ボス猿の手の中では
待たせました!!
ボス猿に捕まってしまったウル、果たしてどのように攻略するのか!!
「がッッー!!」
「ウル!!」
サヤが悲鳴混じりに声を上げる。
俺はボス猿の手によって拘束されているのだ。
ボス猿のごつくザラザラとした手によって。
この状況は明らかにまずい!!このまま力を入れるだけで俺は簡単にぶしゃっ!!となってぶぁっ!!ってなってぐちょ...だろう。
『ホッホッホーーッッ!!!』
『『ホッホッホッホーー!!』』
空気を吸いながら笑うという舐めたような笑い声上げるボス猿。そしてそれに連られるように周りの小賢しい猿どもも笑う。
ぐぐっ!!ここまでの屈辱と苦痛は初めて....
いや、初めてではないが、許さん!!
猿共許さんぞぉぉぉぉおおお!!!
「....!!!」
『ホッホ...?』
どうやら俺が睨んでいたのに気づいたらしく笑いを止めてじっとこちらを見ている。
.......!!!
「あ!私、ウル・ファントムと申しまして。皆様の素晴らしいお力と言いますか。なんと言いますか...そう!素晴らしいチームワーク!頭脳を使った戦略!大地をも砕く力!から皆様からは、まさに鉄の意志と鋼の強さを持っていて、尊敬すべき人...いや、尊敬すべきお猿様だと私がようやく理解出来たのです!!どうかこの愚鈍な私をお許し頂くと同時に私めをぜひ皆さまの仲間にして頂けないでしょうか?えぇ、分かっていますとも、それがとても都合の良すぎる話だと...しかし!それでも!!私は皆様の事を崇め称えるべき崇高なる美しくも雄々しき偉大な猿様だと思っております!!」
『...?』
「えぇ、私を見事仲間にした暁には、現在より、食料回収の効率の向上、武力の向上、経済面でのお金の確保、土地の広大化、などなど、その他もろもろ...」
『フォギョォォォォ!!!!!』
瞬間!何が良くなかったのか、俺が話をしている途中でその話を斬るかのように雄叫びを上げて手を握りしめ始めたのだ!
手の中に頭だけ出している俺からしたら凄く痛い。
頭以外の身体全体を圧縮されて、苦痛により意識がおかしくなりそうなほどだ。
「あぁぁぁぁぁぁぁああーーー!!!!放せ!!離せ!!話しやがれー!!!あ、これは違うか...って!!止めろバカ!!バカ猿ゥゥ!!!このドブス野郎!!腐ったトマトをその口の中にぶち込むぞ!!!」
『フォギョォォォォーーッッ!!!!!』
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!!嘘です!!!嘘ですからぁぁぁーー!!!」
1層俺を握りしめ、声の限り声の限り叫ぶ!!
真っ赤な歯茎が飛び出し、長く鋭い牙がその姿を表す!!
どんどん締め付けられて血液の循環速度が遅くなっていくのを感じ始める。
くっ!...こんなに締め付けられたら瓶が...
ん?瓶.......そうか!!!
『フォギョゴォォォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!』
「ぐぐっ!!よし...やっちまえ!!!ライムゥゥ!!!」
『キューーー!!!!!』
『ー!?』
俺の腰にある瓶のフタが勢いよく開くと、中からプルプルとしてそうなモンスターが飛び出す!
そう、スライムだ!
スライムのライムだ!!
ライムの登場によりボス猿は驚きを隠せずに目を大きく見開いている。
「ふふふ、驚くのは...まだ!早い!!」
ライムはそのプルプルとしたキューティかつプリティーな身体を変化させ巨大な剣となりて現れる!
その大きさはなんと3m強!!質量保存の法則...だっけ?そんなもんは完全に無視している大きさだ。
そして、その剣のままボス猿の手に斬り掛かる!!
『フォギョーーッッ!?』
ライムの攻撃は深くはなかったが、ボス猿は手を斬られた事により苦痛が走り反射的に手の力を緩めた。
するとどうなるか?
俺を拘束していた手はもうない!
俺を縛るものは何もない!!
「ふぅー。完☆全☆復っ活!!さすがだぜ!!ライム!!」
『キュッキュー!!』
「凄い..!!ウルは、モンスター使いなの!?」
『グググォォォ....!!!』
悔しそうな面してるなぁ...ボス猿くんよぉ。
こっからが本番だぜ?
「さぁ〜て。ライムが来て俺も自由になったしー....反撃開始と行こうかぁぁぁ!!!!!」
『キュー!!』
いやー、次のテストは月曜なので書かせて貰いました!!
最近、少しずつアクセス数が増えて嬉しいことこの上ないです!!
少しでも皆様を楽しませれるように私も頑張らないとです!!
次回はウルたちの反撃の話になりそうですね!!
最近、ライムが登場してなかったので出しましたw
忘れてた訳じゃないんですが、話が作りにくいのでたまにしか出てこないキャラの設定にしております。あ、でも、次回ライム出ます!
挿絵もそろそろ増やそうと思います!
ではっ、ゲ砂焼き鳥でした!!




