過去の写真
智穏はコスモスに行った。ある人物に会うためだ。その人はなぜか理由を語ろうとしないという。優唄には佐伯琢磨の秘書と会ってもらわないとならないために出てきたのだ。つくと見た目は養護施設であるとは思わないようなところである。大きな家に多くの子供がいるのだ。
「なんか御用ですか?」
「警察の者ですが吉崎さんいらしゃいますか?」
女の人は戸惑った様子ではあったが応接室に連れていかれた。お茶を出すがそわそわしているのが感じとれた。吉崎は一体何のために作ったのか。
「なんですかね。警察の方が来るなんて潤紀くらいですよ。写真もってきてもいいですか?」
「いいですよ。」
なんの写真であるか分かっていないがしょうがない。吉崎の経歴は和翔に一応調べて貰っているがもってきてはいない。数分後、写真をもって戻ってきた。
「すいませんね。ヒロがくれた写真に貴方があまりにもそっくりでとってきたんです。これ、貴方ですよね?」
「ハイ、そうです。それなら話しづらいことも簡単に語れそうです。」
言葉の意味に首を傾げた様子が取れて見えた。
「それは貴方が此処を作った理由ですよ。近所の人にも聞いてもわからないといわれてしまって途方に暮れていたんですよ。」
「私がコスモスを立てた理由は今の総理大臣である佐伯琢磨が関係します。それが死神にもつながるかもしれないことも。」
吉崎健三は静かに語りたくないであろうことを話す。それはあまりにも理不尽な対応をする国会という組織を見ている感じがした。子供対策に行っていた政権であったが裏がねには目がない集団であった。吉崎はその時総理大臣の秘書をしていた。テロ行為らしきことが起ころうと何もしなかった。建設費に上乗せをして懐に入れることさえ黙認するのだ。吉崎はそのような居場所にいるのが居心地が悪かった。秘書であるため守らなければいけないと思うことは次第になくなっていった。それ以上に週刊誌に少しだけ情報を流すことに快感を求めていた。犯人が行われそうになったため辞表を出して辞めた。姿を消す代わりに養護施設を作ってどんな政党でも対応できる人を作るために作った。園という名でするのは嫌だったので花の名前を適当にとって来ただけだった。出ていく子供は何処かもの寂しそうな表情ばかり見せてくる。このままでいいのかと思いながら出していった。潤紀はその中で何かに対して恨みを抱えたまま出て行った。きっと事件を起こすのかもしれないと思った。久しぶりに会ったらすべてが変わっていた。考え方も恰好も。それを見たときやっていてよかったと思った。




