46 ラストソング
キリが良い所まで書いたらちょっと(1000文字位)増えちゃったテヘ。
会話ベースだとやはり早くなる・・・
歌っている途中で消えませんのでご安心下さい。
「こちらの青い布が掛かっているのが男性専用、奥の赤い布の入り口が女性専用の入り口です」
「うおぉ、広いし見張らし最高」
なぜか俺が露天風呂へ騎士や従者、冒険者達に風呂を案内していた。
こういった仕事は華のある女性が・・・
「それで、村人用の混浴はどこにあるの?」
そうそう、こう言った眼鏡が似合いそうな女性が・・
「ここではなく別の場所にあるんですよクリファさん」
村人専用の筈だった露天風呂に向かう。
「しかし冒険者なら慣れているから判るんですが、貴族でもある貴方が・・・」
「見ればわかりますが見てみますか?」
「一本取られました。冗談も上手いんですね」
話は少し前に戻る。
「宿舎の割り当ては以上だ。村の施設の説明は村長、頼む」
木こりの作業場が会議室・・・壁は無いが・・・として使われて、ラバス隊長が村長に話を引き継ぐ。
「まず、目の前の水路は上側が水汲み用、下側で洗い物用となります。食事は自分達で用意されるとの事ですが、あちらの空と大地の狭間亭でも提供できます。風呂は男女別の露天風呂を無料提供します。宿は緊急時の避難場所に、大怪我は治療院があちら。他に問題があったら役場の方に声を掛けてください」
「以上だが何か質問はあるか?無ければ今日は解散だ」
「村長さん、少しお願いが」
「クリファ副隊長さん、何でしょう?」
「他に女性が入れるお風呂はありませんか?」
「なにか不都ご・・・何名位ですか?」
「冒険者含めて4人ですね」
腕を組んで少し考える村長。
「村人専用の混浴風呂に、一人用の風呂もありますが・・・」
「よろしければそちらを使える許可を頂きたいのですが」
「一人用ならまだしも混浴の方は貸し切りにできませんよ?」
「もちろん構いません」
「まぁ女性だけなら大丈夫でしょうアダダダダダ!」
横に居るメイドさん、そのつねり方はエグいかと・・・
「ば、バサっ、案内を頼モォァァァ!」
うん、つまんだ部分が180度越えたねメイドさん。
「では軍の方から何人かと、冒険者の各パーティーからも一名ずつお願いします」
混浴温泉の脱衣場前。
「脱衣所は女性はこちらから、一人用のお風呂はこの上にありますが・・・女性なりの決まりがあるらしいので、申し訳ありませんが利用前に先程の役場の受付等に聞いてください」
「・・・ああ、そう言う事ですね。恥ずかしがる年でもないでしょうに」
「案内が本職ではないのでその辺りは多目に見て下さい・・・後、本当にその辺りは知らないので」
「仕方ないですね・・・ちょっと覗いてもいいですか?」
「どうぞ」
道を譲ると中に入り結構騒いでる。
入る訳にはいかないからな・・・
「さっきの風呂より趣があっていいじゃないかっ」
女戦士風の人が背中をバンバン叩いてくる。
いや半端無く痛いんだが!
「うわ痛いっす痛いっす!」
「ああすまん、嬉しくてつい、な」
全員出てきた所で追加の説明をする。
「洗い場は壁があって見えにくくなっているのと、岩風呂は大きいので端に入れば湯気とかで見えにくい、との事です」
「で、実際は?」
「・・・聞きますか・・・」
「聞かせてもらおうか・・・」
「湯気がたまたま途切れたりするので、風呂に入る時と出る時は隠した方が・・・」
「あっはっは、素直だねー」
また背中バシバシ・・・
よくある光景だが、本当に力強い人の平手って暴力と言うより破壊力だ・・・
「後、本来は反対側の洗い場に入るのは子供達だけ大丈夫なのですが・・・例外が一人だけいますので」
「例外?」
「多分すぐに判りますが、女性には被害が無いのでご安心を」
「んん?」
「一言、外見、とだけ」
「しかし入る時間をずらすとか出来なかったんですか?」
「迷宮探索に入ると時間が不規則だから、血だらけ泥だらけで数時間待つのは嫌でしょう」
「なるほど、今までもそんな感じでここまで?」
「最初に一斉に入ってからは気を使ってずらすようになったな・・・」
