明るいユーユアスでは
船旅、そしてユーユアスへ!!
そこでは何がまっているのか!?
船旅
波に揺られて海を船で旅するそれはまさに男のロマンであると言えるだろう。
潮風に吹かれ、鳥の鳴き声が響き、大冒険をしているのだと実感を与える。
「ウルぅぅ〜、そろそろ着くですよぉ〜!!」
「おお!!あれが!!」
「もう、ほとんど夜なのに結構明るいわね!!」
そう現在は夜だ。
先ほど、男のロマンなどとカッコつけていたのだが、実際は夜の海というのはとても怖い
船の上から海を眺めていると、その奥の中にある底知れぬ恐怖に飲み込まれそうになるのだもの。
しかし、そんなことも忘れてしまいそうなほど、ユーユアスは明るい。
「おお、今、新しい大陸に足をつけるぞ!!この1歩は...」
「いいから早く降りなさいよ!!」
ゆっくりと踏みしめようとしていた俺の背中を堂々と俺の事などお構い無しに押したのだ。
おかげで、俺は両足のバランスを崩して地面に頭をつける。
....
顔が地面についてます。
2回目の相手も同じか...
「うわ!何すんだよラフィーヌ!!」
「ふん、グズグズしてた変態狼がいけないんじゃない!!」
「なな、何を〜!!」
「おお!新大陸ですよぉ〜!!」
「たむちゃん、新大陸ってのはまた意味が違うんじゃないかな?」
どうやら我々は別の所でもハイテンションでいられるようです。
さて、距離もさほど無いのでテクテクと行きましょう。
「にしても、あんたが調査隊から呼ばれるとはねぇ...」
「ま、この俺の実力を認めたってわけだな..」
「いったい、何があったのよ?」
「ウル〜。ラフィーヌはあのファイアベアーの事を知らないんですよぉ〜?」
「ファイアベアー?」
たむちゃんの言葉に対して、ラフィーヌは何を言っているのか分からないと言った表情になって首を傾げている。
「そうか、ラフィーヌはあの時いなかったもんな、よし、俺が説明してやろう!あれは...」
ファイアベアーの事を話し出した。
あの禍々しいオーラの事
ファイアベアーの様子
などのことについてを。
少しばかり盛って話した事は伏せておこう。
「どうやらユーユアスの町についたようですよ!!」
町全体として、建物が多く、夜であるのに人が賑やかである。
ライト系のものが特に多いのでこれが遠くからも明るさを出しているのだろうと納得することができる。
と、近くにいたお姉さんがこの町の説明を始めた。
「ようこそ...こんばんは!!!ここはユーユアス!!ライトいっぱいの明るい町よ!!ここはあの調査隊隊長、アリア・ファンフィール・ネイサの生まれた町でもあるの!!」
お姉さんは元気よく少しドヤっとした顔で説明を始めた。
アリア・ファンフィール・ネイサ?
変わった名前だな...
って、待てよ!今、調査隊隊長だって!?
「ここ、ユーユアスは調査隊隊長が生まれた所なのか!!」
「ええ。そうよ!そして、女性で始めて調査隊隊長になったのよ!!」
「凄いですよぉ〜!!」
「アリア・ファンフィール・ネイサ...聞いた事あるわ...他の調査隊にはできないと言われていたクエストを難なくクリア。また、冒険者時代も単独にて幾つもの竜などのモンスターを狩ってきたという偉業を成し遂げた人じゃない!!」
え?
そんなに凄い人なの...?
調査隊、スペック高すぎだろ!!
俺の驚きを見て、お姉さんはまるで、自分が褒められたかのように喜び明るく更に話しかける。
「そうでしょそうでしょ!アリアは凄いの!それもそのアリアがこの町に帰ってくるらしいからこんなに賑わっているのよ!!」
「なるほど、だから夜でもみんな起きているってわけか。」
「そういうこと!!じゃあ、私はまだ準備があるからー!!」
そう言ってお姉さんはてってってっと去っていった。
元気な人だなぁ...
おっと、俺らはすることがあるんだった
「さ、俺たちはまず、することは...」
「宿屋の予約ね!」
「そうだ。野宿ってわけには、いかないからな!!」
「ですよぉ〜!!それならあれがいいんじゃないですか〜?」
そう言ってたむちゃんは大きめの宿屋に指を指す。
店の看板は『泊まってみーや』
なんか、凄いものを感じる!!
ここからは宿屋としての意地を感じれそうだ!
....と、その看板の所に何か書いてある
『本日、調査隊隊長、アリア・ファンフィール・ネイサが予約している宿屋』
「お!!ナイス!たむちゃん!!あの宿屋にしよう!!」
「ですよぉ〜!!」
「...大丈夫かしら?」
入ってみると、全体は木製を思わせる作りに、赤と黄がベースの高級そうな絨毯が敷かれていた。
また、天井にはクリスタルのようなライト...いや、シャンデリアみたいなものがいくつもあった。
受付台も木製に赤と黄がベースのクロスがある。
つまり、高級な所だ
「いらっしゃいませお客様」
「あ、ども」
深く頭を下げられて慣れていない俺は変な反応をしてしまった。
お恥ずかしい...
しかし、早速、本題に入ろう。
「あの、ここで1泊したいんですけど...」
「申し訳ございません、お客様、現在、予約なさっているお客の分で丁度いっぱいなんですよ...」
嘘だろ?..。
いや、考えてみればそうか、あんなに有名人が来るって書いてたら埋まっているよなぁ。
仕方ない、他を探すか...
と俺が思っていたが、しかし、ラフィーヌは受付がそう答えてくるのが分かっていたようにすぐに受付へ反応を示した。
「あたしたちはアリア・ファンフィール・ネイサに...いや、調査隊隊長に呼ばれてやってきたんだけど?」
「そ、そうでございましたか!それは大変失礼いたしました!では、確認のためにジョブカードと名前をお願いします。」
「えっと、ウル・ファントムです!!」
俺は懐からジョブカードを取り出して受付に渡す
受付は真剣な眼差しでジョブカードを見る。
そして、すぐに接客用の笑顔を作り.,.
「はい、確認いたしました!では、ご予約なさったお客様として案内させていただきま...」
ドン!!
受付の言葉の途中に店の扉が勢いよく開いた!
外はいつの間にか賑やかな声は無くなっていた...
そして、そこには1人の女性が立っていた
「ぐっ...ようやくたどり着い...た」
しかし、その女性は力なくその場に倒れ込んだのだ。
突如現れた瀕死状態の女性!!
彼女の命は無事なのか!?
そして、彼女はいったい!?
それは次回になります!
ではっゲ砂焼き鳥でした!!




