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お役所冒険者!?  作者: る~にゃん
3/71

2 凹凸も無く滑りにくい石床

うん、ざっと書いたプロットの2行目にたどり着くのに何話かかるんだろう・・・

語り手ばっかり出てきてスキルとか使いまくってるじゃん・・・

メインパーティーはいつ出てくるのかな・・・


猫又の好きな格言:当たって砕けろ・後は野となれ山となれ

「そんちょー、客」

「だからキャナル、俺はまだ村長じゃないって何度・・・」

村長ではない人の視線が女の子の顔からゆっくりと下がって片手に掴まれている荷物に気づいて言葉を無くす。

鼻から血を流しピクリとも動かない・・・俺だよ・・・

「いやー、やっぱ重くって何度か手からすっぽ抜けて落としちゃったアハハ」

笑って力が抜けたのかドサリと顔面から落とされる、これで6回目だ。

「やっぱかよわいアタシじゃ無理があったねー」

村長モドキが慌ててカウンターの奥から出てきて俺の目の前に屈み込む。

手をかざし・・・これは回復魔法か。

傷の回復の後、疲労回復と使ったようだが疲労の回復量がかなり強い。

かなり高位の魔法を使えるということかな?

ゆっくりと立ち上がるが殆ど筋肉の痛みは無い。

「ありがとう助かりました」

「いえ、うちの村の者がとんでもない事を」

にこやかに握手を交わす。

俺の顔面は血まみれのままだが。

顔は平凡な作りだが穏やかな声と物腰で好感が持てるかなり若い村長だ。

その時パタパタと奥から足音が聞こえ姿を表したのは片手にタオル、片手に水差しとコップを乗せたトレーを持つ膝裏までの長さの金髪のどこからみても可愛いと言えるメイド姿の・・・

「ッ!」

あ、転けた・・・

濡れていたタオルは俺の顔面に、水差しは村長に、そして本人はカウンターにモロに顔面を打って倒れているようだ・・・

今時ドジっ子メイドなんて珍しくもないよな・・・

村長は慌ててカウンターの裏に回る。

「ヤバイ、首が変な方に曲がってるっ!!」



村長の回復魔法で一命は取り留めたもののまだ動かさない方が良いと判断され、その場で寝かされているメイドさん。

石の床が冷たさそう・・・

キャナルが椅子に逆に座ってのんびり様子を見ている。

治療の間に奥さんが血まみれだった顔をさっきのタオルで拭いてくれた。

よく気が回るが致命的レベルのドジっ子か・・・少しはレアだが居ないこともない。

「すいません、お待たせ致しました」

「い、いえ・・・まぁたまにあるトラブルですよね?」

ねーよ何言ってんだ俺。

「そう言ってもらえると助かります。なにせ1日1回は不幸な目にあう呪いに掛かっているもので」

いや不幸ってレベルじゃねーぞ。

「このレベルの不幸が1日1回ですか・・・」

「いや、ここまで酷いのは月1~2回ですね」

よく生き残ってるな、この子・・・

「後不幸は、最低1日1回です」

こんな強力な呪い、どんな恨みを買ったんだろう?

「なんか・・・その・・・大変ですね」

「可愛い妹ですからしょうがないです」

いやどこも似てないだろ?アンタ短い金髪だけどかなり明るい色だし瞳の色も一瞬見えた妹は茶色だったがアンタ水色じゃん。


「ところでこちらの役場にどんなご用で?」

いろいろあって肝心の用件をすっかり忘れてたよ・・・

荷物を下ろし中から封書を出して渡す。

良かった、封蝋は無傷だ。

「商会からの紹介です」

「エリザ商会からですか・・・間に合いました」

「人物の能力鑑定と言うことですよね?」

「ええ、こんな辺鄙な場所だけど役場の職員を新しく雇うのに鑑定しないのはありえん、とか町のお偉方が言い出しまして・・・」

お偉方には解らんのですよって奴か。

「鑑定能力はどの程度必要ですか?」

「冒険者能力の簡易な目安とスキルが解れば十分です」

なんだ、人物鑑定できるなら誰でもいいって事じゃないか。

「神からのギフトと魔法で隠されているのは解りませんけど」

「勿論解っています。丁度良い、自己紹介も兼ねて私を鑑定して特徴を言ってみて貰えますか?」


俺の人物鑑定はスキルではなく知識の神からのギフトである。

スキルもギフトも同じ効果のはずで、普通はステータス画面のようなものが見えるのだが俺の場合はなぜか気に入られたらしく特別製だが少し面倒くさい。

ギフト>鑑定>生物

透過スクリーンのように視界に白い文字が浮かぶ。

(やぁ久しぶり)

神とのチャット形式とかもうね・・・

(うっとうしいとか思っちゃう?)

スルーして簡易判定と呟くと目の前にほぼ片仮名と数字だけでステータスが表示される。

地味な反撃だ読みにくくて仕方ない。

「ミハイル・ルージュさん22才、職業はソンチョウカッコカリ?」

「なんですかその職業、私は役場出張所代表です」

「目立った能力値は無さそうだけど魔力がなんか高いですね」

「毎日魔法を使いまくりですから上がったんでしょう」

「スキルは土系統の魔法が中級と飛行魔法単独で1レベル」

「間違い無さそうですね、そんな感じでお願いします」

あれ?

「さっきの回復魔法とかが見えませんね?」

「あぁ、あれは愛の神からのギフトなので」

なるほどギフトは見ることは不可能だ、って・・・

「なぜ愛の神?」

しまった口に出してしまった・・・

「兄妹愛って奴じゃないですかね?昔、今日みたいな事があった時に」

なるほど、この世界の神は関連する事も担当するらしいのでおかしな点は無い。

うちの光の女神も光速転移(遮蔽物が有ると大体死ねる)とか植物成長促進(水や大地の神も出来る)とか鏡面化(鏡に出来るだけ)とか意外と幅広い。

今チャット中の知識の神なんてなんでもあり状態なんだが最近はゲームの神にまでされたらしい。

その加護を与えるかどうかはまた別の話らしいが。

ちなみに、正しくは何を司る、表か裏の神、と呼ぶ。

他に知識の神のように中立の神もいるがこれが意外とややこしい。

光の表神は恵みを与え・・・与えてるのか?奴は・・・闇の裏神は心身の回復を司るので仲が良かったりするので、裏だから邪とは限らないのだ。

(おーい放置しないでくれー)

(まだ居たのか・・・わかった、次は凝ったのを頼むから今日はこれで。)

(りょかい乙)

乙とかどこから知識手に入れてきたんだ?



神の設定とか物凄く先にしか使わないから今書く必要無かったのだが話の流れでつい。

メイド転ぶだけの予定が大惨事になったのは出来心でつい。


前回のネタバレ:160cmの槍使い、つまりスピード系の女の子が男一人+30kgの荷物を無事に運べる・・・訳がない。これは予定通り。

なぜ奥様が手伝わなかったか、も今回書けなかったが予定通り。

そしてその子の装備と名前は書いたが容姿は書き忘れてる。

いや語り手の容姿も書いてない。

大丈夫だ、問題無いっ。

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