なんか重い・・・
「では今日は夕方位に、明日からは昼過ぎに湯が張り終わると思いますのでその時間から使って下さい」
「うん、ありがとう」
宿舎前まで送り別れる。
騎士達は数人水場の下の方で布の袋のような物で鎧を洗っている。
・・・うん・・・酷い臭いだ・・・
「こんにちは、その布に何か入っているんですか?」
「ああ、灰が入っているんだ。これがよく落ちるんだがちゃんと水で洗い流さないと鎧が溶けたりするんだ」
「そんなに効きますか!?」
「油断してると指も溶けてくるからな」
「マジですか?」
「灰の元になった木によるが、指紋が消えたりするのは本当だぞ」
「勉強になりました」
後でマスターに聞いたら、料理屋では油落としに常識的に使うらしい。
汚れが酷いものをうっかり数日放置したら穴が開いていたと笑っていた。
「お、バサ良いところに」
役場に入りかけた俺はゆっくりと扉を閉め・・・
「おいおい」
「冗談ですなんでしょう村長?」
ん?ラバス隊長さんと文官っぽい人が2人いる。
取り合えず会釈する。
「バサの鑑定は人物だけだったか?」
「いえ、わりと何でも行けますよ。情報が片寄ったりもしますけど」
「ちょっと試して欲しいんだが・・・」
村長が隊長の方を見る。
「実は迷宮が深すぎるようで、うちの鑑定持ちの魔法では範囲が足りなかったんだ」
「ああ、確か200層以上はあるって・・・」
「そんなにかっ!」
1層の単位とかバラバラだから判らないがかなり深いのだろう・・・
「では頼む、扉は既に開かれているので武装して来てくれ」
ああ、まさか騎士の鎧の横でこんな鎧を着るとは・・・
わりと繊細なデザインの腕と足と腰、右手には円形のバックラー・・・
までは良いのだが胸の部分は角ばっていて、肩は片方丸にトゲ付き、もう片方は四角。
頭も丸い・・・
歪すぎる・・・
皮のコートで決めるつもりがどうしてこうなった!
キャナルにあげちゃったから自業自得だがっ!
案の定、合流する時にクスクス笑われた・・・
「うん・・・なんというか・・・威圧感は凄いな」
「いや、作ってくれた友人が遊びすぎまして・・・」
アキタカー!!
混浴温泉の道をもう少し進むと、少し広場になっていて人の集まりが見えてきた。
初めて見る迷宮の扉は3mはある。
覗き込むと背筋が震えるような重い空気が流れてくる・・・
「では、頼むぞ」
「わかりまグハッ」
迷宮から何かか数匹飛び出して俺に体当たりした。
騎士達は出てきた物に戦慄し、慌てふためき後ろへと下がろうとする。
冒険者達は俺が居るのに弓や、誤爆の少ない魔法の矢で攻撃を加える。
しばらくして俺の周りに居た何かは動かなくなった・・・
「あ、危ないじゃないですかっ!」
「ええとツバサ、だったか?ついてないな・・・迷宮の被害者第一号だ」
「え?隊長、俺は無傷ですけど・・・」
「それが初心者の財布を殺す、錆の怪物だ」
ああ、強くはないし人へのダメージも皆無だが・・・
「金属錆びさせるあれですかっ!」
頷く一同・・・
被っていた丸い兜が半分ガサリと地面に落ち、形を無くす。
身体を見ると、足以外は全て錆びてボロボロになっていた・・・
「では行きます・・・」
肩を落としながら何かを唱えるふりをする。
鎧だった物は既に取り払われて普段着で・・・
ギフト>鑑定>地形かな?
(なんでもどうせ僕が答えるんだけどね)
そんな適当でいいのか・・・
(しかし迂闊だねー。危険が予想されるのに生物関知しないとか)
わかってるよ・・・鎧無くして勉強したよ
(意外と気に入っていたんじゃないかその鎧)
いやバランス悪いしこれで新しい鎧買う理由ができたし
(肝心の予算はあるのかい?)
・・・な、なんとかあちこちと交渉する・・・
それでこの迷宮の事を教えてくれないか?
(迷宮の名前はRの迷宮)
R?
(昔の有名な魔導師さ。本当の名前は今は忘れられているらしい。最下層に行けば名前は解るよ)
それは楽しみだな、それで他には?
(511層、深さ6km程でこの世界の第2位の深さだね)
・・・え?
(511層、深さ・・・)
いやわかったけど、それ人が到達できる深さなのか?
