0.3キロ
0.3
「あっ……失礼します……」
なんとか授業を終えて、職員室に。
とりあえず、また相談をしたいから。
「国府津か。どうした?」
「まだ……あるでしょうか……」
恐る恐る訊くことに。
「ここまで行くと、ほとんど無い」
「そうでしたか……」
やっぱりか……
それは仕方ないかもしれない。
「だが……どうしてもっていうのなら、1つあるんだが」
「えっ……本当ですか!?何処の会社ですか……?」
それは私に見えていた一筋の光であった。
光を消したくない。
「世界鉄道交通事業だ」
交通事業……
名前の通り、世界鉄道の子会社と言える所。
鉄道会社に就職するつもりだから、名前は知っている。
「ああ。かなり厳しい仕事だが、人手不足らしい。そこで良いのなら」
「お願いします……!受けさせてください……!」
ここまで落ちているのなら、別業種の会社に就職するのも手だけれども、私は鉄道会社に就職したいので、受けることにする。
早く受かりたい……
「分かった。じゃあ、履歴書とかを書いてくれ」
「はい……」
早速、家に帰って履歴書を書くことに。
お母さんは私の様子に驚いていた。
すぐに表情をこわばらせていたけど。
その分、プレッシャーも掛かっているけれども、なんとか書いていく。。
これが最後のチャンスと思っているから、何度も何度も気に入らない時には、書き直しをして完成させていった。
名前がぐにゃぐにゃだったり、書き間違いをしたり。
数えるだけでも、何回もミスをしてきた。
けど、これで報われるのかな……?
「出来た……」
完成させた時には、夜中を過ぎている。
私はそのまま眠ることに。
今日はぐっすりと眠れそう……
早く決まらないかな……