ウルたちの必殺では
やったか!?
やったか!?
ウルたちの必殺でケリはついたのか!?
「これほどまでの爆発が!!」
「さぁ、ダメージはどうだ!?」
俺の予想していた爆発とは遥かに大きなものとなっていた。
これは俺の罠の力だけではない。
ラフィーヌのロケットランチャー、たむちゃんとサヤによる魔法、で、俺の罠...
俺たち全員の力だ!!
「み、見て!!煙が!!」
ラフィーヌの叫びにより、俺たちは煙が次第に消えかけているのに気づく!!
その煙の中からあのドラゴンが姿を見せる!
『ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ....アァァァァァァァァァァァァァーーーッッ!!!!』
「ー!!!」
ドラゴンの口は大きく裂けており、禍々しさと荒々しさが強調されて、とても凶暴な印象を与える!
そして、眼も赤黒く光り始めている。
「まずい!!あの状態は!!」
「どうなるんですよぉ〜!?」
ドラゴンは口に炎を宿しながらこちらを睨みつける。
そして、翼を大きく広げ、天空へと飛び上がる!!
空では、ブレス攻撃をする時と似たような動きを始める。周囲の空気を吸収するかのように!!
しかし、それは今までのブレス攻撃とは明らかに違い、口の所々から炎が溢れ出している!
「な、なぁ、これやばくね?やばいよな!!やばいってぇぇ!!!」
ドラゴンは攻撃の準備が出来たのか、その天空からこちらへと高速で向かってくる!!
その速さによるものか、ドラゴンの身体全体を覆うかのように熱が溢れ出している!
その今にも溢れようとしている炎を宿している口を前にして!!
「みんな!伏せろぉぉお!!!!!」
アリア姐さんの叫びが聞こえたと思った時には既にドラゴンは俺たちに突撃をしていた。
ドラゴンの口が俺たちにぶつかろうという瞬間に口が十字の光を放出し、周囲に火炎が舞い上がる!!
まるで、津波のように炎が辺りを埋め尽くす!
全てを焼き去ろうとするほどの勢いで!!
そんな炎に飲み込まれ......
.....
何処と無く...いや、どこまで続いているのかわからない闇。
暗すぎて自分が目を開けているのかさえわからない...
お前は誰だ?
俺は誰だ?
お前は何のためにここにいる?
俺は何のためにここにいる?
...貴様は誰だ?
俺は、か...
意識が遠のいて行く...
闇から離れるかのようで....
.....
「ウル!!おいウル!!しっかりしろ!!」
「うっ...また、あの夢.....あ、アリア姐さん、俺、生きてる?」
アリア姐さんが俺を起こしてくれたようだ。
しかし、あのドラゴンの一撃でどのように生き残ったのか、全く理解出来ていない。
いったい、今はどんな状況なのだろうか?
「ウル!!良かったですよ〜!!ライムが私たちを守ってくれたのですよぉ〜!!」
『キュッキュッキュー!!!』
たむちゃんの説明の後、あらゆる角度からライムの声がしたのだ。
その摩訶不思議現象に違和感を覚えた俺は周囲を見回すと、その現象の答えを見つけた。
なんと、ライムが俺たちを囲うかのようにドーム状となっていたのだ!!
「ラ、ライム!!ありがとう!俺たちを守ってくれて!!」
『キュッキュー!!』
「ウ、ウル、このモンスターは...?」
ラフィーヌ、それにアリア姐さんが驚いた表情をしている。
そうか、2人には説明していなかったな!!
「こいつは、スライムのライム!!俺の仲間だ!!」
『キューーー!!!』
ライムは返事をした後、まるで風船が萎むかのように小さくなっていく。
そして、ビンに入るサイズとなった。
「流石のライムも無傷って訳じゃないか。ありがとうなライム。」
「じゃあ、次はどうするの?ウル」
サヤが俺に問う。
そうだ、まだドラゴンを倒したわけではない。
必殺の一撃を塞いだだけなのだ。
しかし...
「俺に...考えがある!!」
流石、ドラゴン!
一筋縄では行きません!!
しかし、ウルに考えが...
それは次回になります!!次回、多分ドラゴンとの決着です!!
ではっ、ゲ砂焼き鳥でした!!




