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転生先の世界では 〜俺より仲間たちの方が強くてカッコイイんだが〜  作者: ゲ砂焼き鳥
第1章 赤黒いオーラを纏いし者
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錬金物では

俺はラフィーヌに誤解され、ラフィーヌの部屋へ引っ張られる!!

これは説教かな....


前書き担当 ウル・ファントム

「ちょっ!!ラフィーヌ、俺は悪くないんだって!!」

「言い訳はとにかく座ってからいいなさい!!」


俺はラフィーヌに腕を引っ張られるまま、されるがまま、部屋へと連れられる。

部屋そのものはどれも統一されているらしく、この部屋も、木製であり、自然の温もりを感じる部屋だ。

しかし、現在はその素晴らしい自然の温もりを感じている場合ではない。

ラフィーヌがつり上がった目でこちらを見ている.....いや、睨んでいると言った方が正しいだろう。


だから、俺は大人しく、ドアをゆっくりと怯えつつ閉める。

そして、ぎこちない動きで床に座る。

床に座ったのは、この雰囲気からして明らかに説教が始まりそうだったためである。

もちろん、正座で。


「まず、始めに一言発言の許可をください....」


そう言って俺は深々と頭を下げる。

この手の事は自分を下げて話す方が相手の機嫌を損ねにくいという事を中学の時のテニス部で学んでいる。

さぁ...どう出る?


「....何よ?」


やはり、俺の読み通りの展開だ。

さぁ、こっから慎重に攻めるぞ。


「まず、俺は本当に何も、良からぬことはしていません。俺が起きた時にはすでにーーー」

「良からぬ事って何よ?」

「.......」

「.......」

「せ、説明しにくいものでーー」

「バカ!!ばか!!変態狼ぃ!!そんなことばっかり考えているからそういう発想になるのよ!!」

「ぐぐっ、言い返せません。」


ごもっともです。

ラフィーヌは俺が何かをした!と言っていない。

強いな...

心理戦か!!


「だいたい、どうして、あたしがウルを呼んだのか分かっているの?」

「え?...そりゃあ、もちろん俺が良からぬーー」

「その話も必要そうだけど!!あたしが呼んだのは別の用事よ。」


なぁんだよ〜

俺はてっきりその話かと思ってたぜ。

安心して心が少し軽くなった気がする。

しかし....


「しかし、それならいったい、何の用事だ?....ま、まさか、ラフィーヌ。お前もみんなのようにーーー!?」

「そ、それは....何でそうなるのよ!!話が進まないじゃない!!」

「す、すまない...」

「まぁ、いいわ。昨日の夜からあたしは錬金物を作っていたの。結構出来たし、あたしの錬金武器の補充、強化が出来たわ!!」


ラフィーヌは声を張り上げて答えた。

多分、歓喜の気持ちが高まり、興奮しているのだろう。

頬が赤くなって、肩で呼吸をしているようだ。


「なるほど!!錬金物ってのがこの周りにある物たちか!!」

「そうよ、これが!錬金よ!!」


バッッッとラフィーヌは両手を広げる。

そう、この部屋はあちらこちらに見た事のない武器や道具などを中心とした様々な物が置かれている。

ロウソクのような物から、近未来的なデザインのものまで本当に個性的で同じようなものが目に入らない。

これは、もしかしたら、俺がいた世界を上回っているかもしれないな...。


「すげぇな!!で、これをどうすんだ!?」

「んー、まずは、鉱山を貸して貰ったお礼として村長に何個か持っていきたいんだけど...?」

「...なるほど、わかりました。手伝えって事ですね?」

「さっすがね!さぁ、行きましょ!!」

全く変態狼は.....。

でも、あたしの錬金物を見て、良さが分かるとはいいセンスしているじゃない!!

さて、早速、作った錬金物の1部を村長に持って行くわよ!!


後書き担当 ラフィーヌ


次回は、村長に錬金物を渡し.....

ではっ、ゲ砂焼き鳥でしたっ!!

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