(便利な物があって、最初の部屋に腕輪があるんだけど・・・)
「その腕輪を着けて10層毎にあるプレートに触れると、1層目からそこに飛べるようになるとのことです」
「それでも10層を51回か・・・」
「一つの腕輪を別の人に渡すと登録が消されるので注意、飛べるのは本人だけなので迷宮に入れるのは、実質腕輪の数の人数しか意味が無い」
「う、うむ・・・」
「腕輪が外れたり、着けている人が死んだ場合はある程度時間が立てば腕輪が入っている箱に転送される」
「うむ・・・」
「帰る事を放棄して物を縛り付けておけば物を転送できるなんて方法もあるらしいですね。後は8層から20層は壁に穴を空けると溶岩が流れ込む可能性があるので注意です。こんなところですね」
「なんかもう、この村は色々とんでもないな・・・」
「隊長さん、迷宮が凄いだけで後はたいしたこと無いですよ」
「いや王都どころでは無い道、村長のとんでもない魔力・・・」
「あー、確かに」
「君だってそうだろ?」
「俺ですか?」
「鑑定の魔法ではあんな細かい情報は解らん筈だ」
しまった・・・腕輪の情報とか地形鑑定では解らないもんな・・・
「できれば内緒でお願いしますよ?」
「内緒で使わせて貰うけどな」
「ではせめて前払いで鎧代位の報酬は欲しいのですが・・・」
錆の塊から立ち上がる俺を思い出したのかククッと笑う。
「副隊長が予算を管理しているが、話は通しておくよ。迷宮調査の最初の笑える話の提供代としてな」
「勘弁してくださいよっ」
・・・うん、絶対に言われ続けるだろうな・・・
混浴温泉にて。
「ああっ、俺の鎧がさびになっちまったぁぁ!まだ頭が錆びだらけだよ・・・」
「バサはまた鎧壊したのかよ」
「ベイリー、最初のは魔力がつきただけで壊してないぞっ!」
「数日落ち葉掃いてたわしらの努力はなんじゃったんじゃぁぁぁ!」
「いや結局最後はサボったじゃんか」
「やはりそうでしたか」
聞きなれない声・・・しまったクリファさん達がもう入って来たんだ。
湯船に入る時に見えた腕や足には、酷い傷跡が数えきれない程残っていた。
ああ、そう言う事か・・・
普通の女性に見せたら確かに・・・
その横で足を滑らせて頭から落ちるメイドさん。
うん、いつも通り平和だな・・・
「あれ?浮いてこないぞ」
ベイリー落ち着けよくある事だ。
「すいません、引き上げてやってくれませんか?後、アクアいるー?」
「はーい」
「多分頭打って気絶してるから回復よろしく」
「はーい」
そういえばメイドさんは色々怪我しているのに綺麗な肌・・・
いや湯気でお尻とか見えて無い無い。
「バサ、さっき言っていたのは今のか?」
「いや、別だがその子はいつもそんな感じなのでその対処もしてくれると有り難い」
「いつもこんななのですか・・・」
クリファさんが驚くのも無理は無い・・・
「お、村の奴でも凄い筋肉の奴が居るな」
女戦士がガルドに声を掛ける。
「おぉ、歴戦の強者じゃな」
「私はマリーだ。そのうち手合わせしようなっ」
「ガルドじゃ。取り合えず後で腕相撲じゃなっ!」
笑い合う2人・・・わからん世界だ・・・
と、ガシッと頭を掴まれるガルド。
「さ、頭洗いましょ」
「いやわしは・・・」
エリスにいつも通りズルズル引きづられて行く・・・
「あれだ・・・」
「ああ・・・ああ成る程外見・・・というより体格?」
ちらりと横に居るアクアに目をやるクリファさんと冒険者達。
「同格・・・か・・・」
クリファさん、そこまで・・・いや同格かな・・・
両方しっかりと見た事は無いが・・・
ん?なにか遠くが騒がしい。
歌のようなものも聞こえるが・・・
「おいあれっ!」
ベイリーが指指した夕暮れの空に、空を飛ぶ鳥のような物と、その足に掴まれる人の姿が影となって浮かんでいた・・・
タイトル、英語表記だと違う物になるので片仮名表記です。
この曲以外はわりと歌うんですが・・・この曲は長くて・・・
鎧どうしようかと思いましたが絵面的に粉々にしてしまいました。
これから大変なのにまた鎧無しに逆戻り。
前回の小ネタ:馬は臆病な生き物です。カメラのフラッシュとかでも大事故に繋がりますので・・・
物凄く訓練された馬とかでなければ、近くで大音量の魔法とかで馬車とか簡単にひっくり返りますよ。
新キャラの名前は分かりやすいですがラバストとクリアファイル。フィギュアさんとかポスターさんとかは予定はありません・・・アクセルはパシり、ダッシュ、ならアクセルで・・・
クリファさん、眼鏡をかけてるかかけてないかは書いてませんが・・・かけさせようかな・・・




