が収まった。

 僕は、リュックをしょって、家を出た。家を出たあと、山に向かって走った。息が荒くなる中、近くの山を登った。今のアパートは海岸沖に比べ、津波が来る場所ではなかった。それでも、津波が来る可能性は十分にあった。だから山に向かい走った。


 大雪と大地震のふたつの災害が同時に日本列島を襲った。


 地震が収まってきたころ。

 僕はスマホを見ながら情報を集めていた。


 そんななか、スクロールする度ちょくちょく地震や雪以外のものが出てきた。

 こんな時になんだよ…と思いながら、情報を集めていた。


 そんな時、空の上で何か音が聞こえた。

 ゴーンという大きな音が鳴った。

 僕は空を見上げた。何かが見えた。だか、木で隠れてよく見えない。

 そんな時周りを見た。

 他の人は何事も無かっかのように、雪を見ていた。いや、実際に聞こえていないのだろう。彼らは絶望感から立つことすら出来ていなかった。

 そんな中、僕は自分のフィギュアや謎の音に意識をやっていた。


 少し罪悪感を感じていた。


 また地震が起きた。

 さっきより少し弱いが、それでも大きな地震だった。


 僕は凍った地面から下に滑り落ちた。



 頭に大きな衝撃が入る。


 視界が暗くなる。


 前から水が来た。


 喉奥に水が詰まる。


 息が…出来ない…


 意識が…遠のく…


――


 死んでからのことは覚えていない。ただ気づいた時には、僕はベットに横たわっていた。木の天井が視界に移り少し困惑していた。足元に目をやるとガラスの窓があった。何かの小屋だろうか…


 調べてみると小さな小屋のようだった。ベットとタンス、反対側を向いた縦長の鏡がある部屋だった。


「なんなんだ?ここは…って、声が高い?」


 調べている最中、体に違和感があった。

 何故か低い視線、小さい手、後ろに感じる長い髪。そして、さっき気付いた高い声。


 自分の姿が気になり、タンスの隣にあった縦型の鏡をこちらに向けた。

 さっき感じた違和感。

 低い背、小さい体、背中が隠れるくらい長く白い髪、青い目、長い耳?が鏡に映った。

 図体的には女の子。高い声に低い背。完全に少女。いや、幼女と言ってもいい。それくらい幼い姿。

 服は来ているが、緑色のボタンダウンシャツ?


 どうしてこんな事が…まさか、異世界転生ってヤツか?なのだとしたら確かめることがある…

 みんなも分かるだろ?異世界転生したら1度はやってみたい事。

 そう!魔法だ!

 誰もが使って見たいと思うはず。


「…では早速…」


 手を胸の前に伸ばし意識を集中した。

 …あれ?なんも起こんない…異世界なのに?!


 魔法が使えないとなれば、ここは異世界じゃない?それか魔法の発動方法を理解してないだけか。


 と言うか、魔法より大切なことがあった。

 この長い耳はなんなのだろうか。エルフ的な物か?


(やっぱ考えても分からないな。)


 そんな時、視界がぼやけた。

 なんの事か分からない僕は、流れるようにベットに向かいうつ伏せになって眠った。


――


 どれくらい眠ったのだろうか。

 部屋が暗かった。夜まで寝ていたのか。

 窓から外を見ると、寝る前と比べ物にならないほど暗く、部屋はランプがないからか外より一段と暗く感じた。


(夜になるまで眠っていたのか…)


 部屋のどこに何があるのか分からないため、手を前に泳がせながらゆっくりと歩いていた。

 そんなことをしていると、手に何かが触れたのを感じた。本のようだった。

 ゆっくりと、徐々にその本に近ずき本を手に取った。

 部屋がくらいため、表紙も何も見えなかった。

 とりあえず外に出ようと、また手を泳がせながら歩いた。

 手にドアノブが触れた。ドアノブに手を乗せ、ゆっくりと回した。


 外に出た。外は空の星が光り、小屋よりも明るくなっていた。空にある星は前世の星に比べとても多く、輝いていた。


「明るい…これならさっきの本も読める…」


 そう思い、本の表紙を見た。本の表紙には『日記』と書かれていた。

 日記を読もうと、ページをめくった。

 日記にはある少女の事が書かれていた。少女の姿の魔物の事が。


「死から転生」に登場・公開する情報


登場人物


『ゲーム好きの高校生』


立場…主人公

住居…家賃8万のアパート

名前…不明

身長…178cm

年齢…17歳(高校生)

特徴…ゲームとアニメが好き 引きこもり

種族…人間種

生死…死亡

死因…足を滑らし落下

詳細…後に転生をする。


『高校生が見た"何か"』


立場…不明

住居…不明

名前…不明

身長…不明

年齢…不明

特徴…不明

生死…不明

種族…不明


『謎の少女』


立場…主人公

住居…小屋

名前…不明

身長…不明(低い)

年齢…不明

特徴…長い耳 青い目 白く長い髪

生死…生存

種族…不明

詳細…この少女に、高校生が転生した。


登場物


『日記』


著者不明。主に魔物の少女について書いてある。

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