誘拐犯を追跡では
仲間を取り戻しにいきましょう!!
「レンヤの仲間が!?」
「あぁ、くっそ!!今すぐに助けに行く!!」
「しかし、今の時間は...」
「それがどうした!!!オレは...ソエルを...必ず取り戻す!!」
レンヤのその言い切った言葉には、ソエルという仲間を必ず無傷で奪い返そうとするとても強い意志を感じ取れた。
そうか、俺だってそうさ。仲間を助けるのに時間も状況も関係ない。
とにかく、早く助け出す。というシンプルな気持ちしかない。
つまり、俺がするべき行動は...
「よし、ならば、俺も...」
「私たちも一緒に探すですよぉ〜!!」
「仲間を助けたいという気持ちが感じ取れたわ!!」
おっと、本当に俺のいい所を勝ち取りますなぁ!!
俺が格好いいこと言おうとすると、丁度、その時、グットタイミングゥゥで、割り込んできますねぇえっ!!
「オレ1人で十分だ...と言いたい所だが、これはオレの命じゃなく、仲間の命がかかっているからな。助けて貰おう。」
「ですが、敵の居場所が分かるんですかぁ〜?」
そうだ、たむちゃんの言う通りで、敵がどこに向かって行ったのか、まるで全然検討がつかない。
そもそも、どんな奴かも理解出来ていない俺たちにとっては不利だ。
「錬金術で作れるっちゃあ、作れるけど...」
「いや、その必要はない。」
ラフィーヌの一言を切るかのようにレンヤが答える。
そのレンヤの瞳には敵の居場所を理解しているようであった。
「つまり、敵の場所が分かったの?」
「いや、敵の場所は分かってはいない..」
「じゃあ、どうやって?」
「ソエルの場所ならわかる。奴らはソエルの近くにいるはずだからな...」
なるほど、そのソエルっていう仲間の場所がわかるって訳だからそこへ迎えばいいのか。
「よし、なら案内頼むぜ!レンヤ!!」
「あぁ、馬を連れて向うぞ!!ついてこい!」
俺たち4人は宿屋の外にて馬に乗った。
『アクセルホース』
という速さに特化した馬に乗ったのだ。
両脚の筋肉が引き締まっており、身体も細身である。
その速さ重視の馬にたむちゃんが魔法をかけ、さらにもっと速くなるようにした。
「『魔法・加速』ですよぉぉ〜!!!」
『ヒィィィィヒヒヒンッッッーー!!!』
「さぁ、行くぞぉ!!!」
・
地面を馬が駆ける。
その動作による振動が乗っている者にも伝わる。
今、依頼された仕事として『ソエル・パール』の誘拐に見事成功したのだ
「いやぁぁ、本当に上手くいきましたね!!」
「あぁ、レンヤ・サンナイトと言っても所詮は人間。2つの事が同時に起こった場合、片方は無視しざるを得ない状態となる。そこを狙ったんだ。」
「さっすがです!!しかし、この『ソエル・パール』って女...結構いい身体してるじゃないですか!!」
「ふん、やめとけ。依頼主が誰だか忘れたのか?」
「あ、そうでした!!すみません!!」
男2人はソエルを誘拐し、現在は馬で逃げているという状況だ。
その依頼を見事達成したことにより浮かれ気分最好調というわけだ。
そんな中、片方が後ろからの違和感に気がついた。
「ん...おい、何か後ろから音が聞こえないか?」
「え?...聞こえませんけど?」
「ほ、ほら!!段々と音が大きくなって!!」
「ですが!この音って馬の足音ですよ!!俺たちの馬に追いつける馬なんて!!!」
「俺たちくらいだろうな?」
ーーッ!!!
気づいた頃にはもう隣までやって来ていた。
いや、両方からと、後ろにと、合計3匹の馬に囲まれるという形になっていた。
「大人しくするんですよぉ〜!!」
「する訳ねぇぇだろ!!!逃げ切れぇぇーっっ!!」
誘拐犯の男2人は手綱を強く握り『速く走れ』の合図を送る。
その合図を受け馬は加速する。
しかし、どんなに加速しても、3匹の馬との距離は広げれない。
すぐに追いつかれる。
「これはまずいです!!」
「分かっている!!そんな事はな!!」
「しかし...そういえば、レンヤ・サンナイトがいないことないですか?」
「...まさか!!!」
気づくのが遅すぎたのだ。
レンヤはもう既に回り込んでいて、目の前にいた事に!!
赤髪のレンヤは怒りの眼のまま声の限り叫ぶ!!
「さぁ、オレの仲間を返して貰おうか!!!」
誘拐犯を捕まえれました!!
さぁ、ソエルを返して貰おうか!!
ところで依頼主とは誰なのでしょうか!?
それは次回にてのお楽しみです!!
では、ゲ砂焼き鳥でした!!




