マイミー森林の床ドンでは
ツインテールの黒髪ちゃんに床ドンしたウルは...
「ウルぅ〜!!大丈夫ですか〜....ってえええぇぇぇぇえ!!!何やってんですかぁ〜!!!」
「いや!これは!違うんだ!!不可抗力といいますか!なんと言いますか!!」
「...ならとっとと離れて欲しいんだけど?」
「これはすまないっ!!」
俺は謝りながらバッ!!と立ち上がり、少し離れた。
床ドンするなんて思ってなかったなぁ。
するのなら、そのままぶちゅーと行きたかったものだぜ。
などと願望を持っていると黒髪ツインテールから不意に言葉がやってきた。
「はぁ....お父さんに頼まれてやってきたって言った?」
「あぁ。やっぱり、君が娘さんなんだね?」
「そうね、あたしが武器屋の娘の『ラフィーヌ』。で、隣の金髪少女のアンタは?」
「私はルシュタムですよ〜!!たむって呼んでください!!」
「ささ、自己紹介も終わった所で、ラフィーヌを連れて帰るぞ!!」
「ちょっと待って、あたしは、まだ帰らないわよ!!」
「ん?どうして?」
「あたしの欲しいものが手に入っていないの!!」
おーと、ちょっと意味のわからない事を言う黒髪ツインテールのラフィーヌだ。
「何を言っているんだ?ここは危険だから、俺達が来たこっち側に向かって全力で帰るぞ!!」
「嫌よ!」
「帰りたい〜♪帰りたい〜♪あったか___」
「帰らないわ!さっきも言ったように、私はまだすることがあるの。それに...」
「それに?」
「そっちから大量の虫が飛んできているの」
「忘れてたぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!!」
しまったぁぁぁ!!!
完全パーフェクト絶望的に悔しいほど忘れてたぁぁぁぁあ!!!!
そう言えばアイツらに追われていたから逃げるようにしてたんだった!!
今でも聞こえますバチバチバチと五月蝿い羽音。
カチカチカチカチと五月蝿い威嚇音。
その五月蝿さは俺からすると恐怖そのものだ。
また走るか?
いや、それは不可能だ。
もう、俺の足はボロボロだぁー!!
しかし、虫たちどんどん近づいてくる!!
すると一匹の虫が突如光り、突進してきた!
一瞬にして俺たちの近くまで来たのだ!!
「伏せて!!!」
声の主はラフィーヌだ!
その声により俺とたむちゃんは忌々しい虫の突撃を回避することが出来たのだ。
危機一髪とはこの事だ。
対して昆虫王者は俺たちを通り過ぎていく。
そして、何かにぶつかったのだ。
その何かが何なのか理解できずにいた。
しかし、それが生き物であることはすぐに理解できた。
虫がぶつかった後に大きなシルエットが周りの木々と共に動いたからだ。
まるで、森そのものが動いたのかのように。
そして、バキッバキッボキッと、何かが割れるような音がした。
その音が鳴る度に虫の威嚇音、羽音が騒がしく鳴る。
俺たちの視界には木々が動いている状態にしか見えないが、何かが喰っているのだと理解するのに時間はいらなかった。とその時、
『ーーーーギぃぃぃぃぃぃいンーーッッッ!!!!』
「ッ!!うわっ!!??」
「ッ!!とてもとても、五月蝿いですよ〜!!!」
強烈な高い音が俺たちの鼓膜を振動させる。
その音に対して俺たちは脊髄反射で耳を塞ぐ。
「あれは何だったんですか〜!」
「結構、うるさかったわね」
俺にはわかった。
あの音の正体が....
そう、あの虫の...
断末魔の叫びだと。
森がざわめく。
木々をかき分けて、森全体を揺らして、王者の再臨を知らしめるために!
現れたその風格はまさに王者そのものだった。
ワニのように長い口。
そして、背中には棘々(とげとげ)しい皮膚があり、両手の爪は異常な程の長く発達している。
爪にはギザギザとした返しが付いている。
皮膚全体は強固な棘状の鱗に覆われているため、不用意に触れては逆にこちらにダメージがくるだろう。
「たむちゃん、ラフィーヌ、静かにしてろよ?」
「はいですぅ〜」
「わかってるわよ」
その王者は全長25m以上はあるだろう。
故に、俺らをすぐには見つけれないため、俺らはその場しのぎであるが、草むらに身を潜めた。
「あれが...スピノコギドンですか〜?」
「ええ、そうよ。あれこそ、イミール川の王者スピノコギドン。」
瞬間、スピノコギドンが虫たちに対して雄叫びを上げる!
その声は大地を揺るがし、森林の木々をも揺らす!
その雄たけびに対して虫たちが威嚇音として『カチカチカチカチ』と音を鳴らし出した!
「これは!!ビッグバグレードとスピノコギドンの縄張り争いよ!!!」
「ドキドキするですよぉ〜!!」
「縄張り争いか...」
見せて貰おうか、王者の狩猟を!!
次回はスピノコギドン対ビッグバグレードとの戦いになるでしょう!!
次回は多分明日になります!すみません!!
暇な方が入れば暇つぶしにどうぞ、感想を頂ければ幸いです!!
では、ゲ砂焼き鳥でした!!




