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久しぶりの再会
潤紀は警視庁を出た。特殊犯罪課はあまりにも心地よい。4人の配慮は肌で感じてるからかもしれない。
アパートに近い居酒屋へ向かった。顔見しりばかりだ。
「二松、いつもの場所かい?」
「そうだよ。あとおすすめでいいや。」
カウンターに座った。隣を見たら見覚えのある顔があった。
「伊吹じゃないか。どうして此処に?ここを離れたんじゃないのか?」
養護施設で同時期にいた伊吹季太郎だ。里親に引き取られたのだ。いい環境に育った。
「二松、仕事だよ。出張。小さな会社の専任部長だ。お前は?」
「警察だ。窓際だけどな。」
2人で笑って久しぶりの再会を喜んだ。