ヤポールとの戦いでは
ヤポールとの戦い、終焉です!!
「まずいなぁ...ヤポールが怒り状態になった...」
アリア姐さんは心底よくないと言った顔をして歯を噛み締めている。
額から冷や汗が滴り落ち、気持ちの焦りを表している。
「アリア姐さん...どうしましょ?」
「2人で力を合わせる...としか..」
『ーッッアァァァァァァァァァァ!!!!』
アリア姐さんが語り出したと同時に唸り声を上げてこちらへヤポールが向かってくる。
そう、全速力で。
重りや鉄の網が付いているのに...だ。
何者にも捕えられることなく、縛られることなく、自由に動いている姿からは、かつての英雄の姿を思い出させる。
「ふふっ、全く....こんな姿になってしまっても...君は..強いな」
『アァァァァァァァァァァ!!!!』
現在、アリア姐さんとヤポールの戦いとなっている。
刀VSレイピアだ
レイピアを装備しているヤポールの主な攻撃方法は突き、弾き、斬るというシンプルなパターンを使ったものである。
その中で、相手の動きを見ながら行動を変えてくるため何がくるかの予測はしにくい。
刀を装備しているアリア姐さんは僅かなスキを見つけて斬るという攻撃だ。
そのスキを見つけるまでは刀は抜かず、グッと力を貯めている。
居合切りというものだろうか?
いつどこから刀がくるかを相手に分からせないようにしているのだろう。
そこで心配しているのが、相手の攻撃を防ぐ方法が無いという点だ。
刀を常時、抜いている状態ならばその刀で防いだり弾いたりと出来るだろう。
しかし、アリア姐さんは刀を抜いていない。
そう、ヤポールのレイピアの攻撃を1つ1つ、確実に回避しているのだ。
そして、攻撃後のスキを狙うという戦術だ。
「全ての攻撃を確実に回避している....なるほど、ヤポールの攻撃後のスキを狙っているのか...攻撃後はとても大きなスキが出来るからな!!しかし、ヤポールはそのアリア姐さんの攻撃をも完璧に防げている!!」
『アァァァァァァァァァァ!!!』
「ぐっ、そう簡単には倒せない...か。ヤポール。」
「姐さん!!危ねぇぇえ!!!」
「!!...危ない..な」
『ーッアァァァァァ....』
アリア姐さんはヤポールの上段からの切り落としを刀を使って防いだ!
気になる事は、その刀は今まで使っていた刀では無いということだ。
真紅のような深き赤に黒いラインの入った禍々しい刀を逆手に持っている。
本来、逆手持ちはナイフといった小回りの効く刃物でのみ真価を発揮するのだが、アリア姐さんは右手で右の腰にあった刀を速く抜いたため、このような逆手持ちとなったのだと考えられる。
「こっちとなるなら動き方も変わってくるよ!!」
『グアァァァァァァァァァァーッッ!!!』
「す...凄い!!」
それがこの状況を直接みたシンプルな感想だ。
アリア姐さんの武器が赤黒い刀の方となった場合を動き方が先ほどとは正反対で、鬼神のごとくの荒々しい剣技となっている!
突きからの切り上げ、切り落とし、ステップ、足さばき、どれを取っても素早く、次から次へとラッシュを重ねる!
しかし、恐ろしいのはヤポールがそれを防げれていることだ。
完全に防いでいるわけではないが、あの速さを1回でも防げるのは恐ろしいほどだ。
「ヤポール!こんな姿になっても...この刀の剣技を受けるとは!!」
『....』
「な、なんだ!?様子が!?」
「君はどんな時も明るくてみんなを笑顔にしてくれた....氷山の時にはみんなが寒さで凍える中...ヤポール、君だけが元気でみんなを励ましてくれた.....」
『アァァ....』
「そんな...素晴らしい仲間の...君を守れなくて...すまない...これ以上、君に..罪を犯し続けさせない....こんな無力な私を...許してくれ...」
アリア姐さんはヤポールの首を討ち取った。
ヤポールの頭は一回転しながら地面にへと落ちていった。
「....すまないヤポール...。ウル、ルシュタムやラフィーヌの援護へと向かうぞ!!」
「わ、分かった!!行こう!」
アリア姐さんは一瞬、悲しみの表情を見せたが、すぐにそれを隠すかのように無理やり声を上げ叫ぶ。
そして、前へ向いて進み出す。
前を向いたため表情は見えないが、雫が頬をつたり、滴り落ちる。
『..ア...リァ....タ...ィ....チ....ョウ。ァ....リ....ガッーーーー』
朽ち果てる絆
かつての仲間を葬らなければならないアリア隊長。
彼女は仲間たちの無念を背負い生きる。
次回はたむちゃんとラフィーヌの方の話の予定です!!
実はこれ一回消してしまいましたw何とか急いで書きましたが、また、文が所々おかしいですwすみません!
では!ゲ砂焼き鳥でした!!




