サヤの家では
ドラゴン討伐を終了し、ウルたちはサヤの家へ戻るのだ。
ドラゴン討伐を見事成功したウルたちは、その疲れを癒すためにもう1度サヤの家に泊まらせて貰うこととなった。
現在、俺たちはお風呂から出て、いわゆる寝巻きに着替えている状態だ。
「ん、じゃあ、俺はそろそろ寝るわ。」
「はい、私も疲れたですよぉぉ〜!!」
「ウルの言う通り、今日は早く寝て疲れを癒そう!!」
「そ、そうね、早く寝ましょ」
「じゃあ、おやすみ〜」
「「おやすみ〜」」
「ですよぉ〜♪」
俺は寝る前の挨拶をして、自分の部屋ーー正確にはサヤから借りている部屋ーーに入った。
「ふっー...」
そのままベットに倒れ込む。
すると、ベットの上にある布団の柔らかな感覚が俺を包み込む。
優しく柔らかい肌触りで心地よい気分にしてくれる。
布団から溢れ出る香りも精神を落ち着かせるものであった。
ピンッと張り詰めていた糸が緩むような気持ちになり、俺は天井を向き思ったことをそのまま口にする。
「まさか、本当にドラゴンに勝つなんてなぁ。ドラゴンってたらモンスター界の王者だぜ?そんな凄いモンスターを仲間と協力して倒したんだなぁ...すげぇよなぁ。」
そのドラゴンと戦い、勝った証拠となるものを俺は見る。
机の上に置かれている牙と、大きな尻尾の1部を。
それらが視界に入った瞬間、あの時の緊張感、高揚感が再び蘇り、軽い興奮状態を呼び覚ます!
「ふふっ、あの時のドキドキ感というか、ワクワク感が!!そっかそっかー...俺も強くなったんだなぁ......。あ、そうだ!ジョブカードを見てみるか!!」
俺は自分自身の成長を確認するために懐にあるジョブカードを取り出す。
ジョブカードに人差し指で触れて、俺のランクを確認するのだ!
すると...
ウル・ファントム
Aランク
「お、おお....!!お、おお...!!」
わずかではあるがその文を見た時に身体中が小刻みに震え始め出したのだ!!
視界も滲み始める。
これは悲しみではない!
感動によるものだ!!
「や、やった...!!よ、ようやく...Aランク!!」
今の今まで、みんなの見えない所で罠を作り、戦略を考えてきた!!
これで、少しでも、みんなの役に立てる!!
ジョブ・ハンター
ランクが高くなるに連れて、狩りに必要なスキルを多く覚えれるようになったり、罠の技術か上がるようになる。
「よし...!!よぉし!!今日は早く寝て、明日みんなに伝えよっと!!」
俺は溢れ出るワクワクを押さえ込みながら、心を落ち着かせながら、布団に入り、夢の中へ...
.....
ふっ、ようやくAランクか。
ここは?いったい...?
ほう、ようやく、喋れるようになったか。ここは、......だ。
ん?何を言っているんだ?いや、そもそも、お前は誰なんだ?
わ..は、......
.....
外から小鳥のチュンチュンといった鳴き声が聞こえてくる。
どうやら朝を告げているものであるのだろう。
しかし....
暑い!!
いや、確かに布団に入っていたら暑いのは当然なんだろうが、何というか暑すぎる!!
それに、布団の柔らかさじゃないような気がする。
俺の手に吸い付くかのような感覚!
重たいまぶたを意地でも、無理やり開け、現在の状況を確認することにした。
「天井だ...。」
真っ先に入ったのは天井だ。
しかし、違和感は暑さだけでなかったのだ。
俺の両サイドから暖かい風が吹いているのに気づく。
しかも一定のリズムで...
俺は理解した。
このベットに3人いることに。
左にたむちゃん
右にアリア姐さん
「な、な、な!!何やってん....」
俺は反射的に大きな声を出そうとして、それを飲み込む。
2人は寝ている...。
ならば、俺はゆっくりとこの場から立ち去るのだ。
大きな声を出して起こす訳には、いかないからな。
「さぁ、脱出作戦開始だ」
俺は小声でミッション開始を宣言する!
前回の予告の、謎の真相を求め更なる場所へ!!
でしたが、私の勝手な都合でこのような内容となってしまい申し訳ないです!!
いや!でも!ベットから起きた時の謎。その真相を求め更なる場所へ!!ってのは、あながち間違えじゃあ...すみません、強引です!!
さぁ、次回はこの挟まれた状態からの脱出から始まるでしょう!!
なんとなくですが、久しぶりにサービっっーーーゴホッッゴホッ!!....の話になりそうです!!なんとなくですがw
ではっ、ゲ砂焼き鳥でした!!




