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そのいち。村人A襲来。

皆様にレフィアちゃんを気に入ってもらえると嬉しいです☆彡


それでは はじまりはじまり。


挿絵(By みてみん)

 

「魔王! いい加減に覚悟を決めたらどうだ!?」


「くっ……わしが支配していた街を全て魔物から奪還し、魔王城へ乗り込み四天王を皆殺しにした上人質の姫を開放した程度でいい気になるなよっ!!」


「……泣いてるのか?」


「泣いとらんわぼけぇっ!!」


 この者、今までの名ばかり勇者とはまるで違う。


 わしは既に勇者と呼ばれる人間を四人始末してきた。

 どいつもこいつも取るに足らん自信過剰の馬鹿であった。

 それ自体はこいつも変わらぬのじゃが、それにしても強すぎる。

 仲間も連れず単身ここまでやって来るとは……。


「やはり初めて会った時に殺しておくべきであった。貴様自分はただの村人だなどと嘘をつきおって……」


「いや、俺村人だけど」


「……勇者、ではないのか?」


「勇者なわけ無いじゃん。勇者は君が先月再起不能にしたばかりだろ?」


 何という事じゃ! 勇者として神の洗礼を受けてもいない村人如きにわしは、わしは……!!


 確かに身なりはただの村人っぽい服装じゃしオンボロの剣を一振り持っているだけ……。


「だからそろそろ諦めろって」


「嫌じゃ嫌じゃっ!! そもそもなんでお主そこまでわしにこだわるんじゃ!!」


 村人……仮に村人Aとしよう。村人Aは、二年ほど前、わしがまだ魔王ではなかった頃、人に変装して遊びに行った街の中で出会った。


 わしが迷子になって困っていたところを親切に案内してくれた……のがこいつじゃったが、すぐにそれが親切心からでは無いと知った。


「貴様、あの時だけでは飽き足らずまだわしを……そもそもなぜわしが魔王の娘だとわかった!?」


「だってあの時、泣いてたからお名前は? って聞いたらレフィア・ゴルゴーンだって言ってたじゃないか。ゴルゴーンって当時の魔王だぞ? 誰だって知ってるよ」


「な、なんじゃと……!? わし、そんな事言っとったかのう……?」


「言ってた言ってた」


「ではなぜお主は魔王の娘と分かっていて……ハッ!? 貴様まさか、分かっていたからあんな事を……お、おぱ……」


「おぱんちゅ見せて」


「そう、それじゃこの鬼畜外道の人格破綻者め!!」


 この男、わしを案内するとか言って人気のない所へ連れ込み、そんな事を言ってきたのじゃ。


 わし最初何を言ってるのか分からなくって困っていたら、こいつおもむろにわしの、わしのスカートをめくりおって……。


「急に泣いて逃げちゃうんだもんなぁ。ここまで会いに来るのに苦労したよ」


「じゃからなぜわざわざわしを追ってきた!? そもそもわしの年齢いくつに見えとるんじゃ貴様は!」


「……十歳くらい?」


「その通りじゃ!! 見たまんまじゃろ!? ちなみにあの時はまだ八歳じゃぞ!? なぜそんな幼女のぱ、ぱ……」


「おぱんちゅ」


「くぅっ……そ、そんな物を見ようとしたのじゃ!? わしが魔王の娘と知っていて辱めようとしたのか!?」


「いや、純粋に可愛いから見たくなっちゃって」


「このド変態めっ!!」


「しかし久しぶりに会ったけどやっぱり可愛いなぁ。ここまで会いに来て正解だったよ。……ってわけで、そろそろ諦めてよ」


「い、嫌じゃ嫌じゃっ! なんでわしが貴様なんかと!!」


「往生際が悪いなぁ。もう誰も守ってくれないよ? 養ってくれる人も居ないんだよ? ご飯は? どうするの? 一人で生活できるの?」


「う、そ、それは……」


 どうしよう。確かにいつもご飯を作ってくれてたメイドも逃げ出してしもうたし、こやつが笑いながら魔物皆殺しにしたせいで広い城にわし一人……。

 この先どうやって生きていけば……。


「だから迷う必要なんてないじゃん。……結婚しよう」


「ふざけんなばーかっ!! 誰がこんな人格破綻ロリペド野郎と結婚するかばーかばーかっ!!」


「そう……? じゃあ仕方ない」


 そう言って村人Aの表情が暗くなった。


「な、なんじゃ? やる気か? わしは例えこの命尽きたとしても最後まで戦ってみせるのじゃ!」


「今日は帰るね」


「えっ?」


「これから毎日様子を見に来るから」


「な、何が狙いじゃっ!?」


「好きな子の様子を見に来るのに理由が必要かい?」


 怖いぃぃ!! 何をイケメンふうにキメておるんじゃこやつは……。


「ふ、ふん! お主などに屈しはせんぞ!」


「強がってる顔も可愛いよ」


 こうなったらやるしかない。今ここで、こやつの息の根を止めてくれるわ!


 既に勇者を四人始末した実力とくと見るが良い!!


「死ねぇぇぇ!! ゴルゴーンフレアぁぁっ!!」


 父上直伝の最強炎魔法でこんがりと焼き村人になるがいい!


 いや、この火力では消し炭か? 村人の炭になれば良いのじゃこんな奴。


「うわ……ちょっとレフィアちゃん、びっくりするからいきなり魔法撃つのやめてよ……」


「ひ、ひぇぇ……」


 村人Aは炭どころか火傷もしておらず、服が少し煤けた程度だった。


「遊びたいならもうちょっと楽しく遊ぶ方法を考えようね? じゃあまた来るから」


 そう言って村人Aは本当に帰っていった。


 こ、このままでは本当にロリペド糞村人の嫁にされてしまう。


 なんとかせねば……。


 でもこんなバカみたいに強い……じゃなかった。

 バカな上に強い変態を相手にどうしたら……もう泣きたい。


 泣いて許してくれるなら土下座してもいい。

 結婚しなくていいならおぱんちゅくらい見せてもいいごめん嘘やっぱ嫌。


「……ぴえん」


 駄目じゃ、あまりの恐怖に涙も出ない。


 だ、だれかたすけて。




まず、お読みいただきありがとうございます。

このお話は四話で完結します。書き上がっていますので続きはすぐ投稿されると思います。


よろしければ次話も楽しんでいただけたら幸いです☆彡


気に入っていただけましたらブクマや評価などしていただけるととても励みになりますので宜しくお願いしますね☆


勿論感想も大歓迎です☆彡

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